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「鈴懸の径」聞き比べ


昔から「プラタナス」が歌詞にある曲が好きでした。「プラタナス」という響きがヨーロッパの爽やかな街路をイメージさせて、曲に喧噪を排除した街並みのロマンを連想させてくれます。

はしだのりひことシューベルツの「風」、ザ・ランチャーズの「真冬の帰り道」、敏いとうとハッピー&ブルーの「星降る街角」、など幾つかの曲がすぐに浮かびます。

そして、プラタナスがスズカケ科というのを最近知りました。詳しくはそれぞれの主によって違いがあるかと思いますが、「鈴懸の径」も「プラタナス」の木立だった事がわかりました。

「鈴懸の径」は、昭和17年に作詞 佐伯孝夫、作曲 灰田有紀彦、歌 灰田勝彦でリリースされました。戦後、クラリネット奏者 鈴木章治がジャズにアレンジしてアルト・サックス奏者 ピーナツ・ハッコーの共演盤をリリース、ヒットさせました。ピーナッツ・ハッコーも「プラタナス・ロード(Platanus Road)」という曲名で米国でリリースしています。

灰田勝彦|鈴懸の径
https://www.youtube.com/watch?v=08XocsU1rGM (YouTube)

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「灰田勝彦」の母校・立教大学のキャンパス内にはモデルになった「鈴懸の径」が存在し、記念の歌碑があります。  

立教大学キャンパスの、4号館と10号館の間に、東西に続くスズカケ(プラタナス)の並木道があり、春の新緑、秋の紅葉など、季節ごとに美しい小径で学生の憩うところです。

友と語らん
鈴懸の径
通いなれたる
学舎の街
やさしの子鈴
葉かげに鳴れば
夢はかえるよ
鈴懸の径  

この曲が出た昭和17年、戦時中にて多くの若者、学生たちが学徒動員で戦地に送られ、亡くなっていました。そのような友の姿を想い、この曲に重ね合わせ、この歌を鎮魂歌として歌い噤んできた人が多くいたようにおもいます。そうした歴史、経緯を知ると、この曲は哀しみようなものが感じられる、また、違った趣をも醸し出しています。  

鈴木章治とリズム・エース&ピーナッツ・ハッコー|鈴懸の径
https://www.youtube.com/watch?v=IUTQ7F3tc6E (YouTube)

鈴懸の径 鈴木章治とリズム・エース/ピーナッツ・ハッコー

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日本のジャズ界のレジェンド、鈴木章治が華麗なクラリネットにて、この曲をジャズにアレンジして演奏してます。
収録は、鈴木章治とリズム・エースの演奏に、鈴木章治のクラリネットとピーナッツ・ハッコーとの共演の多重録音となっています。

クラリネットの音色は、青春時代の、ほのかな恋心や、辛かったこと、楽しかったこと、など、さまざまに想い出します。
とても哀愁を帯びた、美しい演奏です。

倍賞千恵子|鈴懸の径
https://www.youtube.com/watch?v=8G164YnzrgA (YouTube)

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映画「男はつらいよ」の寅さんの妹「さくら」を演じた「倍賞千恵子」は、歌がとても上手な女優です。「下町の太陽」「さよならはダンスの後に」「忘れな草をあなたに」などのヒット曲もあり、「第4回レコード大賞新人賞」を受賞しました。「NHK紅白歌合戦」にも4年連続出場しています。この「鈴懸の径」も、優しさに満ちた歌声で、歌に包み込まれて行くようです。

それぞれの歌い方、演奏で、聴く側の受けとめ方もそれぞれ変わって、聴き入ってしまいます。