三大ラヴィン・ユーと思うのは私だけでしょうか…(1)


よく「三大○○」という表現を耳にします。
例えば、エリック・クラプトン(Eric Clapton)、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)、 ジェフ・ベック(Jeff Beck)の3人は「三大ギタリスト」と呼ばれます。
例えが古くて申し訳ありませんが、私の年代ではよく見聞きしました。

今回紹介する3曲はタイトルの通り、私にとっての「三大ラヴィン・ユー(Loving You)」で、よく友人などに聞かせる曲です。
「いや、こちらの曲のほうが」と思われる方も多いと思いますが、私個人の感想と思って聞いて頂けますよう、よろしくお願いします。

まず最初の1曲は、タイトル曲、「ミニー・リパートン(Minnie Riperton) | Lovin’ You」です。

この曲は私が書かずともご存じだと思いますが、アルバム「パーフェクト・エンジェル(Perfect Angel)」からのシングル・カットで、1975年に全米チャートNo.1を獲得し、世界的な大ヒットになりました。
また多くのアーティストにカヴァーしされ、今でもテレビ、ラジオ等でよく流れていますので、ミニー以外のアーティストでも一度は耳にされたのではと思います。

以前、この曲を取り上げたテレビ番組を見ましたが、作曲者で夫でもあるリチャード・ルドルフ(Richard Rudolph)が、ミニーの経歴や、曲誕生の話をしていました。たった1曲の誕生にも、色々なエピソードがあるものだと驚きました。

ミニーは、1974年にシカゴで生まれ、小さいときから歌手としての才能を見せ、オペラ歌手の元で声楽を学び、コロラトゥーラ・ソプラノ歌手となる訓練のおかげで、あの5オクターブを超える音域を出せるようになったそうです。

この曲には3つののエピソードがあります。

エピソード1 プロデュース
アルバムの制作は、エピック・レコード(Epic Records) からの話が発端で、夫婦はプロデュースをスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)に依頼しました。 しかしスティーヴィーは所属レコード会社(Motown Records)との契約を理由に一度は断ります。しかし、以前からミニーの才能を知っており、また二人からの強い説得により、スティーヴィーは匿名で引き受けました。
その為、ジャケット裏面のプロデュース名は「PRODUCED BY SCORBU PRODUCTIONS」となっています。この、「SCORBU」は、リチャードがさそり座(Scorpio)で、スティーヴィーが牡牛座(Bull)に由来する造語です。
また、スティーヴィーは「EL TOLO NEGURO(エル・トロ・ネグロ:スペイン語で「黒い雄牛」)」と言う偽名でクレジットされており、ミニーに対しては「A VERY SPECIAL FAN」で締めくくる賛辞のメーッセージをアルバムに残しています。

エピソード2 アレンジ
この曲は最初、3つの異なるアレンジでレコーディングされました。
しかし三人はどれも納得できず、もっとシンプルにしたいと思い、あのベースとドラムが無いアレンジになりました。
この曲のシングル・カットを希望し、このシンプルなアレンジ曲を採用するよう、強く希望しましたが、レコード会社側はベースとドラムが無い曲はどのラジオ局も掛けないと反対しました。しかし、コンサートなどでの曲の評判で強く説得し、アレンジを変更することなくシングル化されました。
結果は皆さんご存知のとおり、世界的な大ヒットとなりました。

エピソード3 小鳥のさえずり
イントロから聞こえる小鳥のさえずりが有名です。これは、マイアミの自宅でこの曲を作っている時に、この曲を聞かせると子供がすやすやと寝ると、子守唄としてもこの曲をテープに録音したそうです。
そのテープを聞いたスティーヴィーは、曲の途中に入っている窓の外の小鳥の声(なにせ自宅録音)を大変気に入り、是非ともレコードにも入れたいと思いました。そして、小鳥を探しに公園に行き、ミニーが歌い始めると小鳥がさえずりはじめ、なんとスティーヴィー自ら持参したテープレコーダーで録音し、曲の効果音に使ったそうです。
このことは、ジャケット裏面の曲クレジットに次のように書いてあります。

LOVIN’ YOU
VOCAL – MINNIE  GUITAR – RICHARD RUDOLPH  ELECTRIC PIANO (*)   MOCKING BIRD – GOD

(*)は「EL TOLO NEGURO」ことスティーヴィーで、「MOCKING BIRD」はマネシツグミと言う、他の鳥類の鳴声の真似ができる小鳥です。

このように曲1つをとっても色々なエピソードがあります。
それを知り、エピソードを想像しながら聞くと、新しい気持ちでその曲を聞く事ができることを知りました。

最後にミニーについてですが、このアルバム作成後もコンサート活動やアルバム制作を行っていましたが、76年に乳癌を患い手術をしました。イメージダウンを心配した周囲からは公表を止められましたがミニーは公表し、同じ病気で悩む多くの方々を勇気付けたとし、当時のカーター大統領から表彰され、その後「全米癌協会」の教育会長に就任しました。
就任後は音楽活動と並行して協会制作ののコマーシャルに出演するなど積極的に活動をしましたが、後に癌が再発し、他への転移などにより1979年に亡くなりました。31才という若さでした。

Minnie riperton | Loving you
http://www.youtube.com/watch?v=kE0pwJ5PMDg (YouTube)

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三大ラヴィン・ユー(Lovin’ You)と思うのは私だけでしょうか…(2)に続く

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