エモーショナルなギタリスト「ダン・ハフ」(2)


ギタリスト・シリーズ(2)

ダン・ハフ(Dann Huff)は、ナッシュビル時代にセッション・ギタリストやホワイトハート(Whiteheart)で活動しました。今回はロサンゼルスを拠点にし、セッション・ギタリストとして活躍したことを紹介します。

ロサンゼルスでセッション・ギタリストとして活躍

ダン・ハフは、1982年に拠点をロサンゼルスに移します。
その後、1984年にはホワイトハートを脱退しますが、ダン・ハフの後を追うように兄のディビッド・ハフ(David Huff)などもロサンゼルスへと移り、「ジャイアント(Giant)」の母体となるバンドを結成し活動を開始します。

しかし順調とは言えず、セッション・ギタリストとしての活動が主となっていきます。
ところが優れた才能を持つだけにセッション・ギタリストとして引っ張りだこの状況となり、ますますバンドとしての活動が出来ず、活動は停止状態となってしまいます。

その活躍の場の広さについては、ダン・ハフのアルバム「Solo」のCDジャケットの内面一面に参加したアーティスト名リスト「List Of Dann’s Work」があらわします。

List Of Dann's Work

CDの発売が2000年のため、期間は1990年代も含まれますが、その多さに驚きました。
代表的なアーティストとして、
Natalie Cole / Mariah Cary / Celine Dion / Olivia Newton Jhon / Boz Scaggs / Madonna / Chaka Khan / Michael Jackson / Donna Summer / Billy Joel / Whitney Houson / Barbra Streisand
と、いった具合で、ヒット・チャートの常連も多く、幅広いジャンルで活躍したことが分かります。

私が最初にダン・ハフをセッション・ギタリストとして注目したのは「ロビー・デューク(Roby Duke)」のセカンド・アルバム「Come Let Us Reason」でした。

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このアルバムはレコードでの購入でしたが、AORを聴きまくっていた時期にショップお勧めとして壁に飾っていた一枚でした。
AORの名盤とも言えるこのアルバムは、曲、歌の良さもですが、ダン・ハフが曲を見事に引き立てており、バッキング、ソロとも非常に心地よいギターを弾いています。
私がダン・ハフのことを友人などに紹介する際は、真っ先に聴かせるアルバムと言えます。

ロビー・デュークとダン・ハフとの関係はよく知りませんが、ロビー・デュークもCCM系のシンガーソングライターです。
ただ、日本ではこのアルバムのサウンドからもAOR系としての評価のほうが高いかと思います。

このアルバムからダン・ハフのソロが引き立つ2曲を紹介します。

Roby Duke | Win Or Lose
http://www.youtube.com/watch?v=BvyZLFsqWHw  (YouTube)

Roby Duke | Fight the Fight
http://www.youtube.com/watch?v=SoB8QQPnpGA  (YouTube)

続いての紹介するのは、「グレッグ・ギドリー(Greg Guidry)」の「Over The Line」というアルバムです。

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このアルバムもロビー・デュークと同時期にレコードで購入した1枚でした。
やはりAORの名盤と言えるアルバムで、ギタリストはダン・ハフのみの参加です。
バッキングもですが、全米17位のヒットとなった1曲目の「Goin’ Down」をはじめ、多くの曲でギターソロを聴く事ができます。

グレッグ・ギドリーは最初はソング・ライターとしてスタートしますが、やがて周囲からボーカルの才能を認められ、このアルバムでシンガーとしてのデビューとなります。

このアルバムからヒット曲「Goin’ Down」を紹介します。

Greg Guidry|Goin’ Down
http://www.youtube.com/watch?v=Fgc4spgwe-k  (YouTube)

最後にもう1曲紹介します。
ロックでの参加は「ホワイトスネイク(Whitesnake)」の全米No.1となった「Here I Go Again(Radio Mix)」です

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私はホワイトスネイクについては詳しくはないのですが、メンバーの「ジョン・サイクス」、「ソロ:エイドリアン・ヴァンデンバーグ」の2人が弾いたテイクも聴きましたが、やはりダン・ハフの弾くRadio Mixのほうが好きで、ギタリストが違うだけで雰囲気も異なり、いかにもダン・ハフといった音作りはアメリカでヒットする仕上がりではと思います。

Whitesnake | Here I Go Again (Radio Mix Version)
http://www.youtube.com/watch?v=jt4qUxGBmwk  (YouTube)

他にもフュージョン、ジャズでは「ディビッド・ベノワ」の「Freedom Midnight」や、R&B、ソウルでは「パティ・ラベル(Patti LaBelle)」の全米No.1の大ヒット曲「On My Own」など紹介したい曲も多いのですが、別の機会に触れたいと思います。
皆さんお持ちのアルバムにもダン・ハフは参加しているのかもしれません。
アルバムを聴かれる際は是非とも参加ミュージシャンを見ていただければと思います。
尚、グレッグ・ギドリーは2003年に49歳、ロビーデュークは2007年に51歳という若さで亡くなってしまいました。

ダン・ハフに話が戻りますが、1989年にセッション・ギタリストとしての活動をすべて辞めてしまいます。
ロサンゼルスのセッション・ギタリストとしてトップの座についていたにも関わらず一切の仕事を受けず、全てを念願であるバンド・デビューに向け、リハーサルや曲作りに専念します。
そして、やがて「ジャイアント(Giant)」のデビューとなります。

エモーショナルなギタリスト「ダン・ハフ」(3)へ続く

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