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東京Jazz2015のレジェンドと若き俊英たち


14回目を迎えた「東京Jazz(公式サイト)」ですが、今年もまたNHK-BSプレミアで10月7日・14日・21日(各水曜日午前0時15分から午前1時44分)に放送されたダイジェスト版でその様子を観ることとなりました。
この時間の放送だと当然ながら録画で適当に飛ばしての鑑賞になります。
また1グループの演奏を続けて放送せず、各放送日1曲程度のダイジェストなので、会場での鑑賞とはかなり趣きが変わります。バックステージのインタビューだけは興味深い点です。

そんな今年の東京Jazzですが、メイン会場のthe Hallには第1回から登場のハービー・ハンコックやウェイン・ショーターを始め、ジャズ界のレジェンドである多くのプレーヤーが出演していました。
彼らを年齢順に並べてみると次のようになります。

  • ウェイン・ショーター(Wayne Shorter):1933年(米国)ニュージャージー州生まれ82歳
  • ボブ・ジェームス(Robert McElhiney “Bob” James):1940年(米国)ミズリー州生まれ75歳
  • ハービー・ハンコック(Herbie Hancock):1940年米国イリノイ州シカゴ生まれ75歳
  • ジャック・ディジョネット(Jack DeJohnette):1942年米国イリノイ州シカゴ生まれ73歳
  • 日野皓正(Terumasa Hino):1942年東京生まれ73歳
  • スティーヴ・ガッド(Stephen Kendall Gadd):1945年米国ニューヨーク州生まれ70歳
  • ハーヴィー・メイソン(Harvey William Mason, Sr)/フォープレイ(Fourplay):1947年米国ニュージャージー州生まれ68歳
  • ラリー・カールトン(Larry Carlton):1948年米国カリフォルニア州生まれ67歳
  • リー・リトナー(Lee Mack Ritenour):1952年米国カリフォルニア州生まれ63歳
  • 渡辺香津美(Kazumi Watanabe):1953年東京生まれ62歳

といったメンバーが60歳越えで、他にもフォープレイのチャック・ローブ(Charles Samuel “Chuck” Loeb)とネーザン・イースト(Nathan East)の二人が12月7日と8日に還暦を迎えるようです。
日本の制度に当てはめると後期高齢者でもある大御所のハービー・ハンコックとウェイン・ショーター二人の最近(2014年)の映像があります。今回の二人の来日に合わせた日本独自企画2枚組ベストアルバム「ハービー・ハンコック&ウェイン・ショーター | フレンドシップ~オール・タイム・ベスト」もリリースされています。

ハービー・ハンコック&ウェイン・ショーター(Wayne Shorter & Herbie Hancock)|Jazz in Marciac
https://www.youtube.com/watch?v=K4aazWDfu2Q (YouTube)

フレンドシップ~オール・タイム・ベスト

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これら多くのレジェンドに混じって若き俊英たちも登場しました。まずは日米ハイブリッドのジャズ・エリート・バンドのニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットNew Cetury Jazz Quintet)です。確かなジャズの伝統を備え、新世代を担う若き俊英たちです。

  • ユリシス・オーエンス・ジュニア(Ulysses Owens Jr.)/Drums:1982年(米国)フロリダ州生まれ、ジュリアード音楽院(The Juilliard School)でジャズ専攻(修士)。
  • 大林武司(Takeshi Ohbayashi)/Piano: 1987年広島市生まれ、バークリー音楽大学(Berklee College of Music)卒業。2009年の横濱ジャズプロムナード ジャズ・コンペティション(関連当ブログ記事)でベストプレーヤー賞。
  • 中村恭士(Yasushi Nakamura)/Bass:1982年東京生まれ、米国シアトル育ち。バークリー音楽大学卒業後、ジュリアード音楽院卒(Artist Diploma)。
  • ティム・グリーン(Tim Green)/Alt Sax:米国ボルティモア出身、マンハッタン音楽院(Manhattan School of Music)卒業後、南カリフォルニア大(USC)セロニアス・モンク ジャズ・インスティテュートでジャズ学の修士号取得。
  • ベニー・ベナック(Benny Benack III)/Trumpet:最年少。マンハッタン音楽院の大学院に在籍。

以上のように、学歴とその音楽が必ずしもイコールとは云えないでしょうが、錚々たるメンバーです。当ブログ記事「映画「セッション」にみる指導論」で登場したジュリアード音楽院に学んだメンバーもいます。クラシック音楽教育で名高いジュリアードですが、2001年にジャズ科も開設され、その分野でも人材を輩出しているようです。

彼らのアルバムは昨年「タイム・イズ・ナウ(Time Is Now)を、今年6月に第二弾「イン・ケイス・ユー・ミスト・アス(In Case You Missed Us)」をリリースしています。

タイム・イズ・ナウ

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イン・ケイス・ユー・ミスト・アス

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今年の日本ツアーの時の映像があります。

ニュー・センチュリー・ジャズ・クインテット(New Cetury Jazz Quintet), Live in Japan 2015
https://www.youtube.com/watch?v=3BXCzEh7XnU (YouTube)

そして、こちらも現代ジャズ・シーンにおいて注目されるイスラエル出身のジャズメンの一人、エリ・デジブリEli Degibri)率いるエリ・デジブリ・カルテット featuring アヴィシャイ・コーエンAvishai Cohen) with Special Guest 山中千尋のステージもまた注目でした。
サックスのエリ・デジブリとトランペットのアヴィシャイ・コーエンは共に1978年イスラエルに生まれ、1997年、同じタイミングでバークリー音楽大学に留学しています。

【特集】 イスラエル・ジャズメンの傑作を追う (ローチケHMV)


エリ・デジブリ(Eli Degibri) | The Spider

https://www.youtube.com/watch?v=aQQRH1iZFyk&list=PL75cVS65S7rrssRWDsyf6Lkju0efvMIv8 (YouTube)

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因みに、彼らのステージにゲスト出演した山中千尋ですが、彼女もまたこの二人と同時期にバークリーで学んでいます。彼女については「東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)」にも登場しています。
その彼女が昨年7月リリースした「山中千尋 |サムシン・ブルー(初回限定盤)(DVD付) 」には、先のニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットのベニー・ベナック(tp)と中村泰士(b)が参加しています。

山中千尋 | サムシン・ブルー
https://www.youtube.com/watch?v=G_hmmxOmmFE (YouTube)

サムシン・ブルー(初回限定盤)(DVD付)

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そして、こちらも「東京Jazz」の常連組であり、グラミー賞アーティスト(関連記事)、バークリー最年少講師のキャリアを持つ、エスペランサ・ スポルディング(Esperanza Spalding)が、彼女の新プロジェクト「エスペランサ・ スポルディング Presents Emily’s D+Evolution」として登場しました。
今回は彼女のエレクトリック・ベースとそのビジュアルが注目でした。

エスペランサ・ スポルディング(Esperanza Spalding) Presents Emily’s D+Evolution Performs “One”
https://www.youtube.com/watch?v=AkKhN590tN8 (YouTube)

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キャラバン聞き比べ「ベンチャーズ」「上原ひろみ」「濱口祐自」


ST-caravan[1]キャラバン(英: Caravan)とは隊商と訳され、ラクダと砂漠のイメージが強く思い起こされます。
音楽においては、デューク・エリントン(Edward Kennedy “Duke” Ellington、1899年 – 1974年)の代表曲として有名なジャズのスタンダード曲で、多くのミュージシャンによってカバーされています。

デューク・エリントン(Duke Ellington) | キャラバン(Caravan)
https://www.youtube.com/watch?v=tFZMDJ0NbWY (YouTube)

ベスト・オブ・デューク・エリントン

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この独特の音階とリズムは、行ったことのない「中央アジアの風景」を想起します。
しかし、最初にこの「キャラバン」という楽曲を知ったのはザ・ベンチャーズ (The Ventures)によるカバーだったと思います。

ザ・ベンチャーズ(The Ventures) | キャラバン(Caravan)| ライブイン・ジャパン1966
https://www.youtube.com/watch?v=ajbinDXqyIY (YouTube)

ザ・ベンチャーズ コンプリート・ライヴ・イン・ジャパン’65

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そして当時流行のエレキギターのバンドは、このベンチャーズのバージョンをレパートリーにしたのでは無いでしょうか。1966年頃のテレビ番組「勝ち抜きエレキ合戦」などでも耳にするケースも多かったのか、個人的には一番のスタンダードなバージョンであったと思います。

勝ち抜きエレキ合戦~エレキギターの達人

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敢えて、コピー(Copy)とカバー(Cover)について区別するなら、これらの殆どはコピーバンドだった気がします。

コピーバンド(copy band)とは、有名なバンドの楽曲を複製し、演奏するバンドを意味する和製英語。英語では、カバーバンド(cover band)。コピーとカバーの違いに関する定義に基づけば、一定の区別が可能である。 コピーとカバーの違いについて、 既成曲にアレンジを加えず演奏することを「コピー」、既製曲に若干のアレンジを加えた演奏を「カバー」。
(出典:ウィキペディア)

さて、そんな「キャラバン」を当ブログでも何度か登場している上原ひろみの手に掛かると、全く違う世界が繰り広げられます。

上原ひろみ | キャラバン | Live at Jazz San Javier Festival 2008
https://www.youtube.com/watch?v=FC4AGdwcy-Q (YouTube)

  • Personnel:
    Hiromi – piano, keys
    David Fiuczynski – guitar
    Tony Grey – bass
    Martin Valihora – drums

ビヨンド・スタンダード(通常盤)

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2008年リリースのアルバム「ビヨンド・スタンダード(Beyond Standard)」に収録の「Caravan」のライブ映像です。彼女の初期のトリオであるバークリー出身のメンバーに、変態ギタリストの異名があるデイヴィッド・フュージンスキー(David Fiuczynski)が加わった「Hiromi’s Sonicbloom」というプロジェクトです。
賛否両論のあるフュージンスキーですが、紛れもないバークリー音楽大学の教授(Berklee Guitar Department)でもあります。
ジャズ・スタンダードとしての期待は完全に裏切られるアルバムですが、あらゆるジャズの可能性を信じるHiromiマニア必聴のアルバムかと思います。

そして、昨年還暦目前にしてメジャー・デビュー・アルバム「濱口祐自 フロム・カツウラ(Yuji Hamaguchi from KatsuUra)」をリリースしたブルース・ギタリスト濱口祐自の「Caravan」も聴いてみて下さい。

濱口祐自 | キャラバン

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濱口祐自 ゴーイング・ホーム

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昨年11月30日にテレビ朝日系列で放映された「題名のない音楽会(放送内容)」で「俺たちの時代到来~アラ還ギタリスト登場」として紹介されていたので、ご覧になった方も多いと思います。今年7月22日にリリースされた2枚目のアルバム「濱口祐自 ゴーイング・ホーム(Going Home Yuji Hamaguchi)」の2曲目に「Welcome Pickin’~Caravan」として収録されています。彼のライブでは必ず冒頭に演奏するようです。
尚、彼の才能に惚れ込んだ細野晴臣もベースで2曲程参加しています。

何れにしろ、那智勝浦を拠点にした自由人「濱口祐自」ですが、20年以上以前に放映された彼の家族を取材した映像があります。

那智勝浦の天才ギタリスト、濱口祐自とその家族
https://www.youtube.com/watch?v=myXUVshMjcc (YouTube)

若い頃にはマグロの遠洋漁業船に乗り組み、パプアニューギニアまで行ったそうです。流石に、漁船では彼の好みの音楽は受け入れられなかったようで、もっぱら演歌と軍艦マーチで明け暮れたそうです。

お気に入りのギタリスト(2)「ダニー・ウェイス」~「ジェフ・ゴルブ」


お気に入りのギタリスト(1)より

前回に続き、最近のお気に入りとしてよく聴くギタリストを紹介します。

ダニー・ウェイス(Danny Weis)

ダニー・ウェイスも初めて聞く名前でしたが、ソロ・アルバムを見つけたのも「この商品を買った人は~」のアルバム一覧からでした。

ロサンゼルス生まれでサンディエゴ育ちのダニー・ウェイスですが、カントリー・ジャズ・ギタリストとして知られた父親の「ジョニー・ウェイス」の影響を受け12歳でギターを始めたそうです。

確かにアルバムを聴くと、カントリー系のギタリストが得意とするチキンピッキングを披露しています。
と言ってもカントリー系のギタリストではなく、ブルースやジャズといったフレーズも聴かせるなど、マルチ・プレイヤーと言えます。

書いて説明するよりも聴いて頂くのが一番かと思い1曲紹介します。
アルバムにも収録されている曲ですが、アルバムと同じバックでギター・テクニックを披露といった感じで、収録曲よりもアドリブが多く荒さもありますが弾きまくっています。

Danny Weis | Graham St Shuffle
https://www.youtube.com/watch?v=St2NW0rknf4 (YouTube)

映像を見て頂ければお判りのように年齢も行った方で経歴を調べてみると、私は名前しか知しりませんが1966年に現在も活動しているサイケデリック・ロック・バンド、「アイアン・バタフライ(Iron Butterfly)」の結成メンバーでした。
ただ、内部不和などもありアルバムのリリース前に脱退し、その後、「ライノセロス(Rhinoceros)」に参加し3枚のアルバムをリリースしています。

何より驚いたのが、当ブログのマイ・フェイバリット・スクリーン・ミュージックで紹介しました「ベット・ミドラー」主演の映画「ローズ(The Rose)」でローズのコンサート・バンドのバンド・リーダー、ギタリストとして出演している事でした。

映画を見たのもかなり前の事で、どのように登場したかは覚えていませんが、サントラ盤をレコードで持っておりライナーを見てみると、「THE ROSE CONCERT BAND」と書かれ「Danny Weis Guitar」とクレジットされています。
また、このバンドの他のメンバーを見ると、キーボードが「マクサス(Maxus)」でお馴染みの「ロビー・ブキャナン(Robbie Buchanan)」、そしてコーラスには何と「ビル・チャンプリン(Bill Champlin)」がクレジットされていたのには驚きでした。
この映画はレンタルでもして、もう一度見てみようと思っています。

今回の記事が切っ掛けとなり眠っていたレコードを久しぶりに全曲聴きましたが、何曲かでギター・ソロを聴く事もできます。

The Rose: The Original Soundtrack Recording

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ダニーウェイスはキャリアとしては長いのですが、ソロ・アルバムは2005年にリリースされた「Sweet Spot」の1枚だけのようです。
あくまでも個人的な感想ですが、私が今年購入したギタリストのアルバムの中でこのアルバムが1番だと思っています。
曲の良さもですが、ギター・ソロ、そしてリズム・カッティングもカッコ良く、よく「泣きのギター」、「泣きのフレーズ」という言葉がありますが、このアルバムはその「泣き」を聴かせます。

このアルバムより1曲紹介します。

Danny Weis | Turn It Up
https://www.youtube.com/watch?v=n7kdgRTAckI (YouTube)

この曲以外にも、このアルバムの紹介文でフュージョンR&Bと書かれているように曲調もバラエティーに富んでおり、これぞダニーウェイスといったギターを聴かせるなど、どの曲もお勧めです。

Sweet Spot

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ロニー・スミス(Ronny Smith)

当ブロクでも紹介の「ポール・ブラウン」と同時期に知り聴き始めたのがロニー・スミスでした。

この人も経歴について調べたのですがあまり書かれてないのですが、メリーランド州、ボルチモア出身との事です。
メリーランド大学で音楽を専攻し卒業後、1981年に軍隊に入隊し軍のバンドのギタリストとしてヨーロッパなどで活動しギタリストとしてのスキルを磨いたようです。

アルバム・デビューまでの経緯についてはわからりませんが、現在までに5枚(輸入盤のみ)のアルバムをリリースしています。
どのアルバムも殆どの曲はロニー・スミスのオリジナルですがカバ-曲もあり、「スティービー・ワンダー」の「迷信」を聴く事ができます。

アルバム「Can’t Stop Now」より「Left Off」を紹介します。
メロディーの良さもですが、私の大好きなギター・トーンです。

Ronny Smith | Lift Off
https://www.youtube.com/watch?v=bPw426mLxfk (YouTube)

Can’t Stop Now

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ジェフ・ゴルブ(Jeff Golub)

ジェフ・ゴルブは1955年オハイオ州生まれのギタリストです。
8歳でギタリストになることを決めギターを始めたそうですが、「エリック・クラプトン」や「ジェフ・ベック」、そして彼らのルーツでもある「三大キング」や「バディ・ガイ」などブルース・ギタリストの大御所達の影響を受けたそうです。
また、経歴には1年間バークリー音楽大学で学んだと書かれており、その後ニューヨークに移り本格的な活動を開始します。

ジェフ・ゴルブを初めて知った(聴いた)のは「ロッド・スチュワート」のバンド・メンバーとしてでした。
かなり前の事でしたが、ロッド・スチュワートの歌う「People Get Rady」を聴きたくYouTubeで検索すると、94年のライブ映像でイントロのギターから間奏のソロと、ステージではロッドの唄に負けない勢いで弾いており、上手いギタリストだなと思っていました。

気にはなっていましたが、あくまでもバンドのギタリストとして捉え名前すら知らなかったのですが、たまたまサイトで「アベニュー・ブルー(Avenue Blue Featuring Jeff Golub)」というグループを見つけ調べてみると、ジェフ・ゴルブという名前、そしてこの人がロッド・スチュワートのギタリストだったと知ります。

それからは私のお気に入りとしてアルバムを何枚も購入し、こればかり聴いていた時期もありました。

アルバムはアベニュー・ブルーとして3枚、ソロとしては12枚リリースしています。
何れもスムース・ジャズとして紹介される事が多いのですが、アルバムや曲によっては得意のブルースやロックといった曲も聴く事ができます。

200年リリースのアルバム「Dangerous Curves」よりジェフ・ゴルブの代表曲「Droptop」を紹介します。

ジェフ・ゴルブ(Jeff Golub) | Droptop
https://www.youtube.com/watch?v=O0gN7B9nh7I (YouTube)

Dangerous Curves

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少し間が空いたのですが久しぶりにネットで検索してみると2011年に失明したという記事を見つけました。
しかしキーボーディスト「ブライアン・オーガー」との共作アルバムを1枚リリースしたり、YouTubeでステージに立った映像を見たりと、その後も活動しているに安心していました。
しかし、今年になり「The Vault」というアルバムがリリースされる事を知り詳しく調べてみると、2014年に進行性核上性麻痺と診断され、2015年1月1日にその合併症により59歳という若さで亡くなってしまった事を知り驚きました。
このアルバムはアベニュー・ブルー時代の曲が多いのですが、眠っていた収録曲の別テイクなどを親しいミュージシャンの協力によって手を加えるなど作り直し昨年末に完成されました。
過去のアルバムの収録曲と聴き比べると、曲のテンポなどアレンジもこちらのアルバムのほうが今を感じる仕上がりとなっていのではと思います。

残念ながらジェフ・ゴルブはこのアルバムのリリースを見届ける事は出来ませんでした。

ジャケットを見ると微笑んだ顔がたまらなく、アルバムを全曲聴きましたが、私はこの「Open Up」という曲がこのジャケットにピッタリかと思います。

Jeff Golub (feat Jeff Lorber) | Open Up
https://www.youtube.com/watch?v=KcUaGWpOeM4 (YouTube)

Vault

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ジェフ・ゴルブの死はロッド・スチュワートのファンにも影響を与え、ファン・クラブがPeople Get Radyで追悼を表しています。

まだまだ紹介したいギタリストは多いのですが、また機会がありましたら紹介したいと思います。

「世代を超えて、国境を越えて」(1)~東京JAZZとハービー・ハンコック


今年で13回目となった「東京JAZZ」ですが、ここ数年は会場に足を運ぶこともなく、NHK-FMでの生放送やNHK-BSプレミアムでのダイジェスト映像で観る程度となりました。田舎住まいの出不精と魅力的なプログラムが無くなったのも原因のようです。

NHK ONLINEの放送案内

そんな中、10月14日の放送「第13回 東京JAZZ VOL.1」で9年振りに出演したハービー・ハンコックHerbie Hancock、1940年米国イリノイ州生まれ)の演奏を楽しみました。74歳になるハービー・ハンコック率いるバンドは、確かに「世代を超え、国境を超えた」メンバーでした。

  • (b)ジェイムス・ジーナス(James Genus、1966年米国バージニア州出身)
  • (g)リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke、1973年西アフリカ ベナン共和国出身)
  • (ds)ヴィニー・カリウタ(Vinnie Colaiuta 、1956年米国ペンシルベニア州出身)

まずは放映された曲は、当日のステージ最後を飾った定番のジャズ・ヒップホップの代表曲「RockIt / Chameleon」の演奏でした。今回の東京JAZZの映像ではありませんが、昨年アルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブの時の映像で観てください。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | ロックイット(Rockit)&カメレオン(Chameleon) | 20/08/2013
https://www.youtube.com/watch?v=rMROSxxXXgU (YouTube)

残念ながら東京JAZZの時と異なり、ハービー・ハンコックの秘蔵っ子と云われているギターのリオーネル・ルエケが参加しておらず、インド出身のタブラ(Tabla:インドの楽器)奏者ザーキル・フセイン(Ustad Zakir Hussain、1953年- )が加わっています。

一方、リオーネル・ルエケ参加の映像としては2006年のスイスでの映像がアップされていますので比較してみて下さい。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | カメレオン(Chameleon) | live, 2006
https://www.youtube.com/watch?v=dBkoxR6eSQU (YouTube)

ハービー・ハンコックのショルダー・キーボードは当時はローランドの「AX-7(販売完了品、製品カタログ)」のようでしたが、現在はショルダー・シンセサイザー「AX-SYNTH」にグレードアップしているようです。ショルダー・キーボードについてはヤマハの製品名「ショルキー」として馴染みがありますが、最近再び復活しつつあるようです。(参考:ショルダー・キーボードは和製英語で、英語圏では「keytar(キーター)」と呼ばれる。)

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この内、「カメレオン(Chameleon)」は1973年リリースのアルバム「ヘッド・ハンターズ(Head Hunters)」に収録され、ハービー・ハンコックのエレクトリック・ジャズ期の代表作です。
そして「ロックイット(Rockit)」の方は1983年リリースのアルバム「フューチャー・ショック(Future Shock)」収録曲であり、この曲は同年のグラミー賞「ベスト・R&B・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞」にも輝いています。

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何と言ってもDJスクラッチ(Grand Mixer D.STによる)を取り入れたスタイルは衝撃的でした。
DJスクラッチ入りのグラミー賞受賞時の映像があります。未だ43歳のハービーです。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | ロックイット(Rockit) | 26th 1983 Grammy Award
https://www.youtube.com/watch?v=XSxMtDnRS24 (YouTube)

2002年に始まった東京JAZZですが2005年の第4回まで音楽プロデューサーを務めたのがハービー・ハンコックで、そのテーマ「世代を超えて、国境を越えて」に沿った多様なプログラムだったように思います。
彼自身のバンドもそれぞれ趣向を変えて、その音楽性同様に幅広いパフォーマンスを見せてくれていました。

まずは2002年はDJスクラッチも入った「Future 2 Future」で登場し、2003年は「トリオ」、2004年の「カルテット」、そして2005年は「ヘッドハンターズ’05」でした。
2002年の「Future 2 Future」については、LAでのライブの模様を収めたDVDがあります。こちらは1982年の「Rockit」が特典映像として付いていてお薦めです。

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さて、2005年の「ヘッドハンターズ’05」でもメンバーとして出演し注目されたリオーネル・ルエケですが、西アフリカ地方にあるベナン共和国出身でバークリー音楽大学でも学んでいます。2000年に卒業するとジャズの名門モンク・インスティチュート(The Thelonious Monk Institute of Jazz)を受験し、その時の試験官であったハービー・ハンコックにその才能を見出されたとのことです。
詳しくは彼を紹介したウェブマガジンの記事がありましたので、そちらを参考にして下さい。

Web Magazine Opners/Guest Lounge

そのリオーネル・ルエケが当ブログの記事でも紹介されたことのある、「グレッチェン・パーラトGretchen Parlato)」「マーク・ジュリアナMark Guiliana)」等と作り上げたアルバム「リオーネル・ルエケ | ヘリテッジ(Heritage)」が一昨年リリースされています。彼等の若きグルーヴ感を味わってみて下さい。3曲目収録の「トライバル・ダンス(Tribal Dance)」ではルエケとパーラトのデュエットも楽しめます。

リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke) | トライバル・ダンス(Tribal Dance)
https://www.youtube.com/watch?v=a7QymJfoL1w (YouTube)

ヘリテッジ

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このアルバムにピアノとキーボードで参加し共同プロデューサーである、「ロバート・グラスパーRobert Glasper、1978年 -、米国テキサス州出身 )」 は、ジャズやゴスペル、ヒップホップ、R&B、オルタナティブなロックなどのエッセンスを取り入れた革新的なスタイルが評価されており、2012年の第55回グラミー賞で最優秀R&Bアルバム賞を、アルバム「Black Radio」で獲得した逸材です。

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因みに、当ブログ推薦のmonologは「和製ロバート・グラスパー」との異名があるそうです。
monologと最近注目のジャズ・シンガー市川愛(ai ichikawa)による「山下達郎|Paper Doll」のカバーが収録のコンピレーション・アルバム「TWILIGHT TIME」が10月29日にリリースされています。

TWILIGHT TIME

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次のGrand Galleryのウェブサイトでアルバム紹介と試聴ができます。70~80年代の所謂シティ・ポップスの好きな方にはお薦めです。

10.29 「V.A./TWILIGHT TIME」リリース決定! (Grand Gallery/Product)

繋がりからの「バークリー出身の日本人アーティスト」


このブログでこれまで「バーク リー出身の日本人アーティスト」は、秋吉敏子渡辺貞夫小曽根真など、紹介させていただき、また、monolog繋がりで、若手のJazzミュージシャンも紹介しています。

その中の、桜島と太陽とサクソフォン~「篤姫」の故郷を訪ねてで紹介した、中園亜美のライブに6月24日行ってきました。

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場所は、目黒駅のすぐそば「BLUES ALLEY JAPAN」というライブハウスでした。

メンバーは、(Sax)中園亜美 (Key)安部潤 (Ds)高田真 (B)田中晋吾 (G)武藤良明 でした。
スペシャル ゲストは、(G )増崎孝司 (V )横沢ローラ でした。

2015/1/23追記:当日の模様の動画があります。
Never Ending|Ami Nakazono Live “NEW HORIZONS”@Blues Alley Japan
https://www.youtube.com/watch?v=a6YvljzsXXA (YouTube)

演奏は二部制した。演奏リストは以下の通りです。

1st ステージ

  1. Never Ending
  2. Night wings
  3. Ami’s ballad
  4. September
  5. It happens everyday
  6. Maputo

 

2nd ステージ

  1. Monochrome
  2. Cm Funk
  3. Hot in Cold
  4. Comfirmation
  5. It’s magic
  6. Roll with me

アンコール

  1. Stand
  2. 25~decades~

 

Ami Nakazono Live “NEW HORIZONS”@Blues Alley Japan前編

 

開始は、1stステージ、7時30分からで、満席でした。
オリジナル、そして安部潤の曲などの中、「チャーリー・パーカー」の「コンファーメイション」を演奏しました。

こちらが原曲です。
チャーリー・パーカー(Charlie Parker), Dizzy Gillespie|コンファーメイション(Confirmation)
http://www.youtube.com/watch?v=Y75YUSbkIAA (YouTube)

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演奏は、いわゆる「Smooth Jazz」というのでしょうか・・・
タッチ、ノリ、ともに良かったです!
久しぶりのライブ、とても気持ちが良くなりました!

(参考)中園亜美演奏|嘉例川駅七夕祭りと嘉例川だより
https://www.youtube.com/watch?v=xZ5J5Ddhwts (YouTube)

そして、中園亜美繋がりで、「石川もも」がいます。彼女は私の友人の娘さんで、バークリー出身のビブラフォン・マリンバ奏者です。

「石川もも」のバースディ・ライブが6月10日に大塚でありました。
バークリー以来の親友の「中園亜美」もまた観客として応援していたようです。

バークリーでは、ビブラフォン奏者として有名なゲイリー・バートン(Gary Burton)が30年以上教鞭に立っていました。「石川もも」が直接師事を受けはていないと思いますが。

ゲーリー・バートンのビブラフォンとチック・コリアのピアノの奏でる幻想の世界です。

チック・コリア(Chick Corea)とゲーリー・バートン(Gary Burton)|クリスタル・サイレンス(Crystal Silence)
https://www.youtube.com/watch?v=m4Wqhr9PWdc (YouTube)

クリスタル・サイレンス

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また、monologとボストンで一時同居していた、「大西ゆうき」が、現在、ニューヨークで活動中です。
彼は、Producer, Composer, Engineerで、ピアノ、キーボードを演奏します。

大西ゆうきの日本語ブログによると、今でも、monologと仕事をしています。

直接面識はなかったのですが、彼はWebマーケティング会社の同僚でした。

そして、今回、中園亜美ライブに一緒に行った友人が、サックスを習っている先生が、
佐藤恭子」です。monologとは、バークリーで同時期に学んでいて、中園亜美、石川もも、大西ゆうきよりはバークリ―で数年先輩になると思います。

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佐藤恭子クインテット|Spring Triangle
https://www.youtube.com/watch?v=U6X6kJo9sNY (YouTube)

若いJazzミュージシャンがどんどん出てきます!
日本のJazzも層が厚くなってきていますね!楽しみです!

「厚木からの長い道のり」~小澤征爾と大西順子、そして村上春樹


今年のノーベル文学賞も決まりましたが、英国などのブックメーカー(賭け屋)の予想でも一番人気であった村上春樹は、またしても受賞を逃しました。ここ数年は最有力候補の一人ですので、また来年に期待したいものです。

ノーベル文学賞はカナダ女性作家アリス・マンローさん (MSN産経ニュース)

その村上春樹の仲介で、指揮者の小澤征爾とジャズ・ピアニストの大西順子との共演が実現したことは、以前に東京JAZZと女性ピアニスト(1)で触れました。

満場のスタンディング・オベーション、
奇跡の『ラプソディ・イン・ブルー』に、拍手はいつまでも鳴り止まなかった。
ClassicとJazz、小澤征爾と大西順子、そして村上春樹。
その夜、それぞれの魂が響きあい、困難を乗り越え、
ナチュラルな喜びに満ちた音楽が誕生したのだ。
小さなジャズ・クラブからサイトウ・キネン・オーケストラとのステージへ。
良き音楽のために、道は続いて行く…..

出典:季刊誌「考える人」2013年秋号

この文章は季刊誌「考える人」に掲載された16ページに渡る村上春樹の寄稿、「厚木からの長い道のり~小澤征爾が大西順子と共演した『ラプソディ・イン・ブルー』(サイトウ・キネン・フェスティバル松本Gig 2013年9月6日)」の冒頭ページの文章です。

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この寄稿の中では、熱烈な大西順子のファンである村上春樹によって、彼女のエピソードやその音楽を愛する思いが綴られています。その中で特に強調しているのは、

僕が大西順子の音楽について素晴らしいと思うところはいくつもある。しかしいちばん強く惹かれるのは、その独自のリズム感覚かも知れない。

といったことです。そしてこの寄稿のタイトルでもある「厚木からの長い道のり」のエピソードについては、

僕は一度、小澤征爾さんを誘って、都内のジャズクラブに彼女の演奏を聴きに行ったことがあり、そのときは「いや、すごい音楽家だね」と感心されていました。そして「彼女の最後のライブが厚木の小さなジャズクラブであるんですよ」という話をしたとき、「じゃあ、おれも行く」ということになりました。そして大西さんが最後に感無量のおももちで「残念ながら、今夜をもって引退します」と聴衆の前でしみじみ話しているときに、突然すくっと立ち上がって「おれは反対だ!」と叫ぶという異例の事態、というかハプニングになったわけです。

といった話が最初にあったようです。そして9月6日のフェスティバルにおける大西順子(トリオ)と小澤征爾指揮のサイトウ・キネン・オーケストラによる「ラプソディ・イン・ブルー」の共演に辿り着いた訳です。彼女にとっては一日だけの復活ライブでもありました。

サイトウ・キネン・フェスバル松本のホームページには、その経緯について小澤征爾と村上春樹の二人による文章が掲載されています。

なぜ “ラプソディー・イン・ブルー”を大西さんとやるか、について (小澤征爾)

信じられない展開 (村上春樹)

そんな「世界のオザワ」や「世界のハルキ」によって賞賛されている大西順子の最後となっているアルバムは「Baroque」(2010年8月米国Verbよりリリース)です。このアルバムのエピソードの公式映像があります。

大西順子 / 『バロック』 EPK エピソード1:バンド
http://www.youtube.com/watch?v=XjeVinsoiYY (YouTube)

大西順子 / 『バロック』EPK エピソード2 :アルバム
http://www.youtube.com/watch?v=zity_Grzcu4 (YouTube)

大西順子 / 『バロック』 EPK エピソード3 :大西順子
http://www.youtube.com/watch?v=xJcHe6fRtdE (YouTube)

Baroque

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大西順子は1989年にバークリー音楽大学を卒業しています。

SEIJI OZAWA HALL

SEIJI OZAWA HALL(著作権者:Daderot.さん、ライセンス:CC BY-SA 3.0、http://ja.wikipedia.org/wiki/タングルウッド)

一方の小澤征爾は1973年に38歳でボストン交響楽団(The Boston Symphony Orchestra、略称:BSO、アメリカ5大オーケストラのひとつ)の音楽監督に就任しています。そして2002年に退任するまでの30年近くも務めています。一人の指揮者がこれだけ長い間同じオーケストラの音楽監督を務めた例は極めて異例のようです。
毎年夏にBSO主催でボストン近郊の町タングルウッド(Tanglewood)で開かれる音楽祭(五嶋みどりのタングルウッドの奇跡はここでの出来事です)は有名です。そこには「SEIJI OZAWA HALL」も建てられています。

大西順子がボストン時代に、一人の聴衆として小澤征爾の指揮するBSOの公演を観たか否かは定かではありませんが、充分有り得る話です。

現地では日系アメリカ人の「Seiji Ozawa」として誤った紹介もされることがあるようですが、ボストンに深く根ざした一人だと思います。先日、ボストン・レッドソックスがワールドシリーズを制覇した時は、熱狂的なレッドソックス・ファンの一人として、フェンウェイ・パーク球場の観客席に小澤征爾の姿があったようです。
そんな小澤征爾のBSO時代のドキュメンタリー映像があります。

小澤征爾 わが街ボストン 1/7
http://www.youtube.com/watch?v=lckbT9M4zTQ (YouTube)

「サイトウ・キネン・オーケストラ」は小澤征爾の師である桐朋学園創立者の一人である斎藤秀雄の門下生を中心に、毎年8~9月に「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」で編成されるオーケストラです。この、夏の終わり頃に開かれるイベントは日本版「タングルウッド音楽祭」の趣も感じます。

Seiji Ozawa – SAITO-KINEN K136
http://www.youtube.com/watch?v=pph8EIsc0q0 (YouTube)

復活のセレナード~小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラ・ベスト・セレクション

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村上春樹の小説には必ずと云っていい程、一つの楽曲が印象的なモチーフとして使われています。当ブログでは、以前、ノルウェイの森巡礼の年を紹介しました。音楽に造詣の深い村上春樹の仲立ちによって実現した「ラプソディ・イン・ブルー」ですが、機会があればTVの再放送(9月30日にNHK-BSプレミアにて「小澤征爾 復帰の夏 ~サイトウキネンフェスティバル松本2013~」として放送済み)やCDなどで聴きたいものです。

Boston POPs

Boston Pops Symphony Hall

 

「ラプソディ・イン・ブルー」については、こちらも有名な「ボストン・ポップス・オーケストラBoston Pops Orchestra)」による名演があります。このオーケストラはBSOの団員が夏のオフシーズンに編成を変えたもので、基本的なメンバーは同じようです。

 

 

 

ラプソディ・イン・ブルー1/4 フィードラー
http://www.youtube.com/watch?v=D-WVRA-Vfn4 (YouTube)

ラプソディー・イン・ブルー~ガーシュウィン・アルバム

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桜島と太陽とサクソフォン~「篤姫」の故郷を訪ねて


NHK連続テレビ小説「純情きらり」(関連の記事(1)(2))でヒロインの有森桜子を演じた宮崎あおいですが、2年後の2008年にはNHK大河ドラマ「篤姫」で、主人公の篤姫役演じることになりました。大河ドラマの主役としては歴代最年少(22歳)でした。

大河ドラマ 篤姫
http://www.youtube.com/watch?v=cX_5zUmK2os (YouTube)

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このドラマの主人公「篤姫」(出家後の戒名による通称は天璋院)は、薩摩藩島津家の一門に生まれ、島津本家の養女となり、江戸幕府第13代将軍徳川家定の御台所(将軍の正室)となった人物です。
18歳までは生まれ故郷の鹿児島で過ごしましたが、家定に嫁いで以降は生涯を通してその故郷に戻ることはなかったそうです。

尚、この大河ドラマの音楽は、鹿児島出身の作編曲家の吉俣良(よしまたりょう、1959年 -、鹿児島市出身)が担当しています。

「篤姫」オリジナルサウンドトラック

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その篤姫の故郷である鹿児島を私が訪れたのは昨年の6月でした。Yuki Monolog Kanesaka(当時は”monolog“呼称は未使用)の参加したライブ鑑賞を兼ねての旅でした。

 Special Live 2012 in Kagoshima
at JJ CALL’N JUNE 24th (Sunday)

Member:
Ami(中園亜美) [Saxophone]
Patriq Moody [Trumpet] ※バークリー音楽大学出身。日本で活動中。
Yuki Kanesaka [Keyboard]
平田みずほ [Bass]
大久保重樹 [Drums]
Mamino [Vocal]
Mao [Vocal]
Guest:種子田博邦 [Keyboard]

篤姫と同郷のサックスプレーヤーAmiこと中園亜美(なかぞのあみ、1986年 -、鹿児島市出身)の謂わば「故郷凱旋」のライブでした。
彼女は洗足学園音楽大学のジャズ科を経て、バークリー音楽大学で学んでいます。特に、スムースジャズ(smooth jazz)については、その分野で著名な奏者であるウォルター・ビーズリー(Walter Beasley、Berklee公式ページ)に師事したとのことです。

そんな彼女のライブにおける演奏の様子を確かめて下さい。Yuki Kanesakaとの共作による「25~Decades~」という曲です。彼女の25年間の想いが伝わってくる筈です。ソプラノ・サックス(soprano saxophone)の音色が心に響きます。

Ami Nakazono|25~Decades~ (Special Live 2012 in Kagoshima)
http://www.youtube.com/watch?v=XLbuMXuwcoI (YouTube)

Live

ライブの模様

当日のライブ中のMC(演奏の合間の話)で彼女は、「バークリーに進むキッカケはメイシオ・パーカー(Maceo Parker、 1943年 – )に影響されたことだった」と話していましたが、メイシオの「Shake Everything You’ve Got」といったファンキーな曲も楽しませてくれました。急遽、彼女のアルト・サックス(alto saxophone)でYuki Kanesakaが加わり、アルトとソプラノそしてトランペットの入った演奏では会場全体が盛り上がりました。

その日のソプラノ・サックスを使った彼女のオリジナルで「ソレイユ(soleil、フランス語で太陽)」という曲がありました。彼女の幼なじみの赤ちゃんに捧げた曲とのことです。こちらはミュージック・ビデオがあります。

Ami Nakzono|Soleil

紹介した2曲を含めた5曲収録のミニアルバム「Ami Nakzono|Musiq is Love」のMP3ダウンロードがあります。

Musiq is Love

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当ブログで以前紹介した横沢ローラとのツーマンライブが11月9日に渋谷のUNDER DEER LOUNGEiconであるようです。そしてワンマン・ライブが来年の1月27日に渋谷のJZ Brat SOUND OF TOKYOiconで行われる事が決まったそうです。詳しくは、こちらをご覧ください。

その彼女の参加したプロジェクトに、鹿児島県霧島市の110年の歴史を持つ「嘉例川(かれいがわ)駅」を歌った「嘉例川だより」があります。嘉例川の郷愁にソプラノ・サックスが良く似合います。

彼女のライブにゲスト出演した種子田博邦(たねだひろくに)が編曲とピアノを担当しています。

嘉例川だより

作詞、作曲:恩田由紀子(鹿児島県霧島市立中福良小学校教諭)
編曲、ピアノ:種子田博邦(たねだひろくに、公式ブログ)
ソプラノサックス:中園亜美
唄:山下まさえ
唄:小城勝一
※CD販売は自費出版物のネットショップ「木端堂書店」で扱い中。嘉例川だよりのページはこちら

尚、中園亜美はバークリー卒業後はアメリカに留まり、ニューヨークを拠点に活動していたようですが、最近は東京に活動拠点を移したようです。東京でのライブも増えるようなので彼女の公式ページ(AMINAMUSIC)でチェックしてみて下さい。

Sakurajima

城山から桜島の眺望-雨模様の日-

Machimeguri_Bus

まち巡りバス

さて、篤姫の故郷である鹿児島の観光の方ですが、滞在期間中は生憎の雨模様で桜島もすそ野辺りしか見ることはできませんでした。

 

 

 

しかし、ライブ会場では素晴らしい太陽(Soleil)に巡り会いましたが、観光の間は太陽との出会いは残念ながらありませんでした。

 

 

Kagoshima_Suizokukan

かごしま水族館

Sakurajima_Ferry

桜島フェリー

 

 

そんな天候に恵まれなかった時は「かごしま水族館」がお薦めかも知れません。

 

 

 

 

眼前の桜島の眺望(すそ野だけでも)と共に錦江湾から南西諸島の珍しい生き物に出会うことができます。

 

 

 

秋の彼岸も過ぎ、漸く秋らしい気配が色濃くなってきました。そして秋の夜長のこの時期には、お酒を飲みながらソプラノ・サックスの音色に耳を傾けるのも乙なものです。
ロングトーン(循環呼吸)による管楽器演奏のギネス公式記録保持者のケニー・G(Kenny G、正式名 Kenneth Gorelick、1956年 -)と、鹿児島(奄美大島)生まれの黒糖焼酎「れんと」がお薦めです。「れんと(lento)」とは音楽記号で「ゆるやかに」と云う意味です。名曲を3ヶ月以上聴かせて熟成する「音響熟成」により製造されているとのことです。

Kenny G|Songbird

 

ソングバード~バラード・オブ・ケニー・G

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AORの名盤「Light Mellow」でCD復刻!「スティーヴ・マーズ」と「ブリッジ・2・ファー」


これまでCDで復刻を希望するアルバムとして何枚か紹介してきました。
紹介したいアルバムは他にも数多くありますが、いつものようにショッピングサイトでCDを探していると、次の機会に紹介しようと思っていたアルバム2枚がCDで復刻されているのを見つけました。

何れも音楽ライター金澤寿和氏の監修でLight MellowシリーズとしてAORなど数多くのCDが復刻されているのはご存じかと思いますが、その2013年シリーズとなります。
このシリーズはレーベルに捉われず、各社からリリースされるためCD復刻の可能性も高く、アルバムのリマスタリングなど音質の向上や、全てではありませんがボーナス・トラック曲が追加されたりと、コレクターではない私でもレコードとCDの両方所有していてもつい買ってしまうシリーズです。
「金澤寿和」氏の詳しい解説も魅力でもあります。

今回はソニー・ミュージックエンタテイメントからで。2013年7月10日にリリースされました。

最初の1枚はキーボーディストでシンガーソングライターの「スティーヴ・マーズ(Steve Marrs)」の「サムバディ・サムホエア(Somebody Somewhere)」です。
このアルバムは世界初CD化となります。

サムバディ・サムホエア(紙ジャケット仕様)

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このアルバムの購入はもちろんレコードでしたが、やはりショップお勧めとして壁に飾っていた1枚でした。
スティーブ・マーズは初めて聞く名前でしたが、レコードに針を落とすと1曲目から当時流行のウェストコースト・サウンドです。このアルバムは国内盤はリリースされず、輸入盤にも歌詞、参加ミュージシャンしか書かれてないため詳しい経歴はわかりませんが、ハイスクールからキーボードを始め音楽活動を開始、70年半ばにバンドを結成しアルバムもリリースするなどと活動しますが成功とは言えなかったようです。
その頃に同じような活動をしていたロギンス&メッシーナのケニー・ロギンスと交流をもちます。
皆さんご存知のようにケニー・ロギンスはロギンス&メッシーナ、そしてソロとしてヒットし大成功を収めます。
ケニー・ログンスとは彼のライブ・アルバム「ALIVE」の最後の曲「キープ・ザ・ファイア」にコーラスで参加するなど交流はあったようで、その後ケニー・ロギンスのバンド・メンバーとして参加します。

今回紹介の「サムバディ・サムホエア」はこの頃に作られたアルバムですが、このような経緯から商品のサイトやCDの帯には宣伝文句としてケニー・ロギンスのプロデュース、スティーブ・ルカサーの参加などと書かれています。しかし、全9曲中1曲のみです。
メイン・プロデュースはクリストファー・ボンドで、参加ミュージシャンも彼に近い人達と私も初めて聞く名前ばかりです。

ではこのアルバムより私の好きな2曲を紹介します。
1曲はアルバムのタイトル曲でもあり1番好きな曲で、良い音でこの曲を聴きたくてCDを購入したとも言えます。

Steve Marrs | How Was I To Know
http://www.youtube.com/watch?v=HR0na4-BwHg  (YouTube)

Steve Marrs | Somebody Somewhere
http://www.youtube.com/watch?v=u8ooYF8aA5A  (YouTube)

その後については、ケニー・ロギンスのバンドのミージック・ディレクターを長く務めた事までは知っていましたが、CDの解説によるとマイケル・マクドナルドなどのサポートを行ったのち、サウンド・トラックなどの製作に携わり、メイン・ワークとなっているようです。

もう1枚は「ブリッジ・2・ファー(Bridge 2 Far)」の同名タイトル「ブリッジ・2・ファー(Bridge 2 Far)」です。こちらはレコードとともにCDもリリースされましたが何れも国内盤としてのリリースは無く、今回のCDは国内盤として初リリースとなります。

ブリッジ・2・ファー(紙ジャケット仕様)

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実はこのデュオ、そしてアルバムについてはまったく知らず、数年前にたまたま入ったリサイクルショップ(中古レコード店ではありません)で店の片隅のダンボールに入っていた1枚(なんと100円)でした。
メンバーの一人は知っていましたのでどのようなものかと購入し早速聴いてみると、一発でそのサウンドに虜となり、当時よく聴いた思い出があります。
残念なのが音飛びはないもののノイズが酷く、CDは出てないかとネットで探し見つけましたが中古でも高価と手が出せず諦めていたところに今回のCD化です。

ブリッジ・2・ファーはセッション・ドラマーのジョン・ロビンソン(John Robinson)と、ボーカルのマーク・ウィリアムソン(MarkWilliamson)が結成したデュオです。

メンバーについてですが、バークリー音楽大学出身のセッション・ドラマー、ジョン・ロビンソンはファンク・グループの「ルーファス」(Rufus)への参加によって知れ渡るようになりました。
ルーファスより、ルーファス&チャカ・カーン(Chaka Khan)のほうがお馴染みかもしれません。
そのルーファスをクインシー・ジョーンズがプロデュースしたことによりクインシーとの交流を深め、クインシー・ファミリーとしてクインシーがプロデュースしたアルバムに多く参加しています。代表作としてはやはりマイケル・ジャクソンのアルバムで、「オフ・ザ・ウォール」、「BAD」でその演奏を聴く事ができます。残念ながら「スリラー」にはクレジットされていませんでした。

もう一人のマーク・ウィリアムソンについては私も初めて聞く名前でしたが、イギリス出身のシンガーソングライターでダン・ハフでも紹介した「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック(Contemporary Christian Music : CCM)」系のアーティストとの事です。

この2人が1989年にデュオとしてプロジェクトを組みリリースしたのがこのアルバムです。
参加ミュージシャンも「スティーブ・ルカサー」「マイケル・ランドウ」などが参加し、曲の良さはもちろんですがギターソロも何曲かで聴く事ができ、ギター好きの方にもはお勧めのアルバムです。
なお、このデュオとしてはこのアルバム1枚のみです。

全曲ともお勧めの曲ばかりですがアルバムより私の好きな2曲を紹介します。

Bridge 2 Far | Heaven On Earth
http://www.youtube.com/watch?v=kKt59qybykM  (YouTube)

Bridge 2 far | Caught Inside Your Heart
http://www.youtube.com/watch?v=chVitfQMwTc  (YouTube)

今回は購入した2枚を紹介しましたが、「Light Mellow 2013」としてデイヴ・メイスン・バンドのキーボーディストとしてお馴染みのマイク・フィニガンなど3枚が同時リリースされていますので紹介します。お探しの1枚があるかもしれません。

  • マイク・フィニガン(Mike Finnigan) | ブラック&ホワイト(Black&White)

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  • エリオット・ランドール(Elliott Randall) | エリオット・ランドールズ・ニューヨーク(Elliott Randall’s New York)

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  • アイ・テン(I-Ten) | テイキング・ア・コールド・ルック(Taking A Cold Look)

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東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)


東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)の続き

東京JAZZの会場が東京ビッグサイトicon(東京都江東区)から丸の内の東京国際フォーラムicon(東京都千代田区)に移った2006年も2日目昼の部に出向きました。「Blue Note meets 東京JAZZ」と題したステージでした。
デイヴ・コーズ(Dave Koz、sax)、ラリー・カールトン(Larry Carlton、gt)・ウィズ・スペシャルゲスト・ロベン・フォード(Robben Ford、gt,vo)、インコグニート(Incognito)など大変エンターテイメント性豊かな楽しいステージだったのを覚えています。東京駅から至近の立地も好都合でした。

TokyoJazz2010

東京JAZZ2010(東京国際フォーラム)

しかし、その後は個人的な事情もあり、足が遠のきました。再び行くようになったのは2010年になってからです。

この年は「GROOVE」と題したマーカス・ミラー(Marcus Miller、bass)、メイシオ・パーカー(Maceo Parkersax)、ラリー・カールトン(gt)&松本孝弘(gt)等のステージを観ました。
翌2011年も行っていますが、ステージと客席の距離感やプログラムの内容で最近は再び足が遠のいています。選択肢が昼の部限定ということもありますが。

そして、今年からNHK-FMラジオ放送で聴くことにしました。
PCでの音響環境とインターネット経由の聴取や録音が容易になった事があります。出不精に拍車が掛かることは間違いないようです。
PCを使った音響環境については、僅かな投資で見違える程の改善ができるので、別の機会に紹介したいと思います。

そのNHK-FMの放送は9月8日(日)午後0:20~10:00の長時間の生中継で行われました。7日(土)の模様は一部録音したものが流されましたが、8日(日)のステージは全てリアルタイムの放送で、映像はありませんが臨場感のあるライブ演奏を楽しむことができました。しかも演奏直後のバックステージ・インタビューも聞けるのは、その瞬間の興奮が伝わる一面もあります。

そのバックステージ・インタビューで初々しい受け応えをしてくれたのが、ai kuwabara trio project として夜の部の最初に登場した桑原あいでした。ステージの感想を求められて、

「何も覚えてなくて、今は興奮状態のままで、頭とお腹が痛いです。ずっと夢だったステージだったので、客席の皆さんの暖かさが伝わって、最初に泣いてしまって、、、、でも、楽しんで弾けましたが、力んでたなと思います。」

という風に、心臓の高まった鼓動が聞こえてくるような、興奮が冷めやらない様子が伺えました。若干21歳(9月21日に22歳)、新たな「ジャズ細うで繁盛記」*の始まりかも知れません。
小学6年生で東京JAZZを観て(多分、2003年の第2回)から10年、憧れの晴れ舞台で精一杯頑張ったのでしょう。
インタビュアーも気にしていたような、小さな手を目一杯広げて難曲を弾ききったことと思います。

その彼女の実質的なデビュー・アルバム(ライブ会場用の自主制作盤に2曲を追加)は昨年11月リリースの「from here to there」です。そして今年4月にセカンドアルバム「THE SIXTH SENSE」をリリースしています。

 

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THE SIXTH SENSE

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何れもai kuwabara trio projectの名義ですが、ドラマーはファーストアルバムでは3人が曲によって担当し、セカンドアルバムでは新たなドラマーに固定しました。今回の東京JAZZ出演はセカンドアルバムのメンバーで臨んでいます。

  • 桑原あい(piano)・・・1991年千葉県生まれ、三姉妹の三女。洗足学園高等学校音楽科ジャズピアノ専攻を卒業。ヤマハ・ジュニアエレクトーンコンクール全国大会金賞(2001年小学生低学年部門、2003年小学生高学年部門)。中学生後半にエレクトーンからピアノに転向。三姉妹共に音楽の分野で活躍(桑原三姉妹のサイト)。
  • 森田悠介(もりたゆうすけ、bass)・・・1988年西宮市生まれ。東京音楽大学作曲専攻卒業。アルバム全曲共同プロデュース。(森田悠介公式サイト)
  • 今村慎太郎(いまむらしんたろう、drums)・・・1980年福岡県生まれ。高校卒業と同時に渡米、バークリー音楽大学に入学。在学中はケンウッド・デナード(Kenwood Dennard)に師事。2005年帰国後は様々なジャンルのサポートやバンドに参加。(今村慎太郎公式ブログ)

当日の演奏曲目は次の通りです。

  1. 35 Seconds of Music and More(Music by Michel Petrucciani)
  2. into the future or the first(Music by Ai Kuwabara)
  3. METHOD FOR… (Music by Ai Kuwabara/2nd Album)
  4. Riverdance (Music by Bill Whelan/1st album)
  5. from here to there(Music by Ai Kuwabara/1st Album)
  6. BET UP(Music by Ai Kuwabara/1st Album)

ファーストアルバムから3曲、セカンドアルバムからは1曲。カバー曲は2曲で他は桑原あいのオリジナル曲です。ヤマハ音楽教室やエレクトーンコンクールで培われた作編曲の才能と音楽の楽しみ方を伺わせる内容でした。

ファーストアルバム収録の曲で東京JAZZのエンディングに持ってきた「BET UP」を聴いてみて下さい。ドラマーだけが東京JAZZとは異なります。

ai kuwabara trio project|BET UP

今村慎太郎の加わった2ndアルバム「THE SIXTH SENSE」の予告編があります。

ai kuwabara trio project 2nd Album “THE SIXTH SENSE” trailer

彼女たちの今後の予定ですが、10月19日(土)の大津ジャズフェスティバル(会場:大津市民会館大ホール)や、10月30日(水)のSAPPORO CITY JAZZ in TOKYO(会場:明治神宮外苑特設テント)への出演があります。

チケットぴあ一般発売 | SAPPORO CITY JAZZ in TOKYO 2013 | 2013/10/26(土) ~ 2013/11/3(月、祝) | 明治神宮外苑特設TENT(WHITE ROCK MUSIC TENT)(東京都)

桑原と森田の二人からの熱いオファーでこのトリオ・プロジェクトに加わった今村慎太郎ですが、桑原とは一回り年上です。今村と同世代の上原ひろみともバークリー時代からの旧知で、彼女のサポート経験もあります。やはり同世代のYuki Monolog Kanesakaとも盟友で、彼の帰国時ライブの頼りになるドラマーでもあります。
今村慎太郎のこのトリオ以外の参加プロジェクトの一端を紹介しておきます。

  • XS:キーボーディスト堀越昭宏(元エスカレーターズ)率いるコズミック・ジャズ・ユニット。アルバム「XS|Vimana: The Spaceship」

Vimana: The Spaceship

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  • 円人図:2005年にアメリカのボストンで結成された7人編成のエンタメ・バカファンク・バンド。アルバム「円人図|ごあいさつ」

ごあいさつ

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The Moment of Becoming a Star

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尚、リズム&ドラム・マガジン2013年6月号に今村慎太郎の紹介記事が掲載されています。

Rhythm & Drums magazine (リズム アンド ドラムマガジン) 2013年 06月号 (小冊子付) [雑誌]

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*編集部注:「細うで繁盛記」は、花登筺「銭の花」が原作のテレビドラマのタイトル。1970年1月~1971年4月に放送された。

ジャズ・フェスの季節(1)「モントリオール」


カナダのモントリオール(仏語: Montréal、英語: Montreal)は、北緯45°30′、西経73°33′にあります。緯度では日本の稚内市とほぼ同じです。
このブログで度々登場しているボストンは、札幌より少し下の室蘭や苫小牧に近い北緯42°21′です。だからモントリオールとボストンの位置関係は、日本では北海道の北と南だと思えば良いでしょう。
アメリカの東海岸のニューヨークやボストンなどとの時差もありせん。
その東部時間と日本との時差はサマータイムの期間(今年は3月10日から11月3日)は13時間で、日本が進んでいます。冬になるとその時差は14時間となります。

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ボストンからモントリオール行きの長距離バスもあるようで、国境はありますが、車でも行けるカナダで一番近い都市と云えます。但し、第一言語がフランス語であり、世界的にもパリに次ぐフランス文化の薫り高い街です。
ボストンからモントリオールへの旅は、差し詰め北米にありながら、ロンドンからパリへ行く趣と云えます。

 

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そんなモントリオールでは6月末から7月初頭にかけて、世界一の規模と云われる「モントリオール国際ジャズフェスティバル(仏: Festival International de Jazz de Montréal)」が開かれます。去年の様子が、阪急交通社のブログに紹介されています。
今年は6月28日(金)から7月7日(日)の10日間の予定です。
詳細については公式サイトをご覧ください。

Festival International de Jazz de Montréal公式サイト

今年のプログラムで当ブログに登場したミュージシャンを探してみると、ピンク・マルティーニ(Pink Martini)マーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)ジョシュア・レッドマン(Joshua Redman)などの出演が見受けられます。
日本人ではジャズ・ギタリストの高免信喜(たかめんのぶき、Nobuki Takamen、1977年 -、広島市出身)が7月4日(木)に「高免信喜デュオ」で出演予定です。2009年に続き2回目の出演となります。
今回はピアノの樋口絢子(ひぐちあやこ、Ayako Higuchi、1984年 -、福岡市出身)とのデュオですが、共にバークリー音楽大学出身で、卒業後はニューヨークを中心に活動しているようです。

高免信喜はYuki Monolog Kanesakaと同じ時期にバークリーで学び、当時は共にギグ(Gig、日本で云うライブ)を行うこともありました。
毎年日本ツアーも行なっていて、今年も秋に予定があるようで、その他活動状況については彼の公式サイトに詳しく載っています。

高免信喜公式サイト

昨年の秋はバークリーの同窓生をメンバーに、3枚目のアルバム「Nobuki Takamen|Three Wishes」を携えてのツアーだったようです。

Three Wishes

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2010年に行われた日本ツアーにおける桜美林大学での演奏がYouTubeにありました。彼の母校である桜美林大学での模様です。卒業後にバークリーに進んだとのことです。

One Big Shot|Nobuki Takamen Trio Live
http://www.youtube.com/watch?v=ckJz7uc7Skk (YouTube)

彼のギターはギブソン(Gibson)社のES-335がメインのようです。ジャズを中心に愛用者の多いギターだと云えます。

Gibson ES-335

この時の演奏でドラムでサポートしている吉川昭仁(よしかわあきひと、1979年 -) も同じ時期にバークリーで過ごしていますが、現在は池袋で音楽スタジオ「STUDIO Dede」 経営の傍ら演奏活動も行なっています。
毎年夏に開催される「すみだストリートジャズ・フェスティバル(音楽イベント紹介)」でも例年活躍していますので、今年も観ることができるかも知れません。

尚、彼のビンテージ機材の揃った音楽スタジオですが、アシッド・ジャズバンドのインコグニート(Incognito)を率いるJP’ブルーイ’モーニック(通称:ブルーイ、Bluey)も絶賛するスタジオです。

Incognito

ブルーイの直筆サイン入りプロモーション用レコード

余談ですが、先日Monologの一時帰国の際に訪れた、千葉県の地方都市のリサイクルショップでお宝レコードを発掘しました。そのブルーイの直筆サインの入ったプロモーション用と思われるレコードです。100円の値札で売られていました。
ボストンのニューベリーにあるMonologコレクションに加わる筈です。彼の誕生した1981年に結成されたバンドで、憧れの一人であるブルーイの紛れもない直筆だと思います。

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話をモントリオール・ジャズ・フェスティバルに、戻します。
日本と違って梅雨時のない都市では、今の季節は絶好の観光シーズンと云えます。ボストンやモントリオール、或いは本家のロンドンやパリに旅をするのも良いかも知れません。

しかし、予算或いは時間が許さない環境でしたら、DVDを観てジャズ・フェスの雰囲気に触れてみるのも如何でしょうか。
私のお薦めのモントリオールでのレジェンドを紹介いたします。

まずは1985年のマイルス・デイヴィス(Miles Dewey Davis III、1929年 – 1991年)です。カンバック後中期のマイルスも別の味があると思います。

Miles Davis in Montreal | Time After Time (from Montreal 1985)
http://www.youtube.com/watch?v=hL5JrivCaLM&noredirect=1 (YouTube)

  • Miles Davis- tpt.
  • Robert Berg- sax.
  • Robert Irving III- synths.
  • Daryl Jones- bass.
  • John Scofield- guitar.
  • Steve Thornton- Percussion.
  • Vince Wilburn- Drums.

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もう一人は前にも紹介したジャコ・パストリア(Jaco Pastorius、1951年 – 1987年)の1982年の映像です。

JACO PASTORIUS|Montreal 1982 The chicken, Bass solo
http://www.youtube.com/watch?v=0hfbfBjNBcU (YouTube)

  • Bobby Mintzer- sax
  • Randy Brecker- tpt
  • Othello Molineaux- steel pans
  • Peter Erskine- drums
  • Don Alias- perc
  • Jaco Pastrious-E.bass

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