「1969」の頃~オールナイトニッポン~


ゴールドディスク大賞で特別賞を受賞した「由紀さおりピンク・マルティーニ | 1969」ですが、「日本の歌謡曲が世界のKAYO-KYOKUに!」といって話題になりました。
確かに、iTuneジャズ・チャートでアメリカ1位、カナダ1位、シンガポール16位など世界中で大ヒットということで、喜ばしいことでした。
このアルバムは「1969年に発表、またはその時代を象徴する名曲をカヴァーする」とのコンセプトですが、多少の違和感も残ります。1969年の音楽トピックをまとめた、EMI Music JapanのPVがあります。
由紀さおり&ピンク・マルティーニ| 「みんなの音楽1969」ニュース

1969

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1969年は、以前の「シタールとノルウェイの森」で触れたように、村上春樹の小説「ノルウェイの森」の舞台として描かれた時代でもあります。当時学生運動の象徴的できごとでありました、「東大安田講堂攻防戦」があり、東京大学の入学試験が中止された年です。

「センター試験」や「共通1次試験」などの統一試験の無かった時代です。国立大学は一期校と二期校に分かれての一斉試験の時代でした。
東大の入試中止は、多くの受験生に少なからず影響したと思います。

そんな受験生に支持されていたのが、ニッポン放送の「オールナイトニッポン」(深夜25:00-29:00)だったと思います。
ラジオを聴きながら勉強しているつもりの「ながら族」にとって、その良否は定かではありませんが、受験失敗の言い訳にするつもりもありません。

今ではオールナイトニッポンどころか深夜放送を聴く機会も殆ど無くなりましたが、放送開始から45年、今も続いている長寿番組です。テーマ曲はハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスの「ビタースイート・サンバ」です。

Herb Alpert & The Tijuana Brass|Bittersweet Samba
https://www.youtube.com/watch?v=uhOMW_NOXDU (YouTube)

「1969」収録の由紀さおり(本名:安田章子)の代表曲、「夜明けのスキャット(作詞:山上路夫、作曲:いずみたく)も、TBSラジオの深夜放送のBGM曲として評判を呼び、そのヒットで「由紀さおり」として紅白初出場をもたらした曲です。

こういった深夜放送で話題となり、若い世代の支持を得ていた曲の多くは、「フォーク」と呼ばれる曲が多かったように思います。
グループサウンズ(GS)がやや下火になり、日本のフォークソングを「フォーク」と呼んでいた時代でした。
「フォーク」がカレッジ・フォークを経て、反戦歌や学生運動等の愛唱歌として、多くの若者に浸透して行きました。

アルバム「1969」における選曲が、その年の歌謡曲系ヒット曲であるのに対し、アルバム「オールナイトニッポン EVERGREEN (1) 1967-1971」は深夜放送からのヒット曲主体に選曲されています。

オールナイトニッポン EVERGREEN(1)1967-1971

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1967年から1971年当時のヒット曲がオリジナルで収められている他、テーマ曲やジングルも入っているので、その記憶を呼び戻してくれることと思います。尚、1969年の収録曲は次の6曲です。

  • はしだのりひことシューベルツ|風
  • カルメン・マキ|時には母のない子のように
  • ズー・ニー・ヴー|白いサンゴ礁
  • 五つの赤い風船|遠い世界に
  • カメとアンコー|水虫の唄
  • 千賀かほる|真夜中のギター

1969年8月に行われたアメリカのウッドストック・フェスティバルより1週間早かった、第1回中津川フォークジャンボリーにも出演した、「五つの赤い風船|遠い世界に」をお聴き下さい。
五つの赤い風船|遠い世界に
https://www.youtube.com/watch?v=fBa89mBl8P4 (YouTube)

ドーナツ盤が擦り減る位、よく聴いた記憶があります。冒頭のオートハープの音色が新鮮でした。

もう1曲は、「カメとアンコー|水虫の唄」です。ザ・フォーク・クルセダーズが別名のザ・ズートルビーとしてヒットさせた曲のカバーです。
当時のパーソナリティであった亀淵昭信と斉藤安弘によってもヒットしました。
亀淵昭信は後にニッポン放送の社長を努め、ライブドアによる買収騒動の際にも、その名前を良く耳にしました。
カメとアンコー|水虫の唄 (1969年)
https://www.youtube.com/watch?v=WhYRAMrWKcQ (YouTube)

そんなラジオの時代に耳にして、気になっていた曲がありました。その歌い手と曲の意味は判りませんでしたが、妙に語呂の良い印象的な響きが気になっていました。
「アンドレ・カンドレ|カンドレ・マンドレ」です。
アンドレ・カンドレ|カンドレ・マンドレ
https://www.youtube.com/watch?v=DOdqMRw-Dl4 (YouTube)

アンドレ・カンドレ=井上陽水が、三度目の受験に失敗し、歌手デビューを果たした曲でした。当時の録音とは異なりますが、全編弾き語りの「井上陽水|弾き語りパッション(2008年)」に収録されています。

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話はアルバム「1969」に戻しますが、最後の収録曲「季節の足音 (作詞:秋元康、作曲:羽場仁志)」に違和感を感じるのは、私だけでしょうか。

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