タグ別アーカイブ: 五嶋龍

「題名のない音楽会」の最近の題名から


題名のない音楽会」(英語表記:Untitled Concert)は1964年8月から続いている音楽番組で、現在はテレビ朝日で日曜日の9:009:30(30分)に放送されています。
途中中断等があったものの、クラシック音楽番組として世界最長寿番組としてギネス世界記録に認定されています。
その番組の六代目司会者として、当ブログの記事(冬のボストン「ある愛の歌」(2))に登場したヴァイオリニストの神童 五嶋龍(ごとう りゅう、1988年アメリカ合衆国ニューヨーク出身)が、昨年の10月4日放送分より交代しました。番組史上最年少の27歳での就任です。

『題名のない音楽会』7年半ぶり司会交代 佐渡裕から神童五嶋龍へバトンタッチ
https://www.youtube.com/watch?v=85ecgL3-0o8 (YouTube)

その五嶋龍と五代目司会者の指揮者 佐渡裕(さど ゆたか、1961年京都府京都市出身)の接点として20年前にこんなシーンがありました。五嶋龍7歳の時の演奏です。

1995 – Ryu Goto Plays Paginini at age 7
https://www.youtube.com/watch?v=aMMd45XFqRY (YouTube)

そして10年後の2005年にドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、アルバム「Ryu Goto」でデビュー当時の演奏風景です。未だ、ハーバード大学物理学科入学前の18歳頃です。

2006 – Ryu Goto Plays Ravel Tzigane
https://www.youtube.com/watch?v=fDRXNylLtmo (YouTube)

Ryu Goto

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五嶋龍が司会を担当するよになった、昨年の10月以降の「題名のない音楽会」のその「題名」は次の通りです。

ニューヨーク在住の五嶋龍ですから、これらの収録の予定に合わせて来日していると思われます。1回の来日で何回分を収録しているのかは分かりませんが、結構撮り貯めをしているのでしょう。併せて、国内ツアーもある筈です。

この4か月間のリニューアルされた「題名のない音楽会」を観た範囲では、「司会者 五嶋龍」というより、「演奏家 五嶋龍」としての出演のように思ってしまいます。
殆どの放送回で彼のヴァイオリン演奏があります。
視聴可能なYouTube映像がありますので、放映内容から彼の最近の演奏を確認してみて下さい。

バッハを日本古典でアップデート(2015.10.04放送より)
https://www.youtube.com/watch?v=rDAEzPMUvMw (YouTube)

ゲーム音楽史の音楽 五嶋龍イチオシ曲(ゼルダの伝説)(2015.11.22放送より)
https://www.youtube.com/watch?v=CF8SMGJV_PM (Youtube)

五嶋龍が奏でる感情を届ける超絶技巧(レジェンデ)(2015.12.06放送より)
https://www.youtube.com/watch?v=qb5MX9UzDFY (YouTube)

27歳となった「神童 五嶋龍」が様々なな形でチャレンジしている様子が毎回伺えます。様々な分野の演奏家との共演もまた楽しませてくれます。
また、ショパン・コンクール(当ブログ関連記事)で話題となった小林愛実(2016.01.17放送)やユンディ・リ(2015.12.27放送)といった話題の人物も登場しました。

或は、フィギアスケートの音楽(2015.12.13放送)も特集されました。

Yuzuru Hanyu 2015 FS SEIMEI
https://www.youtube.com/watch?v=O7sWpyBg7So (YouTube)

今年の世界フィギアスケート選手権は当ブログゆかりの都市ボストンで3月28日から4月3日に開催されます。応援ツアーは如何でしょうか。

2016 ISU 世界フィギュアスケート選手権 ボストン 3泊4日 (H.I.S.)

TD Garden in Boston, Massachusetts from the Rose Kennedy Greenway

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フィギュアスケート・ミュージック 2015-2016

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(注)残念ながら羽生結弦のフリー曲「SEIMEI」は収録されていません。

そして、CDデビュー10周年、コンサート・デビュー20周年になる五嶋龍の初ベストアルバム「リフレクションズ」が昨年の10月リリースされています。耳に馴染みのある有名曲で構成されているので親しみやすいと思います。

五嶋 龍 – REFLECTIONS ティーザー
https://www.youtube.com/watch?v=o_8IgUJjfmc (YouTube)

リフレクションズ

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冬のボストン「ある愛の詩」(2)


冬のボストン「ある愛の詩」(1)の続き

前回(1)で紹介した「ジョシュア・レッドマン」は、2010年の「東京Jazz」だけでなく、2003年の「東京Jazz」にも「JOSHUA REDMAN ELASTIC BAND」で出演しています。2003年の開催は、真夏の味の素スタジアム(調布市)が舞台で、炎天下で行われました。
2010年はドラム、ベース、サックスの標準的なトリオでしたが、2003年はドラム、オルガン、サックスのオルガン・トリオの編成です。来日メンバーとドラマーが異なりますが、本来のドラムである「ブライアン・ブレイド(Brian Blade, 1970年 – )」、キーボード(オルガン)の「サム・ヤエル(Sam Yahel)」とのトリオによるライブ映像です。
Joshua Redman|Jazz Crimes (Live)
http://www.youtube.com/watch?v=1ICJUFOJa2g (YouTube)

ライブ映像の曲を含むアルバムは「Joshua Redman|Elastic」があります。

Elastic

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ジョシュア・レッドマンは西海岸のカリフォルニア州バークレイ(地名)の生まれで、父親もジャズサックス奏者でした。その彼が名門ハーバード大学を優秀な成績で卒業しながら法律家の道を選ばなかったのは、卒業後に出場したセロニアス・モンク・コンペティションでの優勝だったと言えます。

ハーバード大学出身の日本人といえば、先の「ある愛の詩」のジェニファーと同じラドクリフ大を経て、経済学部を卒業した皇太子妃雅子様がいます。
しかし、昨今の日本人留学生は大学院を別にすると極めて少ないようで、2010年度の統計だと在籍者6人との情報があります。

その難関のハーバード大学を2011年に卒業した、日本人の音楽家がいます。物理学科を卒業したヴァイオリニスト「五嶋龍(ごとう りゅう、1988年 – )」です。ニューヨーク生まれの米国籍だと思います。

有名なヴァイオリンの名曲「サラサーテ|ツィゴイネルワイゼン」の映像があります。高校を既に卒業し、ハーバード大学に合格していた時期のツアー中の演奏だと思われます。

Ryu Goto|Zigeunerweisen op.20
http://www.youtube.com/watch?v=iGdQsWL9QcY (YouTube)

先日、ゴールドディスク大賞「クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した、東京藝大中退で「情熱大陸」のテーマ曲で知られる、怪しげな某ヴァイオリン弾きと、YouTubeで聞き比べるのも面白いです。

私事になりまりますが、「サラサーテ|ツィゴイネルワイゼン」は中学生の時初めて買ったクラシックのレコード(45回転のドーナツ盤)でした。

大学を卒業し本格的な演奏活動を開始した、五嶋龍の最新アルバム「五嶋龍|リサイタル」(2012年)があります。昨年の3月にNYカーネギーホールで好評を博した初演の内容をスタジオ録音したものです。

リサイタル

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先程のジョシュア・レッドマンとジャンルは違いますが、二人に共通して感じることは「何故か模範演奏を聴いているようで、面白みに欠ける気がする」と思うのは偏見でしょうか?

その姉(異父姉)はヴァイオリニスト「五嶋みどり(1971年 – )」です。有名な「タングルウッドの奇跡」と呼ばれた14歳の時の映像があります。

五嶋みどり|タングルウッドの奇跡
http://www.youtube.com/watch?v=04pXykKsO_k (YouTube)

タングルウッドの奇跡は、アメリカの教科書にも載った逸話です。
マサチューセッツ州タングルウッドで毎年夏に開かれる、ボストン交響楽団主催の「タングルウッド音楽祭」での出来事です。彼女は演奏中にヴァイオリンのE弦を2回切ります。その度、楽団員のヴァイオリンを借りて、見事に演奏を完遂しました。
彼女のヴァイオリンは3/4サイズですが、楽団員から借りたヴァイオリンは何れも1周り大きい4/4サイズと異なるサイズだったそうです。
演奏完了後、指揮者のレナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein, 1918年 – 1990年)に抱きしめられる様子は、何とも微笑ましいものがあります。

その二人を英才教育で育てたのが、母親の「五嶋節(ごとう せつ、1949年 – )」です。彼女の著書に、「天才の育て方 (講談社現代新書)」があります。
これから「天才」を育てたい方は、読まれたらいかがでしょうか?

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「天才」と「神童」の二人共ジュリアード音楽院プレスクールでヴァイオリンの英才教育を受けていますが、大学は音楽以外の分野を自らの意志で選んでいます。姉のみどりはニュヨーク大学で心理学を学び、更に大学院も修了しています。

最後に一つだけ謎があります。三人共通の「五嶋」という姓ですが、元々は姉のみどりの父親の姓です。節は娘のみどりを連れてニューヨークに渡った後で離婚しています。「五嶋」は再婚相手である龍の父親の姓でも、節の旧姓でもありません。