大貫妙子「SUNSHOWER」はシティ・ポップの名盤(1)より
前回は大貫妙子を聴き始めた切っ掛けなどを書きましたが、今回はタイトルでもある1977年にリリースされた「SUNSHOWER」の紹介です。
ファースト・アルバムが好調だったのかセカンド・アルバムの話となったようですが、シュガー・ベイブの延長といった前作とは違い、当時、クロスオーバー/フュージョン・ミュージックが確立され、多くの方々に聴かれるようになった事もあり、このアルバムにもミュージシャンをはじめその要素が取り入れられています。
参加ミュージシャン
- 坂本龍一: keyboards
- 今井裕: keyboards
- 渡辺香津美: guitar
- 大村憲司: guitar
- 松木恒秀: guitar
- 原宏一: guitar
- 細野晴臣: bass
- 後藤次利: bass
- Chiristopher Parker: drums
- 斎藤ノヴ: percussion
- 向井滋春: trombone
- 清水靖晃: saxophone
- 山下達郎: background vocal
収録曲は全曲ともアレンジは「坂本龍一」です。
また、参加ミュージシャンも当時はクロスオーバー/フュージョンのブームもあり、ソロ・アルバムをリリースしている方もいますので、聴かれた方も多いのではと思います。
また、ミュージシャンの中で特筆するのはドラムの「Chiristopher Parker」(クリストファー・パーカー)です。
参加の経緯は、1977年に晴海国際展示場で3日間に渡って開催された「ローリング・ココナツ・レビュー・ジャパン」という反捕鯨をテーマとしたコンサートで、最終日のトリで出演した「Stuff」(スタッフ)を聴いたレコーディング・スタッフが、「この人だ」との思いで依頼し了解をとり、同年に再来日してレコーディングに参加したとの事です。
また、Stuffをはじめ、このコンサートの模様は16トラックのマスタ・テープが見つかり、2018年に14枚組でCD化されましたが、売れなかったのか2020年に何枚かが単品でリリースとなり、Stuffもその1枚としてリリースされています。
こちらを購入しましたが、ミックス・ダウンのバランスが悪いのか「Richard Tee」(リチャード・ティー)がリードの曲であっても音量が低かったりします。
私のようにギター好きには「Coenell Dupree」(コーネル・デュプリー)のプレイを楽むにはよいのですが。
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なお、このコンサートではもう一人のドラマー「Steve Gadd」(スティーヴ・ガッド)とギターの「Eric Gale」(エリック・ゲイル)は参加していません。
もしSteve Gaddが参加していたらこ大貫妙子のアルバムのドラマーは…?」ですが。
大貫妙子 | Summer Connection
https://m.youtube.com/watch?v=1-GGGiKwjOU (YouTube)
海をテーマにした曲との事です。
大貫妙子 | 何もいらない
https://m.youtube.com/watch?v=G5Dg29hIFok (YouTube)
因みにリズム・ギターは「松木恒秀」で、間奏のギター・ソロは「渡辺香津美」です。
大貫妙子 | 都会
https://m.youtube.com/watch?v=ck11pWTc2g8 (YouTube)
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この曲は海外でも評価が高く、一節には「竹内まりや」の「プラスティック・ラブ」が海外での評価が高いと紹介しましたが、YouTubeのアルゴリズムで、この「都会」が関連曲として横に表示され、これを再生したのが切っ掛けとの話を聞きました。
海外での人気の一例として私は本編は見ていませんが、この番組でこのアルバムを探しに海外からやって来たとの事です。
Youは何しに日本へ?2017年8月7日放送予告編
https://www.youtube.com/watch?v=1KxBseIjYKk (YouTube)
また、こちらも2014年に「HMV record shop渋谷」のオープン記念としてアナログ盤で再発売されましたが即完売となり、何回か再プレスされましたが同様で、また、「Youは何しに日本へ?」で取り上げられたのを切っ掛けにさらに再評価が高まり、「プレスをしては完売を続ける人気タイトルと」なっているとHMVの商品紹介にも書かれています。
SUNSHOWER Annalog LP
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私もジャケットは色あせていますが、今も1977年盤を持っています。
また、2015年に、「都会」と「くすりをたくさん」のカップリングによるのアナログ盤が7インチ(レコードのシングル盤)が限定でリリースされました。
簡単な紹介となりましたが、以降もアルバムを何枚か購入し聴きましたが、私にとってこのアルバムは大貫妙子の、そしてシティ・ポップの名盤の1枚だと思います。