月9とボストン~ロンバケより~(3)


月9とボストン~ロンバケより~(2)の続き

最終章(3)の話題も、『LONG VACATION』の1シーンから始まります。まずは、東京でのラストシーン~1年後のボストンのシーンをご覧下さい。

LONG VACATION 一緒にボストン行こう
https://www.youtube.com/watch?v=rnn5ms2z4TU (YouTube)

ロンバケ最終回の瞬間最高視聴率は43.8%を記録した有名なシーンです。平均視聴率は36.7%でした。Wikipediaには、「本編の最終回ラストシーンはボストンからリアルタイムで生中継された。これはドラマ史上希なことである。そのため放送時は映像の乱れが多々あった。」となっていますが、これは完全に誤って伝えられた内容になります。ドラマ上の設定はボストンで間違いありませんが、ロケ地と生中継はボストンとは別の場所で行われました。

実際のロケ地は英国ロンドンだったようです。ウエディング姿の二人が駈け抜けるのは「ホランド・パーク・ミューズ(Holland Park Mews)」から「ホランド・パーク・アベニュー(Holland Park Ave.)です。結婚式の教会は「セント・ジョンズ・チャーチ(St. John’s Church)」の様子です。今では「セントジョンズ・チャーチ」は「セントジョン・ハイドパーク(St. John Hyde Park)」の名前で保育園として使われている模様です。ロンドンに旅行する機会があれば、確認してみて下さい。
因みに、遅刻した二人を待つ教会のシーンは、横浜市保土ヶ谷区霞台にある「保土ヶ谷カトリック教会」だそうです。念のため。

このシーンの冒頭部分、瀬名(キムタク)がコンクールで最優秀賞を獲得し、南(山口智子)を追いかけるシーンで流れている曲は「CAGNET|Missing Each Other」だと思います。そして、主題歌「久保田利伸 with ナオミ キャンベル| LA・LA・LA LOVE SONG」に続き、最後は瀬名のピアノ「CAGNET|Close to You」で幕を閉じます。
「CAGNET」は、ドラマの中で何回か登場する曲ですが、キムタク本人の弾くシーンは1回だけあるそうです。興味のある方は、DVDで全編を見返してみて探して下さい。

CAGNET|Missing Each Other
http://www.youtube.com/watch?v=A2t-rDuyGkE (YouTube)

そしてこのドラマのサウンドトラック「CAGNET|Long Vacation」(’96)はオリコン2位を記録し、103万枚のミリオンヒットとなりました。当時は、CD売上が好調の時代とはいえ、今では考えられないことです。決して、投票権や握手権などの特典があった訳ではないと思います。

ロング・バケーション

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このドラマの音楽としては、コンクール等のシーンではクラッシクの楽曲が数多く使われていますが、全体の音楽とオリジナル・サウンドトラックはCAGNET(キャグネット)という日向大介の率いる音楽ユニットが手がけました。
日向大介(Daisuke Hinata)は1956年東京都大田区生まれの音楽プロデューサー、作曲科、キーボディストですが、現在の活動拠点はロサンゼルスです。
学習院大学在学中にバークリーのElectronic Music科に留学経験があるようです。
その校舎やパフォーマンスセンターは、ボストンの中心バックベイ(Back Bay)地区のボイルストン通り(Boylston St)にあります。

Berklee BPC

彼が専攻したElectronic Music科は、Music Synthesis科、Electronic Production and Design科と度々名称は変わっていますが、その卒業生には音楽プロデューサー、エンジニア、ゲーム音楽制作等の分野で活躍している人材が多くいます。
また、当時の音楽業界で頂点を極めた小室哲哉の音創りとも似た側面が感じられます。
日向大介本人によるセナのピアノ「Close to You」の演奏を紹介します。キムタクの「Close to You」と聴き比べるのも「ロンバケ」の楽しみとして良いかも知れません。

日向大介 | Close to You
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=QqN8h0OoB6g (YouTube)

先程紹介した「ロンバケ」サウンドトラックですが、「CAGNET|Missing Each Other」は含まれておらず、入っているのは当時発売された「サウンドトラック・スペシャルボックス」となります。残念ながら、現在は廃盤になりました。
「ロンバケ」のオリジナルBGMを日向大介の曲を主体であれば、こちらも廃盤のようですが全19曲入りの「CAGNET|Best of Cagnet World」(’96)というアルバムが中古で安く流通していますので、お薦めかも知れません。

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それにしても、ロンバケの役者陣は豪華でしたね。最後のシーンでボストンの教会(実は保土ヶ谷の教会)で遅刻した二人待つ結婚式に出席しているのは、教授役の森本レオ、松たか子、竹野内豊、稲森いずみ、りょう、そして結婚式には出席しなかった広末涼子も出ていました。今では皆さんそれぞれ主演クラスになっていますね。
そして、このドラマの時点で既に唐沢寿明と結婚していた南(山口智子)は、このあと本当の意味で「ロング・バケーション」に入ってしまいました。

何はともあれ、寄り道はありましたが漸くボストンにたどり着きました。
瀬名(キムタク)が専任ピアニストを務めることになったボストンシティフィルですが、小澤征爾が長年指揮者を務めていたボストン交響楽団をイメージしたものだと思います。ボストンにはボストン・ポップスというポップス系の楽団もあります。この辺りの話題は別の機会に触れたいと思います。長くなりましたが、「月9とボストン~ロンバケより~」を完結にいたします。

最後に、ボイルストン通りをバークリーの前の教会を起点に、市民憩いの場であるボストン・コモン(Boston Common)方面へ、幾つかの教会に寄りながら朝の散歩をお楽しみ下さい。ニューイングランドと呼ばれるボストンの街並みを、「ロンバケ」ロケ地のロンドンと比較して観るのも一興かと思います。季節はドラマと同じ初夏の頃です。

Church1 Church2
church3 church3

尚、ロケ地については「全国ロケ地ガイド」の「ロングバケーション ロケ地ガイド」を参考にいたしました。

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