終わりの始まり


終わりの始まり」という言葉を、私が知ったのは、作家、塩野七生の古代ローマ全史を描いた歴史文学作品の「ローマ人の物語」の2002年に発刊された、11(XI)巻のタイトルでした。
ローマ帝国の五賢帝の最後の皇帝、哲人皇帝マルクス・アウレリウスの治世以降(紀元2世紀末以降)のローマ帝国の内乱に始まり、徐々に帝国の滅亡へ向かうという、まさに「終わりの始まり」という言葉そのものの時代を描いたものでした。

私は、この「終わりの始まり」という言葉がとても印象に強く残っていて、この世のもの全てに「終わり」はあり、その終わりには、必ず終わりに向かう「始まり」があるのではといつも考えます。
そして、今、自分たちの年齢、状況を考えた時、会社の定年退職なり、60歳の還暦なり、まさに私たちの今が、この言葉の指す「人生」の「終わりの始まり」なのではと思う時があります。

そして、「終わりの始まり」で想う曲は、Jazzでは「枯葉」です。

ビル・エヴァンス・トリオ(Bill Evans Trio)|枯葉(Autumn Leaves)
https://www.youtube.com/watch?v=r-Z8KuwI7Gc (YouTube)

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  • ビル・エヴァンス(p)
  • スコット・ラファロ(b)
  • ポール・モチアン(d)

特に、ビル・エヴァンス・トリオが1959年にリリースした「ポートレイト・イン・ジャズ(Portrait in Jazz)」の
中の「枯葉」が「終わりの始まり」と一体で浮かんできます。
軽快なビル・エヴァンスのピアノ。 明るさ華やかさ、また、穏やかで静かないタッチ、そして、時に強い「生命力」を感じさせたり、「癒し」の中にいざなわれたりします。
「緑」の木の葉が「紅葉」となって、やがて「落葉」となる。そして「枯葉」となって朽ちる。まさに「終わりの始まり」を感じます。

演歌では、吉幾三の「父子じゃないか…」を聴き、歌うと、この歌に必ず感情移入してしまい、そこでやはり「終わりの始まり」を感じます。

吉幾三|父子じゃないか…
https://www.youtube.com/watch?v=uMg0jQrm6CM (YouTube)

全曲集~父子じゃないか・・・

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息子の弱音や愚痴を聞いてあげられ、娘の彼氏への不安や夢も聞ける年齢、自分の経験や、自立した息子、娘への客観性をもった愛情を抱ける時期が、まさに、人生の「終わりの始まり」ではないかと思います。

そして、竹内まりやの「人生の扉」も、「終わりの始まり」です。

大地真央&黒木瞳|人生の扉
https://www.youtube.com/watch?v=jvtxmlIZhf0 (YouTebe)

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竹内まりや作詞作曲のこの曲は本当に名曲だと思います。人生の「終わりの始まり」を具体的な言葉であらわすと、まさにこの歌詞になるのではと思います。

ひとつひとつ人生の扉をあけては感じるその重さ
デニムの青が褪せてゆくほど味わい増すように

年を重ねる意義は、この言葉の表現にしっかりと意味が込められているように思います。

大地真央黒木瞳宝塚歌劇団きっての「月組コンビ」として輝いていた美しすぎる名コンビが歌う、「人生の扉」は、「終わりの始まり」が、絶対に「終わりの終わり」では無く、まさに「始まり」なんだと、今後の生き方に大きな力を与えてくれます。

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