水無月から文月へ「パッヘルベルのカノン」に乗せて(1)


Ajisai

文京区白山神社のガクアジサイ(額紫陽花)

6月の花の一つアジサイ(紫陽花)の言葉は「移り気」「高慢」「変節」などです。

その6月も終わり7月に入りました。今年は例年にない早い梅雨入りでしたが、前半は空梅雨でした。
そして7月6日に突然の梅雨明けのようです。昨年より19日も早く、当初の予想にも反した梅雨明けです。作物等への影響が心配です。

今年の梅雨に関する小中高生向けの判り易い記事(朝日新聞デジタル)がありますが、最新情報で更新して欲しいものです。
各地の梅雨入りと梅雨明けについては気象庁の「平成25年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)」を参考にして下さい。

6月の別名は「水無月(みなづき)」と云いますが、幼い頃からその呼び方に違和感がありました。元々は陰暦の6月の呼称ですから時期はズレますが、それにしても梅雨の季節と重なります。
その由来は諸説あって、「無」は「の」という意味で「水の月」という説もあるようですが、未だに納得はできていません。

そして、7月の別名は「文月(ふみづき、ふづき)」です。こちらの由来は、7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝(さら)す風習があったからと云うのが定説だそうです。
旧暦の7月7日なら梅雨は明けていますが、新暦だと平年は梅雨です。今年は何故か明けてしまいましたが。

日本三大七夕祭*と云われる平塚の「ひらつか七夕まつり」は7月に行われますが、仙台の「仙台七夕まつり」は8月です。
私の地元茂原の「茂原七夕まつり」では、その中間の7月最後の週末に行われます。一応、関東三大七夕祭の一つのようです。

さて、以前の「ひこうき雲」と「青い影」」バッハ(Johann Sebastian Bach、1685年 – 1750年)まで辿りましたが、更に遡る事約30年、バロック時代の作曲家パッヘルベル(Johann Pachelbel、1653年 – 1706年)が作曲した「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」、通称「パッヘルベルのカノン(Canon in D)」と云う楽曲があります。
原曲に近い形での演奏がありますので聴いてみて下さい。

Pachelbel Canon in D Original Instruments
http://www.youtube.com/watch?v=JvNQLJ1_HQ0 (YouTube)

この曲はパッヘルベルの代表曲というか、一般に知られている唯一の曲です。
そしてこのカノンのコード進行は「大逆循環」と呼ばれ、多くの作曲家に愛用されてきました。
俗に云うこの「カノン進行」の基本形の元はニ長調(D)ですが、ハ長調で表現すると「 C | G | Am | Em | F | C | F | G 」で構成されています。
これらのコードをギターで覚えただけで、初心者にとって結構弾けた気になった覚えがあります。

哀愁感のある前半から後半の明るめの展開は、特に日本人好みのようで、数多くのヒット曲に多用されています。
多少長いタイトルの次の歌詞です。先の「パッヘルベルのカノン」に乗せて歌ってみて下さい。

「大阪で生まれた女の愛は勝つ、負けないでTommrow、それが一番大事」
踊り疲れた ディスコの帰り これで青春も終わりかなとつぶやいて
あなたの肩を ながめながら やせたなと思ったら泣けてきた
大阪で生まれた女やさかい 大阪の街 よう捨てん
大阪で生まれた女やさかい 東京へはようついていかん

心配ないからね 君の想いが 誰かにとどく 明日がきっとある
どんなに困難で くじけそうでも 信じることを 決してやめないで
Carry on carry out
傷つけ傷ついて 愛する切なさに
すこしつかれても Oh・・・ Oh・・・ もう一度夢見よう
愛されるよろこびを 知っているのなら Oh

ふとした瞬間に 視線がぶつかる 幸運(しあわせ)のときめき 覚えているでしょ
パステルカラーの 季節に恋した あの日のように 輝いてる あなたでいてね
負けないで もう少し 最後まで 走り抜けて
どんなに離れてても 心はそばにいるわ
追いかけて 遥かな夢を

涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く 花のように
見るものすべてに おびえないで 明日は来るよ 君のために

負けない事 投げ出さない事 逃げ出さない事 信じ抜く事
涙見せてもいいよ それを忘れなければ

そうです。「BORO|大阪で生まれた女」、「KAN|愛は勝つ」、「ZARD|負けないで」、「岡本真夜|TOMMROW」、そして「大事MANブラザーズバンド|それが大事」の歌詞を羅列しました。
テンポは別にして、違和感も無く入り込めたと思います。
個人的にはこれらの人やグループの他の曲は良く知りません。所謂(いわゆる)「一発屋」と云われることもあります。
余りにも偉大なヒット曲に恵まれたが故の因果なのでしょうか。
決して、クラシック界に偉大な1曲を残したパッヘルベルの呪縛(じゅばく)では無いと思います。

他にも、この「カノン進行」によるヒット曲は多々存在します。テレビ朝日系列で毎週日曜日の朝9時から放映されている「題名のない音楽会」で取り上げられた時の映像があります。それらの曲を確かめてみて下さい。

パッヘルベルのカノン山手線ピアノ演奏ゲーム
https://www.youtube.com/watch?v=0N5n9v9pUp0 (YouTube)

あの曲もこの曲も、「カノン進行」の呪縛の中に成り立っている様子が伺えると思います。亜種や派生まで含めると、ヒット曲の多くがこのコード進行の影響下にあるのを再認識すると思います。

「パッヘルベルのカノン」を異なった編曲で1枚にした究極のアルバムがあります。
「Pachelbel’s Greatest Hits: Ultimate Canon」です。
輸入盤ですが、世界のTOMITA(冨田勲、シンセサイザー奏者)の編曲による「 Canon Of The Three Stars – Isao Tomita & The Plasma Symphony Orchestra」も含まれています。
15通りの異なった編曲による「カノン」が楽しめます。

Canon Of The Three Stars – Isao Tomita & The Plasma Symphony Orchestra
http://www.youtube.com/watch?v=8Elne1iYjFs (YouTube)

Pachelbel’s Greatest Hits: Ultimate Canon

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日本人の好む音楽にイージー・リスニングがあります。こちらでも「カノンコード」によるヒット曲を探すのに手間は掛からないと思います。

そして「カノン」自体も、レーモン・ルフェーブルRaymond Lefevre)のポップス・アレンジでヒットしました。邦題は「涙のカノン」となっています。結婚式におけるBGMの定番です。

涙のカノン|レーモン・ルフェーブル・グランドオーケストラ
http://www.youtube.com/watch?v=lvQ-0GbYb0Q (YouTube)

<COLEZO!TWIN>レイモン・ルフェーヴル

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 水無月から文月へ「パッヘルベルのカノン」に乗せて(2)へ続く

編集部注:日本三大七夕際の残りひとつは、愛知県一宮市の「一宮七夕まつり」です。

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