東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)


東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)の続き

東京JAZZの会場が東京ビッグサイトicon(東京都江東区)から丸の内の東京国際フォーラムicon(東京都千代田区)に移った2006年も2日目昼の部に出向きました。「Blue Note meets 東京JAZZ」と題したステージでした。
デイヴ・コーズ(Dave Koz、sax)、ラリー・カールトン(Larry Carlton、gt)・ウィズ・スペシャルゲスト・ロベン・フォード(Robben Ford、gt,vo)、インコグニート(Incognito)など大変エンターテイメント性豊かな楽しいステージだったのを覚えています。東京駅から至近の立地も好都合でした。

TokyoJazz2010

東京JAZZ2010(東京国際フォーラム)

しかし、その後は個人的な事情もあり、足が遠のきました。再び行くようになったのは2010年になってからです。

この年は「GROOVE」と題したマーカス・ミラー(Marcus Miller、bass)、メイシオ・パーカー(Maceo Parkersax)、ラリー・カールトン(gt)&松本孝弘(gt)等のステージを観ました。
翌2011年も行っていますが、ステージと客席の距離感やプログラムの内容で最近は再び足が遠のいています。選択肢が昼の部限定ということもありますが。

そして、今年からNHK-FMラジオ放送で聴くことにしました。
PCでの音響環境とインターネット経由の聴取や録音が容易になった事があります。出不精に拍車が掛かることは間違いないようです。
PCを使った音響環境については、僅かな投資で見違える程の改善ができるので、別の機会に紹介したいと思います。

そのNHK-FMの放送は9月8日(日)午後0:20~10:00の長時間の生中継で行われました。7日(土)の模様は一部録音したものが流されましたが、8日(日)のステージは全てリアルタイムの放送で、映像はありませんが臨場感のあるライブ演奏を楽しむことができました。しかも演奏直後のバックステージ・インタビューも聞けるのは、その瞬間の興奮が伝わる一面もあります。

そのバックステージ・インタビューで初々しい受け応えをしてくれたのが、ai kuwabara trio project として夜の部の最初に登場した桑原あいでした。ステージの感想を求められて、

「何も覚えてなくて、今は興奮状態のままで、頭とお腹が痛いです。ずっと夢だったステージだったので、客席の皆さんの暖かさが伝わって、最初に泣いてしまって、、、、でも、楽しんで弾けましたが、力んでたなと思います。」

という風に、心臓の高まった鼓動が聞こえてくるような、興奮が冷めやらない様子が伺えました。若干21歳(9月21日に22歳)、新たな「ジャズ細うで繁盛記」*の始まりかも知れません。
小学6年生で東京JAZZを観て(多分、2003年の第2回)から10年、憧れの晴れ舞台で精一杯頑張ったのでしょう。
インタビュアーも気にしていたような、小さな手を目一杯広げて難曲を弾ききったことと思います。

その彼女の実質的なデビュー・アルバム(ライブ会場用の自主制作盤に2曲を追加)は昨年11月リリースの「from here to there」です。そして今年4月にセカンドアルバム「THE SIXTH SENSE」をリリースしています。

 

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何れもai kuwabara trio projectの名義ですが、ドラマーはファーストアルバムでは3人が曲によって担当し、セカンドアルバムでは新たなドラマーに固定しました。今回の東京JAZZ出演はセカンドアルバムのメンバーで臨んでいます。

  • 桑原あい(piano)・・・1991年千葉県生まれ、三姉妹の三女。洗足学園高等学校音楽科ジャズピアノ専攻を卒業。ヤマハ・ジュニアエレクトーンコンクール全国大会金賞(2001年小学生低学年部門、2003年小学生高学年部門)。中学生後半にエレクトーンからピアノに転向。三姉妹共に音楽の分野で活躍(桑原三姉妹のサイト)。
  • 森田悠介(もりたゆうすけ、bass)・・・1988年西宮市生まれ。東京音楽大学作曲専攻卒業。アルバム全曲共同プロデュース。(森田悠介公式サイト)
  • 今村慎太郎(いまむらしんたろう、drums)・・・1980年福岡県生まれ。高校卒業と同時に渡米、バークリー音楽大学に入学。在学中はケンウッド・デナード(Kenwood Dennard)に師事。2005年帰国後は様々なジャンルのサポートやバンドに参加。(今村慎太郎公式ブログ)

当日の演奏曲目は次の通りです。

  1. 35 Seconds of Music and More(Music by Michel Petrucciani)
  2. into the future or the first(Music by Ai Kuwabara)
  3. METHOD FOR… (Music by Ai Kuwabara/2nd Album)
  4. Riverdance (Music by Bill Whelan/1st album)
  5. from here to there(Music by Ai Kuwabara/1st Album)
  6. BET UP(Music by Ai Kuwabara/1st Album)

ファーストアルバムから3曲、セカンドアルバムからは1曲。カバー曲は2曲で他は桑原あいのオリジナル曲です。ヤマハ音楽教室やエレクトーンコンクールで培われた作編曲の才能と音楽の楽しみ方を伺わせる内容でした。

ファーストアルバム収録の曲で東京JAZZのエンディングに持ってきた「BET UP」を聴いてみて下さい。ドラマーだけが東京JAZZとは異なります。

ai kuwabara trio project|BET UP

今村慎太郎の加わった2ndアルバム「THE SIXTH SENSE」の予告編があります。

ai kuwabara trio project 2nd Album “THE SIXTH SENSE” trailer

彼女たちの今後の予定ですが、10月19日(土)の大津ジャズフェスティバル(会場:大津市民会館大ホール)や、10月30日(水)のSAPPORO CITY JAZZ in TOKYO(会場:明治神宮外苑特設テント)への出演があります。

チケットぴあ一般発売 | SAPPORO CITY JAZZ in TOKYO 2013 | 2013/10/26(土) ~ 2013/11/3(月、祝) | 明治神宮外苑特設TENT(WHITE ROCK MUSIC TENT)(東京都)

桑原と森田の二人からの熱いオファーでこのトリオ・プロジェクトに加わった今村慎太郎ですが、桑原とは一回り年上です。今村と同世代の上原ひろみともバークリー時代からの旧知で、彼女のサポート経験もあります。やはり同世代のYuki Monolog Kanesakaとも盟友で、彼の帰国時ライブの頼りになるドラマーでもあります。
今村慎太郎のこのトリオ以外の参加プロジェクトの一端を紹介しておきます。

  • XS:キーボーディスト堀越昭宏(元エスカレーターズ)率いるコズミック・ジャズ・ユニット。アルバム「XS|Vimana: The Spaceship」

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  • 円人図:2005年にアメリカのボストンで結成された7人編成のエンタメ・バカファンク・バンド。アルバム「円人図|ごあいさつ」

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尚、リズム&ドラム・マガジン2013年6月号に今村慎太郎の紹介記事が掲載されています。

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*編集部注:「細うで繁盛記」は、花登筺「銭の花」が原作のテレビドラマのタイトル。1970年1月~1971年4月に放送された。

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