GS(グループサウンド)では、「ザ・タイガース」と「沢田研二」が記憶に強烈に残っていますが、「サ・テンプターズ」のショーケンこと萩原健一も忘れることができません。
「ザ・テンプターズ」は1967年10月にデビューし、「忘れ得ぬ君」「神様お願い」「エメラルドの伝説」などをヒットさせました。一説には、ザ・スパイダースの田辺昭知がザ・タイガース人気を奪うためにスカウトしたバンドと言われています。
ショーケンのちょっとかすれた、幼さの残る声は独特です。
そして、大口広司のドラムのたたき方が面白く、私がGSの曲をコピーしていた一時期、大口広司をまねしてドラムをたたいていました。
ザ・テンプターズ|エメラルドの伝説
http://www.youtube.com/watch?v=-wCoZA5m5Tc (YouTube)
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1970年、ザ・タイガースの解散が発表され、12月には、ザ・テンプターズ、そして、ザ・スパイダースも、12月に解散を発表しました。
その直後、それぞれのグループのメンバーが集まり、オールスターバンドが1971年に結成された。
ザ・テンプターズから萩原健一と大口広司、ザ・スパイダースから井上堯之と大野克夫、それにザ・タイガースの岸部修三(岸部一徳)と沢田研二が集つまり、ハードロック、ブルースロックといったスタイルの「ニューロック」のバンドを結成しました。それが、PYG(ピッグ)です。
PYG
- 沢田研二(ボーカル)
- 萩原健一(ボーカル)
- 大野克夫(オルガン)
- 井上堯之(ギター)
- 岸部修三(ベース)
- 大口広司(ドラムス、~1971年9月)
- 原田裕臣(ドラムス、1971年9月~)
その後、ショーケンは俳優に転身し、1972年から放送が始まったテレビ刑事ドラマ「太陽にほえろ!」に出演し、人気が出ていきました。
マカロニ刑事(早見淳)役のショーケンが降板を希望した際、「劇中で死にたい」ということで、通り魔強盗に刺し殺されるという形で姿を消すという降番の仕方は逆に人気が出ました。
ですので、主役級の降板という事態にもかかわらず、番組は継続し、次には当時無名だった松田優作の人気がでていきました。松田優作も撃たれて死ぬという設定で人気がでて、以降次々と若手俳優が新人刑事役で起用されていきました。
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その後も、ショーケンは「傷だらけの天使」「前略おふくろ様」に主演し、俳優として評価が高まっていきました。
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井上堯之バンド|傷だらけの天使(メインテーマ)
http://www.youtube.com/watch?v=I0ozohkQaew (YouTube)
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前記の「PYG」は、井上堯之をリーダーとしてとして活動していましたが、沢田研二は「君をのせて」を初めてのソロ・シングルとして発売します。さらに12月にはセカンド・アルバム「JULIE II IN LONDON」を発売して個人での活動の色合いを強めていきました。そこで、「PYG」は、名実ともに「井上堯之バンド」となっていきました。
「傷だらけの天使(メインテーマ)」は、軽快なタッチのオープニングテーマ曲として、今でもテレビCMなどでも流用されています。
ジュリー(沢田研二)が派手で明るく、いわゆる「陽」としますと、ショーケン(萩原健一)は、何か素直でない、屈折した表現をする「陰」という感じをもちます。「青春」の何か世の中の既成な事に対していつも逆らって、複雑でシャイな気持ちを持つ性格を表現させると、本当にぴったりくる俳優で、米国の映画俳優、ジェームスディーンとかマーロンブランドと相通ずる演技のできる俳優だと思います。
萩原健一 | 大阪で生まれた女
http://www.youtube.com/watch?v=BDCdzCKbDi0 (YouTube)
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ショーケンにとって、この「大阪で生まれた女」は、ただの持ち歌の中の一曲では無く、いろいろ起伏のあった人生と共にある歌のように聴こえます。
「柳ジョージとレイニーウッド」がバックを担当している、ライブアルバム「熱狂雷舞(1979年)」から、もう一曲紹介します。この、テレビドラマ主題歌「祭りばやしが聞こえる」は、繊細なスローバラードで、バック演奏もすばらしいです。
萩原健一|祭りばやしが聞こえる
http://www.youtube.com/watch?v=sLjYkFDhMGU (YouTube)
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