少し前ですが、このような本をネットで見つけ購入しました

ギターの教則本ですが、譜面とともに実際に演奏している模様がDVDで付属しており、ダイジェストですがこのような内容です。
99%のギタリストが弾けていない「本当にグルーヴするカッティング」を身につけよう!
https://www.youtube.com/watch?v=wXiMYwWfQkc (YouTube)
私がギター好きからか、当ブログではギタリストやギターが絡む曲を紹介してきました。
その中でもセッション・ギタリストが好きと書く事が多いのですが、まさにこの教則本で紹介のようなリズム・カッティングのカッコ良さに惹かれてです。
と言っても、私も最初はクロスオーバー、フュージョン・ブームとともに、「リー・リトナー(Lee Ritenour)」、「ラリー・カールトン(Larry Carlton)」などがリーダー・アルバムをリリースし、ギターで弾くソロ(メロディー)の良さに惹かれてでしたが。
これらを聴き始め、間もなくして、本業でもあるセッションマンとして数多くの曲に参加している事を知りますが、こうなるとギタリストのアルバムだけに留まらず、インターネットも無い当時、情報といえばラジオ、雑誌、口コミでしたが、「あのギタリストが参加しているアルバム」や「カッコ良いソロを弾いている曲」だけで何枚アルバムを購入した事かです。
セッションで参加といっても、打ち込みでなくギター・パートのある曲であれば誰かしらギタリストが参加し弾いているわけですが、単に延々とコードを弾いているような曲もあれば、録音はしたもののアレンジからか弾いているのかヘッドフォンで聴かないとわからないような曲も多いものです。
そのような曲は、よほどメロディーの良い曲でない限りは飛ばしてしまいますが。
さて、今回はセッションマンとしてのギタリストの紹介ですが、冒頭でも紹介のようにグルーヴ・カッティングの名手達です。
私は好きなギタリストのセッション参加が切っ掛けで幅広いジャンルの曲を聴き始めたのですが、このようなスタイルのギターを好んで聴くようになったのは、やはり「ジャクソン5(The Jackson 5)」、「スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)」、「マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)」をはじめとするモータウン(Motown)のアーティストだったと思います。
メインはボーカルなのですが、聴き込んでいくとバックでギターが1つのコードをポジションを移動させ音色に変化をもたせて弾いたり、単音で細かい事を弾いています。
特に単音での演奏は単純な音の繰り返しなのですが、いざ私が曲に併せて弾いてみると音は合っているのに何か違うなと感じ、明らかにリズム感やノリの違いだ落ち込んだものです。
モータウンも以前に紹介しましたLAのセッション集団「レッキング・クルー」と同様に、「ザ・ファンク・ブラザース(The Funk Brothers)」というセッション集団がその殆どを演奏しています。
ファンク・ブラザースについては「永遠のモータウン(Standing In The Shadows Of Motown)」というドキュメンタリー映画があり、DVD化されていますので是非とも見てみたいと思っています。
永遠のモータウン(予告編)
https://www.youtube.com/watch?v=t7Ums0XgW8Q (YouTube)

ファンク・ブラザースのギタリストも優れた方々ですが、私のモータウンと言えばやはり「デヴィッド・ T・ ウォーカー」、「レイ・パーカー・Jr.」、「ワーワー・ワトソン」の3人です。
デヴィッド・ T・ ウォーカー(David T. Walker)
私にとってはレジェンドとしか言いようのないギタリストで、モータウンでは「ジャクソン5」の「さよならは言わないで(Never Can Say Goodbye)」をはじめ、「マーヴィン・ゲイ」、「スティーヴィー・ワンダー」などの数多くのヒット曲に参加しています。
このギタリストも参加しているアルバム、曲を探し始めて聴く切っ掛けとなったギタリストの1人と言えます。
言葉で書くより実際に演奏を見ていただくのが一番かと思い、ソロ・ライブでマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」演奏しています。
自身のアルバムでも取り上げている曲ですが、このピックの握り方やピッキングのタッチというか弾き方は何度やっても出来ません。
また、多くのギタリストが影響を受け、この奏法を取り入れてるかと思います。
デヴィッド ・T・ ウォーカー(David T. Walker) | ホワッツ・ゴーイン・オン(What’s Going On)
https://www.youtube.com/watch?v=74IHXQSWn1A (YouTube)

セッションで参加した曲を紹介するのにどの曲にしようかと迷うくらい多く、やはりモータウンからと考えたのですが、如何にもデヴィッド・ Tと言える曲として「マリーナ・ショウ(Marlena Shaw」の「フィール・ライク・メイキン・ラヴ(Feel Like Making Love)」と迷いましたが、この曲が良いかと思います。
ジョニー・ブリストル(Johnny Bristol) | 愛にゆれて(Do It To My Mind)
https://www.youtube.com/watch?v=YfxRH5l1Yx4 (YouTube)

レイ・パーカー・Jr.(Ray Parker Jr.)
私が最初に知ったのはボーカリストとしてのヒット曲「ウーマン・ニーズ・ラブ」でした。
そして大ヒットとなった「ゴースト・バスターズ」は皆さんも一度は聴かれた事と思います。
本人はゴーストバスターズのミュージック・ビデオでご存知の方も多いかと思いますが、ギタリストとの紹介としてはこのようなセミナーの映像があり、「ルーファス」に提供し大ヒットとなった曲を弾いています。
レイ・パーカー・Jr.(Ray Parker Jr.) | ユー・ガット・ザ・ラヴ(You’ve Got The Love)
https://www.youtube.com/watch?v=LkNeIedQYxM (YouTube)
単音ミュートのカッティングは流石です。
レイ・パーカー・Jr.は前記のようにボーカリストとしての認識が高いのですが、音楽活動としてはギタリストとしてです。
デトロイト生まれで、子供の頃はモータウンとは10~15ブロックと歩いて行ける所で育ったとの事です。
このような環境からスポーツより音楽への憧れが高く、独学でギターを始め、13歳の頃には「ザ・スピナーズ(The Spinners)」のバック・メンバーとしてツアーに参加していたそうで、このような活動が注目されモータウンでの活動ととなります。
マーヴィン・ゲイのライブ・アルバムではデヴィッド.T.と共に演奏するなどレイ・パーカーもモータウンから紹介しようと思ったのですが、やはり「シェリル・リン(Cheryl Linn)」のこの曲のギターが印象に残っています。
特に間奏のカッティングは流石です。
シェリル・リン(Cheryl Lynn) | シェイク・イット・アップ・トゥナイト(Shake It Up Tonight)
https://www.youtube.com/watch?v=hcE0ppRJwd8 (YouTube)

ワー・ワー・ワトソン(Wha Wha Watson)
ワー・ワー・ワトソンもデトロイト出身のギタリストです。
本名は「メルヴィン・レイジン(Melvin Ragin)」ですが、名前のワー・ワーはニックネームですが、その元にとなったのがギター・エフェクターの一つワウペダル(ウィキペディア)の名手からきています。
ワウペダルと言えばロック好きならば「ジミ・ヘンドリックス(James Marshall Hendrix)」の使用で知られています。
リズム.カッティングでの使用といえば名前の通りワー・ワー・ワトソンかと思います。
その代表曲がモータウンを代表するコーラス・グループ「ザ・テンプテーションズ(The Temptations)」のこの曲です。
ザ・テンプテーションズ(The Temptations) | パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン(Papa Was A Rollin Stone)
https://www.youtube.com/watch?v=Jzly6jrepRU (YouTube)

また、長いキャリアにおいて使用ギターは「ギブソン(Gibson)」の「L5-CES」1本のみとの事ですが、レイ・パーカーのインタビュー記事を読むと、「ガール・フレンドに使用機材全部を売り飛ばされてしまったワー・ワーにL5Cを譲った」と書かれており、そのギターかもしれません。
また、ソロ名義としては1枚のみアルバムをリリースしています。

今回はモータウン絡みで3名のギタリストを紹介しました。
最後に、年末年始もまもなくという事で、こちらもモータウンではないのですが、旅行に行かれる方にはこの曲がお勧めです。
ギターはデヴィッド ・T・ ウォーカーとワー・ワー・ワトソンです。
バリー・ホワイト(Barry White & Love Unlimited Orchestra) | 愛のテーマ(Love’s Theme)
https://www.youtube.com/watch?v=8YS7sWCG_ZE (YouTube)

リズム・カッティングのカッコ良さ (2)へ続く