キャラバン(英: Caravan)とは隊商と訳され、ラクダと砂漠のイメージが強く思い起こされます。
音楽においては、デューク・エリントン(Edward Kennedy “Duke” Ellington、1899年 – 1974年)の代表曲として有名なジャズのスタンダード曲で、多くのミュージシャンによってカバーされています。
デューク・エリントン(Duke Ellington) | キャラバン(Caravan)
https://www.youtube.com/watch?v=tFZMDJ0NbWY (YouTube)
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この独特の音階とリズムは、行ったことのない「中央アジアの風景」を想起します。
しかし、最初にこの「キャラバン」という楽曲を知ったのはザ・ベンチャーズ (The Ventures)によるカバーだったと思います。
ザ・ベンチャーズ(The Ventures) | キャラバン(Caravan)| ライブイン・ジャパン1966
https://www.youtube.com/watch?v=TtMv1zMIns4 (YouTube)
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そして当時流行のエレキギターのバンドは、このベンチャーズのバージョンをレパートリーにしたのでは無いでしょうか。1966年頃のテレビ番組「勝ち抜きエレキ合戦」などでも耳にするケースも多かったのか、個人的には一番のスタンダードなバージョンであったと思います。
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敢えて、コピー(Copy)とカバー(Cover)について区別するなら、これらの殆どはコピーバンドだった気がします。
コピーバンド(copy band)とは、有名なバンドの楽曲を複製し、演奏するバンドを意味する和製英語。英語では、カバーバンド(cover band)。コピーとカバーの違いに関する定義に基づけば、一定の区別が可能である。 コピーとカバーの違いについて、 既成曲にアレンジを加えず演奏することを「コピー」、既製曲に若干のアレンジを加えた演奏を「カバー」。
(出典:ウィキペディア)
さて、そんな「キャラバン」を当ブログでも何度か登場している上原ひろみの手に掛かると、全く違う世界が繰り広げられます。
上原ひろみ | キャラバン | Live at Jazz San Javier Festival 2008
https://www.youtube.com/watch?v=FC4AGdwcy-Q (YouTube)
- Personnel:
Hiromi – piano, keys
David Fiuczynski – guitar
Tony Grey – bass
Martin Valihora – drums
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2008年リリースのアルバム「ビヨンド・スタンダード(Beyond Standard)」に収録の「Caravan」のライブ映像です。彼女の初期のトリオであるバークリー出身のメンバーに、変態ギタリストの異名があるデイヴィッド・フュージンスキー(David Fiuczynski)が加わった「Hiromi’s Sonicbloom」というプロジェクトです。
賛否両論のあるフュージンスキーですが、紛れもないバークリー音楽大学の教授(Berklee Guitar Department)でもあります。
ジャズ・スタンダードとしての期待は完全に裏切られるアルバムですが、あらゆるジャズの可能性を信じるHiromiマニア必聴のアルバムかと思います。
そして、昨年還暦目前にしてメジャー・デビュー・アルバム「濱口祐自 フロム・カツウラ(Yuji Hamaguchi from KatsuUra)」をリリースしたブルース・ギタリスト濱口祐自の「Caravan」も聴いてみて下さい。
濱口祐自 | キャラバン
昨年11月30日にテレビ朝日系列で放映された「題名のない音楽会(放送内容)」で「俺たちの時代到来~アラ還ギタリスト登場」として紹介されていたので、ご覧になった方も多いと思います。今年7月22日にリリースされた2枚目のアルバム「濱口祐自 ゴーイング・ホーム(Going Home Yuji Hamaguchi)」の2曲目に「Welcome Pickin’~Caravan」として収録されています。彼のライブでは必ず冒頭に演奏するようです。
尚、彼の才能に惚れ込んだ細野晴臣もベースで2曲程参加しています。
何れにしろ、那智勝浦を拠点にした自由人「濱口祐自」ですが、20年以上以前に放映された彼の家族を取材した映像があります。
那智勝浦の天才ギタリスト、濱口祐自とその家族
https://www.youtube.com/watch?v=myXUVshMjcc (YouTube)
若い頃にはマグロの遠洋漁業船に乗り組み、パプアニューギニアまで行ったそうです。流石に、漁船では彼の好みの音楽は受け入れられなかったようで、もっぱら演歌と軍艦マーチで明け暮れたそうです。
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