久しぶりに聴くのも良いものです(1)では「イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリー」と「シールズ&クロフツ」の2枚のCDを紹介しましたが、このようなCDも購入してしまいました。
デヴィッド・ゲイツ(David Gates)
私がデヴィッド・ゲイツを初めて聴いたのは、ソロ活動の前にジェイムズ・グリフィン、ロブ・ロイヤーと共に結成し1970年代に活躍したソフト・ロック・バンド「ブレッド(Bread)」の「イフ(If)」という曲でした。
ブレッド(Bread) | イフ(If)
https://www.youtube.com/watch?v=0X7XzFg86To (YouTube)
全米で最高4位を獲得し日本でもヒットとなったこの曲ですが、メロディー・ラインの美しさと爽やかな歌声を気に入ってしまい、当時は私の周りでもこの曲でファンになった方も多かったです。
この曲以外にも「愛の別れ道(Baby I’m-a Want You)(3位)」、「涙の思い出(Everything I Own)(5位)」、「ギター・マン(Guitar Man)(11位)」など数多くの曲がヒットとなります。
手元には「アンソロジー(ANTHOLOGY)」というLPレコードとCDしか残っていませんが、このアルバムは今でもよく聴くアルバムでお勧めです。
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デヴィッド・ゲイツはオクラホマ州タルサ出身で、バンド・ディレクターの父と音楽教師の母の勧めで早くからヴァイオリンやピアノを始め、まもなくギターやドラムも習得します。
ハイ・スクールへの進学と同時にガールフレンドの兄とバンドを結成し、やがて地元に来るプロ・ミュージシャンのバッキングを務めるまでになります。
因みにガールフレンドの兄とは「レオン・ラッセル」です。
その後、活動拠点をロサンゼルスに移し、レコード・デビューを果たしますが、並行してセッション・ミュージシャン、プロデューサーとしても活躍します。
ここでブレッドのメンバーとなる2人と出会い、まもなくしてブレッドの結成となります。
ブレッドはメンバーを1人加え4人組となり数多くヒット曲を出すなどアメリカを代表するグループとなりますが、やがて人気と共にメンバー間のトラブルが表立つようになり、時期は後となりますが解散となります。
解散前からいち早くソロ活動を開始したのがデヴィッド・ゲイツで、アルバムをコンスタントにリリースし、ヒット曲も出します。
実はブレッドとしては結構聴いたのですがソロとなってのアルバムは聴いていませんでした。
もちろんサウンド・トラックとして書かれた「グッバイ・ガール(Goodbye Girl)(15位)」などのヒット曲はラジオなどでも流れ聴いていました。
デヴィッド・ゲイツ(David Gates) | グッバイ・ガール(Goodbye Girl)
https://www.youtube.com/watch?v=xnMkKv1dtQw (YouTube)
デヴィッド・ゲイツは以前からソロとなってのアルバムを聴いてみたいと思っていたところ見つけたのが今回購入した4 in 2のCDでした。
FIRST + NEVER LET HER GO + GOODBYE GIRL + FALLING LOVE IN AGAIN(収録アルバム)
- FIRST(1973年)
- NEVER LET HER GO(1978年)
- GOODBYE GIRL(1979年)*
*GOODBYE GIRLのみ他のアルバムとの重複曲は未収録です。 - FALLING LOVE IN AGAIN(1979年)
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First, Never Let Her Go, Goodbye Girl, Falling in Love Again 新品価格 |
初めて聴くアルバム、曲ばかりでしたが私の好きな曲ばかりです。
ジム・クロウチ(Jim Croce)
ジム・クロウチもアコースティック・サウンドが大好きで当時はLPレコードでよく聴いていました。
ジム・クロウチは1943年フィラデルフィア生まれのシンガー・ソング・ライターです。
幼い頃からアコーディオンを学び18歳でギターを始めたジム・クロウチは、大学ではバンドを組んで音楽活動を行い、在学中そして卒業後も建設作業員や中学の教師などの仕事を転々とし、苦労しながらも歌手を目指し、1966年には自主制作で「Facets」というアルバムを発表しています。
また、奥さんとフォークデュオとしてナイトクラブなどで活動し、1969年にキャピトル・レコードより「Jim & Ingrid Croce」というアルバムがリリースされています。
その後も建築関係などの仕事をしながら音楽活動を続け、やがて大学の友人との繋がりからABCレコードと契約となります。
そして1972年にABCからは1作目となるアルバム「ジムに手を出すな(You Don’t Mess Around With Jim)」がリリースとなり、同名曲がシングル・カットされ全米8位、続く「オペレーター(Operator(That’s Not The Way It Feels))が17位のヒットとなり、ようやくシンガーとして認められます。
私がジム・クロウチを初めて聴いたのはこのアルバムに収録され、のちに全米1位となる「タイム・イン・ア・ボトル(Time in a Bottle)」という曲でした。
あくまでもリリース時はアルバム収録曲の1曲という扱いでした。
ジム・クロウチ(Jim Croce) | タイム・イン・ア・ボトル(Time in a Bottle)
https://www.youtube.com/watch?v=dO1rMeYnOmM (YouTube)
続く1972年に2作目となる「ライフ&タイムズ(Life And Times)」がリリースされ、シングル・カットの「リロイ・ブラウンは悪い奴(Bad Bad Leroy Brown)」が全米1位の大ヒットとなり、これで名実ともに一流のシンガーとしての地位を獲得します。
このように遅いデビューではありましたが人気が高まるとともにコンサート等で全米各地を廻りますが、これにより突然の悲劇が訪れます。
1973年9月20日にルイジアナ州でコンサートを終えテキサス州に向かうためチャーター機に乗り込みますが、離陸直後に木に接触して墜落してしまい帰らぬ人となってしまいました。
人気と共にこれからの活躍が期待されながらも享年30歳という若さでした。
そして死後3ヶ月経った1973年12月に3作目のアルバム「アイ・ガッタ・ネーム(I Got A Name)」がリリースされます。
私はこのアルバムが一番好きでよく聴きましたが、映画「ラスト・アメリカン・ヒーロー」のテーマ・ソングとして先にシングルでリリースされたタイトル曲の「アイ・ガッタ・ネーム(10位)」が収録されています。
因みにシングルがリリースされたのが9月21日と亡くなった翌日の事でした。
ジム・クロウチ(Jim Croce) | アイ・ガッタ・ネイム(I Got A Name)
https://www.youtube.com/watch?v=hHVBzLGAIbU (YouTube)
そしてこのアルバムには私の一番好きな曲「歌にたくして(I’ll Have To Say I Love You In A Song)(9位)」も収録されています。
ジム・クロウチ(Jim Croce) | 歌にたくして(I’ll Have To Say I Love You In A Song)
https://www.youtube.com/watch?v=FUHsJwTYivo (YouTube)
このアルバムが好きなのは、この2曲が収録されていたからかもしれませんが、他も良い曲ばかりです。
ジム・クロウチも手元にはLPレコード、CDとベスト盤だけは残っていますが、こちらもアルバムを聴いてみたいと思っていたところ見つけたのがこの3 in 2 PlusのCDでした。
Original Albums…Plus(収録アルバム)
- You Don’t Mess Around with Jim(1972年)
- Life and Times(1973年)
- I Got a Name(1973年)
- Bonus Tracks*
*ボーナス・トラックとして16曲が収録されています。
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こちらも輸入盤のみとなりますが、アルバムの良さはもちろんの事、なにより価格が安いというのも魅力です。
最後にタイム・イン・ア・ボトルが、「あくまでもリリース時はアルバム収録曲の1曲という扱い」と書きましたが、アルバムのリリース時はシングル・カットする予定もなかったのですが、ジム・クロウチが亡くなったのと同月の1973年9月12日、ABCテレビが「She Lives!」というテレビ・ムービーを放映し、そのサウンド・トラックとして「タイム・イン・ア・ボトル」を使用したところ全米中から問合せが殺到し、ジム・クロウチが亡くなった事も影響し急遽リリースとなりますが、結果1973年12月に全米1位、やがて世界中で大ヒットとなります。
久しぶりに聴くのも良いものです(3)へ続く