高度経済成長とGS「ザ・タイガース」


1971年1月24日の武道館ライブを最後に「ザ・タイガース」は解散しました。
しかし、今年(2013年)、オリジナルメンバーで再結成し、東京ドーム、日本武道館を含め全国ツアーを開催することを発表しました。

チケットぴあ一般発売 | ザ・タイガース | 2013/12/3(火) ・ 2013/12/27(金) | 東京ドーム(東京都) / 日本武道館(東京都)icon
長崎ブリックホール 大ホール(長崎県)、名古屋国際会議場 センチュリーホール(愛知県)、京セラドーム大阪(大阪府)、仙台サンプラザホール(宮城県)
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ザ・タイガースのオールナイトニッポンGOLD

9月27日(金)22時から放送された「ザ・タイガースのオールナイトニッポンGOLD」の様子。

これに先立ち、ラジオ番組「オールナイトニッポンGOLD」に、ザ・タイガースのオリジナルメンバーが勢ぞろいし、全国ツアーにかける思いを語りました。

ザ・タイガースのデビュー当時のオリジナルメンバーは、

  • 沢田研二(ジュリー)ボーカル
  • 岸部修三*(サリー)ベース
  • 加橋かつみ(トッポ)ギター
  • 森本太郎(タロー)ギター
  • 瞳みのる(ピー)ドラム

の5名です。

ザ・タイガースが「僕のマリー」でデビューしたのは、1967年でした。まさに、1964年の「東京オリンピック」開催の前後から日本の高度経済成長がはじまり、「団塊の世代」が、昨日よりも今日、そして今日よりも明日の「豊かさ」を求め、ひた走りに走り始めた時代でした。

GS(グループ・サウンズ)が全盛になる前は「ロカビリー」時代で、代表的歌手は「ミッキー・カーチス」「平尾昌晃」「山下敬二郎」でした。みなさん、容易にスターになった訳では無く、それぞれ苦労はされていたと思いますが、もともと音楽、主に洋楽を小さいころから身近で聴けた環境で育ち、音楽の分野で活躍できるチャンスが一般の人たちよりは恵まれていたのではと推察します。

ちなみに山下敬二郎の父親は有名な落語家「柳家金語楼」(家庭環境は複雑だったようです。そして、「カレッジフォーク」の「ザ・ブロードサイドフォー」には、世界的に有名な映画監督「黒沢明」の息子「黒沢久雄」が、「ザ・サベージ」には俳優宇野重吉の息子「寺尾聰」、さらに、「加山雄三」は有名な二枚目俳優「上原謙」と女優「小桜葉子」(岩倉具視は曽祖父)の息子で、さらに「荒木一郎」は女優「荒木道子」の息子、などなど、小さいころから音楽的には恵まれた環境で育った人たちが、まず、先陣を切って出てきました。

そういう意味では、GSの多くのメンバーはあまり音楽になじみのない一般の家庭から出てきた人たちでした。しかし、ザ・スパイダースには、喜劇俳優「堺俊二」の息子「堺正章」と、ジャズミュージシャン「ティーブ・釜萢」の息子「かまやつひろし」がいて、少し違いますが。
この時のGSブームは、「高度経済成長」の中で主役となる「中流階級」という意識をもつ一般人、サラリーマンの「夢の実現」のシンボルの先駆けではなかったかと振りかえることがあります。「ひょっとしたら、自分もGSの仲間入りができで、スターになれるんじゃないか」というような・・・、手に届く「夢」の象徴として。同年代で、同じころ「ギター」を手にして、同じころ、「ザ・ベンチャーズ」「ザ・ビートルズ」に熱狂した世代として。

そして、この「GSブーム」や「夢」の頂点にいたのが、やはり、「ザ・タイガース」だったように思います。

1967年2月5日発売の「僕のマリー」がザ・タイガースのデビュー曲でした。
ザ・タイガース|僕のマリー
http://www.youtube.com/watch?v=He59Y5GjC7o (YouTube)

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ザ・タイガースはメンバーそれぞれがスタイルとルックスがよく、そして、このデビュー曲からも、沢田研二の甘くやさしい声が、独特の印象を与えています。

GSは、その音楽性もさることながら主にルックスやファッションを強調した、今の「アイドル」の原型だったと思います。そしてザ・ビートルズローリング・ストーンズザ・ンキーズといった海外バンドの曲を多く演奏はしていましたが、音楽的には歌謡曲といわれる範疇の曲が多かったと思います。
ザ・タイガースの1968年リリース「ヒューマン・ルネッサンス」は、タイガースが音楽性にチャレンジした意欲的な曲が多かったように思います。
その中で「廃墟の鳩」は印象的でした。

ザ・タイガース|廃虚の鳩
http://www.youtube.com/watch?v=Fw5zsZQ669o (YouTube)

ヒューマン・ルネッサンス

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アルバム「ヒューマン・ルネッサンス」は全曲オリジナルで、「人類の復興」というメッセージ性をもったアルバムでした。
「スター千一夜」という人気歌手を取り上げる有名なテレビ番組の企画では、タイガースは富士山頂で演奏し、曲のイメージをよりメッセージの強いものへと作り上げていったように思います。

そして、私はオリジナルメンバーで、やはりこの曲を是非もう一度聴きたいと思っています。
沢田研二がサビの部分で客席のファンに向かい「君だけに~」と指を指すポーズ。そして客席のファンの「キャー」という嬌声。
「黄金の人差し指」でコンサートでは失神者が続出したという伝説の曲です。

ザ・タイガース|君だけに愛を
http://www.youtube.com/watch?v=B_VDPOnhOSs (YouTube)

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ザ・タイガース、そしてGSに憧れていた時代から、すでに40年以上が経ちました。いろいろな事に「熱く」なれる年代でした。ザ・タイガースも再結成ということですので私ももう一度あのころに戻った気持ちで、日々「熱く」なる何かをみつけ、新しい「夢」を見たいと思います。

*編集部注:「岸部修三」は、現在の「岸部一徳」の改名前の名前。

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