セルジオ・メンデス、そしてブラジルへの憧れ「横倉裕」(2)


セルジオ・メンデス、そしてブラジルへの憧れ「横倉裕」(1)の続き

NOVO解散後、「横倉裕(よこくらゆたか)」は大学を中退し、音楽の活動拠点をアメリカへと移します。そして、ロサンゼルスでは憧れでもあるセルジオ・メンデスのもとで、ピアノ、和声学などを学びます。
また、フュージョンに和楽器を取り入れた日系3世のバンド「ヒロシマ(HIROSHIMA)」をはじめ多くのミュージシャンとの交流を深め、なかでも「デイヴ・グルーシン(Dave Grusin)」との交流が、ファースト・アルバム「LOVE LIGHT」のリリースとなります。

横倉裕は4枚のアルバムをリリースしています。

横倉裕の4枚のアルバム

左から、LOVE LIGHT、YUTAKA、Brazasia、Another Sun。

  • LOVE LIGHT (1978年)

アメリカへと移った5年後にアルファ・レコード(alfa Records)よりリリースされたファースト・アルバムです。
当初は日本のみの発売でしたが、のちにアメリカでもリリースとなります。
また、のちにCDも発売されますが、購入したレコードとはジャケット・デザインなどが変更されてしまいました。

  • YUTAKA (1988年)

デイヴ・グルーシンに認められ、フュージョン・サウンドの代表的なレーベル「GRPレコード(GRP Records)」の日本人初の所属アーティストとなり、名前も「YUTAKA」と改名してリリースされたセカンド・アルバムです。
GRPはグルーシン・ローゼン・プロダクションズ(Grusin Rosen Productions)の略称です。
プロデュースは横倉裕とデイヴ・グルーシンの実弟「ドン・グルーソン(Don Grusin)」2人の共作で、このアルバムより琴も横倉裕が演奏しています。
また、ボーカル曲には「シーウィンド(Seawind)」の「ポリーン・ウィルソン(Pauline Wilson)」を起用するなど、ロサンゼルスのトップ・ミュージシャンが参加しています。

Yutaka | Colors Of The Wind
http://www.youtube.com/watch?v=0oGp9wPo-0A  (YouTube)

Yutaka(feat. Pauline Wilson) | Waem And Sunny Sunday Morning
http://www.youtube.com/watch?v=1oVk-drg5GU  (YouTube)

YUTAKA

新品価格
¥1,080から
(2014/7/25 13:30時点)

  • Brazasia (1990年)

横倉裕プロデュースによるこのアルバムは、Brazasia(Brazil + Asia)というタイトルからも前の2作に比べブラジル色が強まった内容となり、ボーカル曲も増えています。
タイトル曲「Brazasia」はカナダ出身のジャズ・シンガー&ピアニストの「キャロル・ウエルスマン(Carol Welsman)」がカバーするなど、横倉裕を代表する曲です。このアルバムでもポリーン・ウィルソンとのデュエットが心地よく、ポリーンのファンにもお勧めも1曲です。

Yutaka(feat. Pauline Wilson) | Brazasia
http://www.youtube.com/watch?v=Ntrydq4E8Jg  (YouTnbe)

ブラザジア

新品価格
¥1,080から
(2014/7/25 13:32時点)

  • Another Sun (1993年)

このアルバムも横倉裕のプロデュースですが、3曲を憧れでもあり師でもあるセルジオ・メンデスと共同プロデュースしています。
やはりブラジル色が強いのですが、このアルバムでも琴が心地よく演奏されています。

Yutaka | Rain Dance
http://www.youtube.com/watch?v=DNb3luoezYc  (YouTube)

Another Sun

新品価格
¥2,138から
(2013/6/14 11:57時点)

残念なことにこの4枚以降はアルバム活動はなく、これらCDも既に廃盤となっていますので入手は難しいかもしれません。
この4枚のCDの再発売を望む声も多いのではと思います。

アルバム制作は4枚で終ってしまいましたが、以降もセッションマンやコンポーザー、プロデューサーとしての活動は行っており、セルジオ・メンデスのグループにいた「ケヴィン・レトー(Kevyn Lettau)」のアルバムへの参加や、前記「ポリーン・ウィルソン」のアルバム「Intuition」のプロデュースなどで名前を見ることができます。

その後の活動については情報も無く詳しくはないのですが、2006年に、「カルロス・“ユタカ”・デル・ロザリオ(Carlos “Yutaka” Del Rosario)」という名前に改名し、セルジオ・メンデスのバック・ミュージシャンとして活動しています。
テレビで見たのですが、2011年の東京Jazzにセルジオ・メンデスが出演した際もキーボーディストとしての参加をクレジットで見ました。
憧れのセルジオ・メンデスとの仕事は本人としては良いのかもしれませんが、ファンとしてはアーティストとしての才能があるだけに、またアルバムとして横倉裕を聴いてみたいです。

関連記事

セルジオ・メンデス、そしてブラジルへの憧れ「横倉裕」(2)」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: セルジオ・メンデス、そしてブラジルへの憧れ「横倉裕」(1) | YUTAKA, Patti Austin, NOVO | 東京 | TokyoとBostonをつなぐ音楽ブログ

コメントは停止中です。