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<音楽ニュース>第58回グラミー賞最優秀レコード賞は「マーク・ロンソン」と「ブルーノ・マーズ」の「アップタウン・ファンク」


米国音楽界の最大の祭典の第58回グラミー賞の授賞式が、2月15日に行われました。

第58回グラミー賞、主要4部門の結果一覧(RO69)

最優秀レコード賞は、英国出身のDJ兼プロデューサー「マーク・ロンソン」と共演した米国の歌手「ブルーノ・マーズ」の「アップタウン・ファンク」が受賞しました。アルバムタイトル曲はYouTubuで13億回以上、再生されています。

アップタウン・ファンク(Uptown Funk)|マーク・ロンソン featuring ブルーノ・マーズ(Mark Ronson Featuring Bruno Mars)
https://www.youtube.com/watch?v=OPf0YbXqDm0 (YouTube)

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その他の主要部門は、最優秀アルバム賞を「テイラー・スウィフト」が「1989」で、最優秀楽曲賞は「エド・シーラン」が「シンキング・アウト・ラウド」で、最優秀新人賞は「メーガン・トレイナー」が受賞しました。

シンキング・アウト・ラウド(Thinking Out Loud)|エド・シーラン(Ed Sheeran)
https://www.youtube.com/watch?v=lp-EO5I60KA (YouTube)

1989

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日本人関係では、今年80歳の小澤征爾が2013年に指揮し、サイトウ・キネン・オーケストラが演奏、地元の子どもらの合唱団も参加したラベル作曲の歌劇「こどもと魔法」を収めたアルバムが最優秀オペラ録音賞を受賞しました。

グラミー賞に小澤征爾さん指揮のアルバム 初の受賞(朝日新聞デジタル)

ラヴェル:歌劇「こどもと魔法」

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(関連動画)小澤さんが本格的活動再開 長野・松本 50分のオペラを指揮
https://www.youtube.com/watch?v=RO-XE0gGQdk (YouTube)

お気に入りが見つかれば幸いです。

(編集長)

 

主要4部門の受賞者
タイトル 作品 受賞者
最優秀レコード賞
(Record of the Year)
アップタウン・ファンク(Uptown Funk) マーク・ロンソン featuring ブルーノ・マーズ(Mark Ronson Featuring Bruno Mars
最優秀アルバム賞(Album of the Year) 1989(1989) テイラー・スウィフト(Taylor Swift)
最優秀楽曲賞 (Song of the Year) シンキング・アウト・ラウド(Thinking Out Loud) エド・シーラン(Ed Sheeran)
最優秀新人賞 (Best New Artist) メーガン・トレイナー(Meghan Trainor)

「厚木からの長い道のり」~小澤征爾と大西順子、そして村上春樹


今年のノーベル文学賞も決まりましたが、英国などのブックメーカー(賭け屋)の予想でも一番人気であった村上春樹は、またしても受賞を逃しました。ここ数年は最有力候補の一人ですので、また来年に期待したいものです。

ノーベル文学賞はカナダ女性作家アリス・マンローさん (MSN産経ニュース)

その村上春樹の仲介で、指揮者の小澤征爾とジャズ・ピアニストの大西順子との共演が実現したことは、以前に東京JAZZと女性ピアニスト(1)で触れました。

満場のスタンディング・オベーション、
奇跡の『ラプソディ・イン・ブルー』に、拍手はいつまでも鳴り止まなかった。
ClassicとJazz、小澤征爾と大西順子、そして村上春樹。
その夜、それぞれの魂が響きあい、困難を乗り越え、
ナチュラルな喜びに満ちた音楽が誕生したのだ。
小さなジャズ・クラブからサイトウ・キネン・オーケストラとのステージへ。
良き音楽のために、道は続いて行く…..

出典:季刊誌「考える人」2013年秋号

この文章は季刊誌「考える人」に掲載された16ページに渡る村上春樹の寄稿、「厚木からの長い道のり~小澤征爾が大西順子と共演した『ラプソディ・イン・ブルー』(サイトウ・キネン・フェスティバル松本Gig 2013年9月6日)」の冒頭ページの文章です。

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この寄稿の中では、熱烈な大西順子のファンである村上春樹によって、彼女のエピソードやその音楽を愛する思いが綴られています。その中で特に強調しているのは、

僕が大西順子の音楽について素晴らしいと思うところはいくつもある。しかしいちばん強く惹かれるのは、その独自のリズム感覚かも知れない。

といったことです。そしてこの寄稿のタイトルでもある「厚木からの長い道のり」のエピソードについては、

僕は一度、小澤征爾さんを誘って、都内のジャズクラブに彼女の演奏を聴きに行ったことがあり、そのときは「いや、すごい音楽家だね」と感心されていました。そして「彼女の最後のライブが厚木の小さなジャズクラブであるんですよ」という話をしたとき、「じゃあ、おれも行く」ということになりました。そして大西さんが最後に感無量のおももちで「残念ながら、今夜をもって引退します」と聴衆の前でしみじみ話しているときに、突然すくっと立ち上がって「おれは反対だ!」と叫ぶという異例の事態、というかハプニングになったわけです。

といった話が最初にあったようです。そして9月6日のフェスティバルにおける大西順子(トリオ)と小澤征爾指揮のサイトウ・キネン・オーケストラによる「ラプソディ・イン・ブルー」の共演に辿り着いた訳です。彼女にとっては一日だけの復活ライブでもありました。

サイトウ・キネン・フェスバル松本のホームページには、その経緯について小澤征爾と村上春樹の二人による文章が掲載されています。

なぜ “ラプソディー・イン・ブルー”を大西さんとやるか、について (小澤征爾)

信じられない展開 (村上春樹)

そんな「世界のオザワ」や「世界のハルキ」によって賞賛されている大西順子の最後となっているアルバムは「Baroque」(2010年8月米国Verbよりリリース)です。このアルバムのエピソードの公式映像があります。

大西順子 / 『バロック』 EPK エピソード1:バンド
http://www.youtube.com/watch?v=XjeVinsoiYY (YouTube)

大西順子 / 『バロック』EPK エピソード2 :アルバム
http://www.youtube.com/watch?v=zity_Grzcu4 (YouTube)

大西順子 / 『バロック』 EPK エピソード3 :大西順子
http://www.youtube.com/watch?v=xJcHe6fRtdE (YouTube)

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大西順子は1989年にバークリー音楽大学を卒業しています。

SEIJI OZAWA HALL

SEIJI OZAWA HALL(著作権者:Daderot.さん、ライセンス:CC BY-SA 3.0、http://ja.wikipedia.org/wiki/タングルウッド)

一方の小澤征爾は1973年に38歳でボストン交響楽団(The Boston Symphony Orchestra、略称:BSO、アメリカ5大オーケストラのひとつ)の音楽監督に就任しています。そして2002年に退任するまでの30年近くも務めています。一人の指揮者がこれだけ長い間同じオーケストラの音楽監督を務めた例は極めて異例のようです。
毎年夏にBSO主催でボストン近郊の町タングルウッド(Tanglewood)で開かれる音楽祭(五嶋みどりのタングルウッドの奇跡はここでの出来事です)は有名です。そこには「SEIJI OZAWA HALL」も建てられています。

大西順子がボストン時代に、一人の聴衆として小澤征爾の指揮するBSOの公演を観たか否かは定かではありませんが、充分有り得る話です。

現地では日系アメリカ人の「Seiji Ozawa」として誤った紹介もされることがあるようですが、ボストンに深く根ざした一人だと思います。先日、ボストン・レッドソックスがワールドシリーズを制覇した時は、熱狂的なレッドソックス・ファンの一人として、フェンウェイ・パーク球場の観客席に小澤征爾の姿があったようです。
そんな小澤征爾のBSO時代のドキュメンタリー映像があります。

小澤征爾 わが街ボストン 1/7
http://www.youtube.com/watch?v=lckbT9M4zTQ (YouTube)

「サイトウ・キネン・オーケストラ」は小澤征爾の師である桐朋学園創立者の一人である斎藤秀雄の門下生を中心に、毎年8~9月に「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」で編成されるオーケストラです。この、夏の終わり頃に開かれるイベントは日本版「タングルウッド音楽祭」の趣も感じます。

Seiji Ozawa – SAITO-KINEN K136
http://www.youtube.com/watch?v=pph8EIsc0q0 (YouTube)

復活のセレナード~小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラ・ベスト・セレクション

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村上春樹の小説には必ずと云っていい程、一つの楽曲が印象的なモチーフとして使われています。当ブログでは、以前、ノルウェイの森巡礼の年を紹介しました。音楽に造詣の深い村上春樹の仲立ちによって実現した「ラプソディ・イン・ブルー」ですが、機会があればTVの再放送(9月30日にNHK-BSプレミアにて「小澤征爾 復帰の夏 ~サイトウキネンフェスティバル松本2013~」として放送済み)やCDなどで聴きたいものです。

Boston POPs

Boston Pops Symphony Hall

 

「ラプソディ・イン・ブルー」については、こちらも有名な「ボストン・ポップス・オーケストラBoston Pops Orchestra)」による名演があります。このオーケストラはBSOの団員が夏のオフシーズンに編成を変えたもので、基本的なメンバーは同じようです。

 

 

 

ラプソディ・イン・ブルー1/4 フィードラー
http://www.youtube.com/watch?v=D-WVRA-Vfn4 (YouTube)

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東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)


今年で第12回目を迎えた東京JAZZですが、9月7日(土)~8日(日)に、2日間昼夜4公演が開催されました。
2002年の第1回と翌年の第2回が味の素スタジアムicon(東京都調布市)、2004年の第3回とその翌年の第4回が東京ビッグサイトicon(東京都江東区)となり、2006年の第5回以降は現在の東京国際フォーラムicon(東京都千代田区)で開催されています。

TokyoJazz2004

東京JAZZ2004(東京ビッグサイト)

第4回の東京ビッグサイトになって初めて足を運びました。確か日曜昼のセッションだったと思います。
いつもは国際見本市などで訪れるイベントホールの特設ステージですが、ステージとの距離感も近く、5グループの演奏を堪能しました。
このブログで前にも紹介した上原ひろみTOTOB787ドリームライナーと夢のTOTO(1)(2)の記事)のステージは、今でも鮮明に蘇ってきます。

その2004年が最初の登場だった上原ひろみですが、その後2006年、2008年、2009年、2011年と5回出演しています。複数のステージを務めた年もあり、東京JAZZ最多出演アーティストではないでしょうか?

そして今年の生出演はありませんでしたが、東京国際フォーラムの地上広場で最新ライブDVD「MOVEライブ・イン東京(昨年12月の東京国際フォラム公演を収録)」の上映があったようです。このDVDは一般発売の無い上原ひろみオフィシャルサイトだけの限定商品だそうで、未だ発売前で現在予約受付中とのことです。

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト – 「MOVE」ライヴ・クリップ

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TokyoJazz2005

東京JAZZ2005(東京ビッグサイト)

翌年の2005年には上原ひろみと同じバークリー音楽大学出身の山中千尋(やまなかちひろ、生年非公表、群馬県桐生市出身)が初登場しました。
日曜昼の部「Club “Jazzin”」がテーマの公演でした。バークリーの副学長を引退し演奏に専念しだしたゲイリー・バートン(Gary Burton、ジャズと不易流行(1)(2)の記事)やマーカス・ミラー(Marcus Miller、1959年 -、NY出身)なども出演しました。
私自身も前年に続き充分堪能した公演でした。マーカス・ミラーなどは大幅な時間延長で観客を楽しませてくれた記憶が残っています。ステージと客席の距離感も近く感じました。

Blue_Lounge_031205

パーラメント”Blue Lounge”の会場入口(2003年12月5日)

私が山中千尋のライブを最初に観たのは2003年12月で、フィリップモリス社主催の「パーラメント(PARLIAMENT)”Blue Lounge”」というイベントのことでした。
マイルドセブン(現在のメビウス)のバーコードを貼って応募し当選した幸運でした。
200組400名を貸し切りの綱町三井倶楽部(東京都港区)に招待して、豪華な食事や幾つかのスペースでライブも楽しめるイベントの一コマでした。
更に、トラック何台かで雪を運び込み、都心の庭園に施した雪化粧のライトアップや花のアレンジメントなど、假屋崎省吾の手による空間演出は幻想的でもありました。写真が撮れなかったのが残念です。
愛煙家冥利に尽きるイベントでしたが、最近ではあり得ない企画の様に思います。

その山中千尋ですが、バークリーに進む前に卒業した桐朋音楽大学でクラシックを学んでいます。彼女の原点とも云えるクラシック曲を素材にしたアルバム「モルト・カンタービレ」を8月にリリースしています。
新たな「山中千尋ワールド」を確かめてみて下さい。

山中 千尋|トルコ行進曲
http://www.youtube.com/watch?v=yvh3j8riFRk (YouTube)

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この最新アルバム発売記念の全国ホールツアーが予定されています。
東京は9月19日(木)町田市民ホールicon(東京都町田市)、9月20日(金)紀尾井ホールicon(東京都千代田区)、9月23日(月、祝日)渋谷区文化総合センター大和田さくらホールicon(東京都渋谷区)となっています。

山中千尋 ニューヨーク・トリオ 全国ホールツアー2013 告知

チケットぴあ一般発売 | 山中千尋 ニューヨーク・トリオ | 2013/9/19(木) | 町田市民ホール(東京都)icon
一般発売 | 山中千尋 ニューヨーク・トリオ | 2013/9/20(金) ・ 2013/9/23(月・祝) | 紀尾井ホール(東京都) / 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(東京都)icon

上原ひろみや山中千尋よりも前の1989年にバークリーを卒業し、一世を風靡した女性ジャズ・ピアニストに大西順子(おおにしじゅんこ、1967年 -、京都府出身)がいます。
2000年に一旦活動を休止しますが、その後復帰し2009年の東京JAZZに初登場しています。
しかし、昨年惜しまれながら、再びプロ演奏家としての活動から引退しました。
彼女の衝撃のデビュー作となったのは1993年の「ワウ(WOW)」です。ジャズとしては異例の5万枚のセールスがあったそうです。

Junko Onishi|The Jungular
http://www.youtube.com/watch?v=YZ4LfHNPWBs (YouTube)

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その彼女が、ボストン交響楽団(The Boston Symphony Orchestra)の音楽監督を長年(1973年 – 2002年)務めた小澤征爾(おざわせいじ、1935年 -、満州国生まれ)と の共演を果たしたとのニュースがありました。当ブログでも話題(シタールとノルウェイの森(2)の記事)にした、ジャズに造詣の深い作家の村上春樹が仲介したとの事です。

小澤征爾さん、ジャズ指揮=大西順子さんと共演 (時事ドットコム)

 

小澤征爾さんと、音楽について話をする

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『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック

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上原ひろみ、山中千尋、大西順子の三人はダイナミックで高度な演奏技術が特徴的ですが、何れもバークリーを首席で卒業した後にニューヨークに活動拠点を移し活躍しています。まさに世界を舞台にした「ジャズ細うで繁盛記」*といった形容が相応しいと思います。

さて今年の東京JAZZですが、かつてメディアで天才少女と称された若干21歳のジャズ・ピアニスト桑原あい(くわばらあい、1991年 -)が初登場しました。

東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)へ続く

*編集部注:「細うで繁盛記」は、花登筺「銭の花」が原作のテレビドラマのタイトル。1970年1月~1971年4月に放送された。