50年代フランス映画とモダンジャズ


私がフランス映画の俳優としてすぐに浮かぶのは、アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド、ジャン・ギャバン、ブリジッド・バルドー、カトリーヌ・ドヌーブ、達です。それぞれ出演した映画は強烈な印象で、今でも覚えています。特に1960年~1970年、あの頃は映画といえばフランス映画だったような気がします。

映画メディアの創成期においては、フランス映画の技術は世界一を誇っていたそうです。なぜならば映画が発明されたのがフランスであったためでもあります。1895年12月にパリで公開された「リュミエール兄弟」の「L’Arrivée d’un train en gare de la Ciotat(ラ・シオタ駅への列車の到着)」が 映画作品の誕生と言われています。

兄:オーギュスト・リュミエール(Auguste Marie Louis Lumière 、1862年10月19日 – 1954年4月10日)
弟:ルイ・リュミエール(Louis Jean Lumière 、1864年10月5日 – 1948年6月6日)
リュミエール兄弟は、トーマス・エジソンと並び称せられるフランスの映画発明者。「映画の父」と呼ばれる。世界初の実用カラー写真の開発者でもある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/リュミエール兄弟

さて1950年代、フランスの映画界では若い監督を中心にモダン・ジャズをサウンドトラックとして使用するのが流行りました。
ロジェ・バディム監督(「危険な関係」監督)は1957年「大運河」で「モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)を起用しました。いわゆる「ヌーベルバーグ(Nouvelle Vague)」と呼ばれる若手監督たちが「モダン・ジャズ」を映画音楽として多く用いました。

広義においては、撮影所(映画制作会社)における助監督等の下積み経験無しにデビューした若い監督達による、ロケ撮影中心、同時録音、即興演出などの手法的な共通性のある一連の作家・作品を指す。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヌーヴェルヴァーグ

モダン・ジャズ・カルテット(MJQ, The Modern Jazz Quartet)|ひとしれず(One Never Knows)
https://www.youtube.com/watch?v=EDo8Fz04888 (YouTube)

たそがれのヴェニス

新品価格
¥1,599から
(2016/6/24 15:37時点)

大運河 [DVD]

新品価格
¥5,600から
(2016/6/24 15:38時点)

「大運河」(1957年)
監督: ロジェ・ヴァディム
出演: フランソワーズ・アルヌール、クリスチャン・マルカン

ヴェニスの運河の風景に、MJQのジョン・ルイスが音楽を担当。ヴェニスの運河と透きとおったMJQの洗練された都会風ジャズが映画のシーンにピッタリあっています。この映画のサントラから、「ゴールデン・ストライカー」や「葬列」がMJQのヒット曲となっています。

この「ジャズ」と「映像」を見事に結びつけた作品が、「ルイ・マル監督」による「死刑台のエレヴェーター」だと思います。
「マイルス・デイヴィス」の緊張感に溢れた演奏が映画のスリリングな展開とぴったりあっています。

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)|死刑台のエレベーター(Ascenseur pour L’echafaud)
https://www.youtube.com/watch?v=7sUsxtbNCWE (YouTube)

死刑台のエレベーター

新品価格
¥1,111から
(2016/6/24 15:39時点)

死刑台のエレベーター ブルーレイ [Blu-ray]

新品価格
¥5,000から
(2016/6/24 15:40時点)

「死刑台のエレベーター」(1957年)
監督: ルイ・マル
主演: モーリス・ロネ

マイルスはモード奏法の先駆け的演奏です。「コード進行」を基にしたアドリブから「音階」を用いたアドリブが演奏されています。より即興的な演奏を行なって、緊張感の溢れる演奏となって、映画のシーンをより印象付けています。

そして、
「ピアニストを撃て」(1959年)
監督: フランソワ・トリフォー
主演: シャルル・アズナヴール

揺れるカメラや、ハードボイルド映画を思わせる脈絡無しのストーリー、カットにJazzの音楽。

ジョルジュ・ドルリュー(Georges Delerue)|ピアニストを撃て(Shoot the Piano Player)
https://www.youtube.com/watch?v=tjd6Eg9APAs (YouTube)

ドルリュー:ピアニストを撃て/

中古価格
¥3,000から
(2016/6/24 15:41時点)

フランソワ・ロラン・トリュフォー(François Roland Truffaut)は、「ヌーヴェルヴァーグを代表する監督の一人と言われています。
私がトリフォーを思い出すのは、映画「未知との遭遇」での科学者役として出演し、「宇宙人」手話で会話するシーンです。

ヌーベルバーグでモダン・ジャズは映画のサウンドトラックとして切れない間柄にありました。シネマ・ジャズはジャズの歴史で一つの大きなムーブメントであったと思います。ジャズを用いた新進気鋭の監督たち、そして彼らの映像に共鳴し、より印象的なシーンにするサウンドを演奏した、ジャズ・ミュージシャンたち。双方の創造性がひとつになって、このムーヴメントは大きく広がっていったと思います。映画監督も ジャズ演奏を用いることで、脚光を浴びるようになり、モダン・ジャズも同様に注目されるようになりました。そして双方が、世界中の人々にその魅力を伝えることになったと思います。

関連記事