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ミュージックビデオで町おこし 「アメリカン・パイ」


Hiroさんの「音楽があるところに踊りあり~2,000万回再生されたプロポーズ・ダンス」で紹介された結婚のプロポーズをバックアップするリップダブ・ビデオを見ましたが、映像はもちろんですが、やはり音楽がもたらす影響は凄いものだと感じました。YouTubeで2,000万回以上再生されたのも、うなづけます。

このミュージックビデオを見て、私も是非とも紹介したい映像があります。
タイトルは「The Grand Rapids LipDub Video」です。

このミュージックビデオはテレビでも紹介されましたのでご覧になった方も多いかと思いますが、市民参加による町おこしがテーマです。

2011年1月と少し古い話ですが、アメリカのニューズウィーク(Newsweek)誌が「アメリカの死にゆく都市(America’s Dying Cities)」という記事で、2000年から2009年の間で国勢調査局の国勢調査によるデータなどを基に、急激な人口減少(特に18歳未満の住民の数が最も下落)となった都市のランキングを発表しました。
発表当時のデータで現在は違うかもしれませんが以下の通りです。

  1. New Orleans, Louisiana
  2. Vallejo, California
  3. Hialeah, Florida
  4. Rochester, New York
  5. Cleveland, Ohio
  6. Pittsburgh, Pennsylvania
  7. Detroit, Michigan
  8. South Bend, Indiana
  9. Flint, Michigan
  10. Grand Rapids, Michigan

出典:Newsweek誌

1位のニューオーリンズ(New Orleans)はやはり2005年8月のハリケーン・カトリーナの影響では思います。
このカテゴリー4のハリケーンによりニューオーリンズは、陸上面積の8割が水没するなど壊滅的な被害を受ました。

今回紹介するのは10位となってしまったアメリカ・ミシガン州のグランドラピッズ(Grand Rapids)という都市での出来事です。
グランドラピッズはデトロイトに次ぐミシガン州では第2の都市と古くから栄え、第38代大統領ジェラルド・R・フォードゆかりの地との事ですが、私も初めて聞く名前であり、この映像を見なければ知ることもなかった都市かもしれません。

大きな地図で見る

グランドラピッズが10位に選ばれた理由としてはミシガン州の代表産業ともいえる自動車産業の崩壊、それに伴う高い失業率や財政などが挙げられています。

この記事の影響は強く、やはりそこに住む人達にとっては辛いものがあり、奮起した市民がなんとか我が住む都市の素晴らしさ、魅力をアピールしようと立ち上がり、そして作られたのが「The Grand Rapids LipDub Video」というミュージックビデオでした。

内容はギターを持った男性が「ドン・マクリーン」(Don Mclean)の大ヒット曲「アメリカン・パイ」(American Pie)のサビを歌い始めてスタートします。
リップダブ」という曲に合わせて口パクするミュージックビデオではありますが、この曲にあわせてグランドラピッズの市内を9分弱にわたり多くの人たちが入れ替わり歌い廻ります。
途中、5,000人もの市民が歌詞の内容にあわせて行進、ダンス、合唱などのパフォーマンスを披露、市長も参加(白いオープンカーで歌う)し、最高の演出によりエンディングでメッセージを伝えます。

詳しく書くよりご覧いただければと思います。
長い曲ですが次の展開がどうなるのかと時間を忘れさせます。

The Grand Rapids LipDub Video

ご覧いただければお判りかと思いますが、小型の6輪カートにカメラを乗せワンカットで撮影されています。
かなり大掛かりなプロジェクトですが、地元ローカルテレビ局や映像プロダクションが中心となり制作されました。
また制作費も地元企業などから寄せられたそうです。
編集無しのこのミュージックビデオ、1度ミスしたら最初からの撮り直しを考えると、リハーサルなどは如何に大変だったかかと思います。

メイキングビデオがありますのでご覧ください。
本編を見た後でメイキングを見ると、カートで撮影しながら途中でカートを降りて歩きながら撮影したりと大変な作業です。

Grand Rapids LipDub OFFICIAL BEHIND-THE-SCENES
http://www.youtube.com/watch?v=bfg02bBTcxs  (YouTube)

The Making of the Grand Rapids Lip Dub
http://www.youtube.com/watch?v=5mEfDka4w6M  (YouTube)

映像もですが、このミュージックビデオを見て音楽の楽しさ、そしてパワーをあらためて感じる事ができました。また、映像を見てもグランドラピッズは美しい都市であり、このような事をおこなう人たちの住む都市は、決して死にゆく都市ではないのではと思い、やはりアメリカだなとも感じました。

最後にミュージックビデオに使われた「アメリカン・パイ」ですが、原曲はシンガーソングライター「ドン・マクリーン」の1972年に全米No.1の大ヒット曲です。
この曲は2000年には「マドンナ」がカバーしたり、2009年のオバマ大統領の就任コンサートでも歌われました。

飛行機事故で亡くなった「バディ・ホリー」をテーマに作られたとの話もありますが、「ビートルズ」や「ローリング・ストーンズ」など多くのアーティストや曲など音楽に関係した言葉が歌詞に登場しています。
難解な歌詞と言われているようですが6番までと長く、時間にして8分半近くあります。
当初シングル盤はショートカットされ片面に収められましたが、ヒットによりA面が前半、B面が後半としてフル・バージョンでもリリースされました。

余談ですが、「ロバータ・フラック」の大ヒット曲「やさしく歌って」(Killing Me Softly with His Song)は、女性シンガーの「ロリ・リーバーマン」がロサンゼルスの有名なライブハウス「トルバドール」でドン・マクリーンを聴き、”Killing Me Softly with His Song”という詩を書いたそうです。
だから、ドン・マクリーンは「彼の歌は私を優しく殺す」シンガーだそうです。

Don McLean | American Pie
http://www.youtube.com/watch?v=y5ecvBaqHBk  (YouTube)

American Pie

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音楽があるところに踊りあり~2,000万回再生されたプロポーズ・ダンス


「音楽」と「踊り」は、昔からきっても切れない関係のものだと思います。
なんといっても、小さい頃に観た映画「日本書記」で、天照大神が須佐之男命に怒って、天岩戸に引き篭ってしまい、その天照大神を岩戸から出すために、「歌って踊って、楽しく騒ぐ」というシーンがあったことを思い出します。
どんな楽器を使い、どんな歌を歌い、どんな踊りを踊ったかは、ほとんど覚えてはいないのですが・・・。
「音楽」と「踊り」ということでは、「日本誕生」のこのシーンはとても強烈な印象で、今でも記憶に残っています。

日本誕生(1959年10月公開)

  • 監督:稲垣浩
  • 脚本:八住利雄、菊島隆三
  • 出演:三船敏郎
  • 音楽:伊福部昭

映画「日本誕生」予告編
https://www.youtube.com/watch?v=K2t4aogM2Dc (YouTube)

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「須佐之男命」を三船敏郎、「天照大神」を原節子、そして天照大神がちょっと開けた岩戸をさらに広げる力持ちの「手力男命」を相撲の朝汐太郎(3代)がその場面を演じています。

音楽と踊りといえば、若いころよく「ディスコ」で一列になり、同じ振り付けで曲に合わせて踊る光景をみました。そして、思い浮かぶのは、「KENTOS」などでよく聴いた、チャビー・チェッカー (Chubby Checker)の 「Let’s Twist Again」(1962年リリース)です。

CHUBBY CHECKER|Let’s twist again
https://www.youtube.com/watch?v=eh8eb_ACLl8 (YouTube)

Let’s Twist Again

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当時通ったKENTOSでも、この曲がかかるとお客さん同士が、曲に合わせて「ツイスト」を踊りだしました。
YouTubeでその映像をたくさんみつけることができます。いかにこの曲で「ラインダンス」を世界中の人たちが踊っているかがよくわかります。

YouTubeで「Let’s twist again」を検索

中には子供たちの学芸会のようなところでもこのLet’s twist againに合わせて踊っています。これは、この曲とその振りで、次々と年代を超えて、多くの人たちが歌い踊り続けて行くということではないでしょうか。

歌詞の中に、次のフレーズがあります。

Come on let’s twist again,
Like we dis last summer!
Yeaaaah, let’s twist again,

この乗りで、をみんなで揃って踊ると、それを観てる人たちも踊りだしたくなるのだと思います。そして、歌とダンスで相乗的に広まって、歌が大ヒットしていったのではと思います。だから、音楽と踊りとはやっぱり一対だと思います。
もちろん、音楽には、演者が聴衆に一方向で聴かせるというところもあります。
ただ、演者と聴衆が一体になって楽しむというと、踊りの要素は大変、大きいのではないかと思うのです。

そして、同じようなインパクトを受けた曲が、ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)の「Marry You」(2011年リリース)です。

Bruno Mars|Marry You
https://www.youtube.com/watch?v=8lqF_huno40 (YouTube)

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YouTubeで2,000万回以上再生された、結婚のプロポーズをバックアップするライブのリップダブ*ダンスです。

Isaac’s Live Lip-Dub Proposal

「Marry You」はシンプルで乗りの良いリズムで、「結婚しよう」を繰り返し歌います。それにダンスが振り付けられると、その曲とダンスをそれぞれ組み合わせて、さらに結婚するカップルへのセレモニーになります。
この曲も次々と歌とダンスに合わせてどんどん広がっていくのでしょう!

さて、ちょっと数学的「集合」でこの傾向を表すと(すみません、遊びです)、 「音楽があれば」ならば「踊る」という命題が成り立つとき、 「音楽があれば」を「踊る」の十分条件と呼ぶ。 逆に”「踊る」ならば「音楽がある」という命題がなりたつとき、「踊る」は「音楽がある」の必要条件という。
また、「音楽があれば」ならば必ず「踊る」、「踊る」ときは必ず「音楽がある」という両方の 命題が成り立つとき、 「音楽があれば」は「踊る」の必要十分条件であるといえます。このとき「音楽があれば」と「踊る」は同値であると言えると思います。
この必要十分条件を満たすと、その曲は結構息の長い親しみのある曲として歌い継がれるように思います。

編集部注:「リップダブ」とは、楽曲にあわせて口パクするパフォーマンスです。