JAZZと不易流行~第55回グラミー賞より~(7)


JAZZと不易流行~第55回グラミー賞より~(6)の続き

ジャズの上陸は横浜が先か神戸が先か・・・?
諸説あるようですが、アメリカのニューオリンズで生まれたジャズが、開国後の日本の貿易港に上陸したことは想像に難くない筈です。

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神戸ハーバーランドからの眺望

大正12年(1923年)4月、今から90年前の神戸でプロのジャズ・バンドによりジャズが日本で最初に演奏された。その事実から「神戸は日本のジャズ発祥の地」(神戸ジャズCITY委員会)とも云われています。
「ジャズの街、横浜」(当ブログの記事)と並んで、神戸もまた「ジャズの街、神戸」として有名です。

5月には音楽やジャズのイベントが今年も開かれます。港町神戸に行く機会があれば、こういった催しも楽しんでみたら如何でしょうか?

先ずは神戸新開地音楽祭(主催:新開地ミュージックストリート実行委員会)が5月11日(土)~12日(日)にあります。
1995年の1.17阪神淡路大震災では新開地周辺も大きな被害を受けました。また、かつて(神戸にジャズが生まれた頃)は神戸の中心地であった「新開地の復興」を音楽を通して伝えるイベントでもあります。

次に、第二次大戦後に新開地に代わって中心地となった三宮、異人館のある北野町、南京町中華街が有名な元町界隈では、春の神戸ジャズウォーク(主催:神戸ジャズCITY委員会)が神戸まつりの一環として5月19日(日)行われます。

そして、新開地音楽祭の関連行事として5月11日(土)に開催される、神戸新開地ジャズ・ボーカルクイーンコンテストに注目してみて下さい。毎年のファイナリストは実力者揃いで、その後活躍の場を広げている女性ボーカリストを多く輩出しています。
シリーズ(6)で紹介した粟田麻利子もその中の一人で、2010年の第5回大会で入賞(富士通テン賞)しています。バークリー音楽大学を卒業し、日本へ帰国直後の受賞でした。
その後彼女は「第5回さいたま新都心ジャズボーカルコンテスト」でグランプリを獲得しています。

彼女の卒業したバークリーのあるボストンも国際貿易港として発展した、歴史のある港町でもあります。横浜や神戸に似た佇まいを感じます。

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ボストン港を見渡すウオーター・フロントの佇まい

そのボストンから南へ車で約1時間、ニューベッドフォード湾沿いのフェアヘブン(Fairhaven)は、かつて捕鯨船で賑わった港町です。ここは日本とアメリカの架け橋となったジョン万次郎(本名:中濱萬次郎、1827年 – 1898年)ゆかりの地として知られています。
14歳の時、漁船の難破で漂流した鳥島でアメリカの捕鯨船に助けられ、その船長の住むこの町で暮らし、高等教育まで受けました。日本人留学生第一号というべき人物ですが、その知識を生かし幕末期に日米友好に貢献したことで広く知られています。
「サヨナラ」ダケガ人生ダで紹介した井伏鱒二が書いた直木賞受賞の「ジョン万次郎漂流記」でも有名です。

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万次郎の滞在先であった恩人ホイットフィールド船長の元自宅は、日野原重明(ひのはらしげあき、1911年)聖路加国際病院理事長等の尽力により、購入し修復後に記念館として運営されています。(外務省報道発表)
その記念館開設式典の様子です。

Whitfield-Manjiro Friendship Society
http://www.youtube.com/watch?v=zZe4gaTXmwY (YouTube)

100歳を越え生涯現役の日野原重明医師はテレビ等でも有名ですが、音楽や音楽療法にも造詣が深く、CDのプロデュースや著作も多くあります。

 

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尚、参考までに正式に留学した日本人第一号は、NHK大河ドラマ「八重の桜」で、主人公八重の2番目の夫となる、同志社大学創立者の新島襄(にいじま じょう 、1843年 – 1890年)です。ボストンの西150キロにあるアマースト大学(Amherst College)で学び理学士の学位を取得しています。明治3年(1870年)のことで、後に札幌農学校(当時)で教鞭を執るクラーク博士の授業も受けています。

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そんな日本開国以前からのマサチューセッツやボストンと日本との歴史ある交流の一端です。
今では学園都市として、多くの日本からの留学生や在住する人々がいます。
そこでは、こんな微笑ましい触れ合いもあります。粟田麻利子によるミュージック・ビデオが公開されています。NHKみんなのうたでも取り上げて欲しい曲です。

うれしいうた粟田麻利子/横沢ローラ

『うれしいうた』
人は昔ずっと昔 今みたいな言葉なくて
いろんな音で伝えていたんだ
難しいことは何にもいらない

楽しいこと 幸せなこと
ありがとうって思う気持ち
お腹抱えて みんなで笑おう

うれしい かなしい それだけでいいんだ

粟田麻利子がボストン在住の頃、親友の横沢ローラ(Laura Tomoyo Yokozawa)とコラボレーションした楽曲との事です。

作詞の横沢ローラですが、彼女も大学を卒業後、会社員生活を経てボストン生活(作曲を学ぶ)の後、現在は日本で音楽活動をしています。
その独特の詩をモチーフとした楽曲は、何故か惹きつけられます。

彼女のミニアルバム「シロツメクサとカエル」と「ひねくれ猫のたわごと」はLaula Yokozawa’s Online Shopで購入できます。

Laura_Yokozawas_OS_SC Laura Yokozawa’s Online Shop

絵本プロジェクトと称する、CD本体以上に力の入った、彼女のCDジャケットの組み立て方は次の動画を参考にして下さい。

横沢ローラのCDの作り方、組み立て方

そんな「横沢ローラの世界」は、彼女の公式サイト及び音楽シェアサービスのSoundCloud「Laula Tomoyo Yokozawaのページ」で確かめることができます。

laura_yokozawa_HP_SC 横沢ローラ公式ホームページ

JAZZと不易流行~第55回グラミー賞より~(8)へ続く

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