月別アーカイブ: 2013年5月

タワーレコード限定で復刻した「TA SO GA RE」


手練(しゅれん)なギタリスト「松下誠を最初に知ったきっかけは、「山根麻衣」のアルバム「TA SO GA RE(たそがれ)」でした。

このアルバムは、松下誠の初のサウンド・プロデュース作品として1980年にリリースされた山根麻衣のアルバムです。
山根麻衣のハスキーな歌声はもちろんですが、都会的な曲、そしていかにも松下誠だなといったアレンジの良さで、邦楽におけるAORの名盤かと思います。当時はレコードでしたが、かなり聴いた1枚でした。
また、このアルバムは松下誠の「FIRST LIGHT」とともにAORの名盤として友人に勧めた記憶があり、今でもこのアルバムの話題になることがあります。

前にも書いたのですが、私はレコードからCDへの切り替えが遅かったのか、このアルバムも1985年に1度CD化されたことを後に知ります。
以降は再発売されることなく、オークションなども見ましたが出品もなく、レコードをCDにコピーして、ノイズを我慢しながら聴いていました。
友人とも再発売されないかなと話していたのです。すると、タワーレコードからのメールの新譜情報にてTower To The Peopleというタワーレコード限定レーベルで、2013年7月3日に発売される事を知り、即予約してしてしまいました。

内容も2013年デジタル・リマスタリングとの事で山根麻衣ファンはもちろんですが、松下誠ファンにとっても待望の再発売ではと思います。

TA SO GA RE (たそがれ)

【曲目】

  1. たそがれ       (作詞:森下優、作曲:中村きんたろう、編曲:松下誠)
  2. ハート・フォー・セール       (作詞/作曲:山根麻衣、編曲:松下誠)
  3. Get Away       (作詞:山根麻衣、作曲:芳野藤丸、編曲:松下誠)
  4. インタールード よれよれ・ボーイ       (作詞/作曲:松宮恭子、編曲:松下誠)
  5. シティ・ドライブ       (作詞:康珍化、作曲:芳野藤丸、編曲:松下誠)
  6. ウェイヴ       (作詞/作曲:山根麻衣、編曲:松下誠)
  7. フーリン・マイセルフ       (作詞:小林和子、作曲:エリック・カルメン、編曲:青木望)
  8. 光と風と波と       (作詞:山根麻衣、作曲:安部恭弘、編曲:松下誠)

※レコードでは1-4がA面、5-8がB面となります。

【パーソネル】

  • Vocal: 山根麻衣
  • Drums: 宮崎全弘、多田牧男、広瀬徳志、市原康
  • Keyboard: 向谷実、信田かずお、上柴はじめ、今泉敏郎
  • Bass: 多田文信、高橋ゲタ夫
  • Guitar: 松下誠
  • As-Guitar: 鳴海寛
  • Percussion: ペッカー、石井コータロー
  • Strings: 加藤ジョー・グループ、小林グループ
  • Chorus: 山根麻衣、松下誠、多田文信、川村栄二、Maria Planas、山根栄子、Flag Shiozawa
  • Horn: 山田セクション
  • Fluger Horn: 中沢健次
  • Blues Harp: 八木のぶお





山根麻衣/たそがれ<タワーレコード限定> [TEH-12]

山根麻衣(2001年に麻似に改名)は、レコードにも「Produced by Cocky Pop YAMAHA」と書かれているように「ヤマハ・コッキーポップ」系で、以降もアルバム・リリースやスタジオワークとして活動されています。
私はこのアルバムしか聴いていませんので、彼女の経歴などは、こちらをご覧ください。

このアルバムよりレコードではA面1曲目の松下誠のギターソロのカッコ良い「たそがれ」、B面1曲目の明るくポップな「シティ・ドライブ」、そして「ウェイヴ」の3曲を紹介します。
詩、曲、ヴォーカルとも良い曲ですが、何れも松下誠のセンスの良いアレンジが魅力です。

山根麻衣 | たそがれ
http://www.youtube.com/watch?v=S2BG4vS60YI  (YouTube)

山根麻衣 | シティ・ドライブ
http://www.youtube.com/watch?v=crcuiscfJBg  (YouTube)

山根麻衣 | ウェイヴ
http://www.youtube.com/watch?v=BwcgXhHdM_s  (YouTube)

最後に、タワーレコードのTower to the peopleTower To The People」というレーベルは、タワーレコード・オンラインか店舗での購入と限定されてしまいますが、洋楽、邦楽を問わず、諦めていたアルバムが復刻するので驚いています。

私は既に何枚か購入しましたが、他にも購入したいアルバムも多く、参考にされてはと思います。

探していた1枚が見つかるかもしれません。

可憐な歌声「カーペンターズ」


亡くなったテレサ・テンと同じく、「カーペンターズ」(Carpenters)の「カレン・カーペンター」(Karen Carpenter)の歌声も、聴いているだけで私たちの心に無意識のうち「ス~」と入ってきて、忘れられない歌にしてしまう魔術をもっています。
カレン・カーペンターも間違いなく天才歌手の一人だと思います。残念なことに、1983年に32才でこの世を去りました。

カーペンターズは、兄のリチャードと妹カレンによる、アメリカの兄妹ポップス・デュオです。
1970年代において独自の音楽スタイルを築き、ビルボード・ホット100チャートで1位とになったシングルが3曲(「トップ・オブ・ザ・ワールド」他)、アダルト・コンテンポラリー・シングル・チャートで1位になった曲が15曲(「愛のプレリュード」「青春の輝き」「見つめあう恋」他)あります。
アルバム・シングルの総売上枚数は、1億枚を上回るといわれています。

日本でも、オリコンチャートブックの集計では、1970年から1989年の日本での海外アーティスト別アルバム売上枚数はビートルズに次いで第2位。シングル売上枚数は第1位。
CD時代に入った後も、1995年発売のベスト盤「青春の輝き〜ベスト・オブ・カーペンターズ」は300万枚越えるセールスを記録しています。日本においても知らない人がいないほど多くのファンをもっているグループでひとつです。

青春の輝き~ベスト・オブ・カーペンターズ

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私が初めて「カーペンターズ」で聴いた曲は「We’ve only just begun」(愛のプレリュード)だったと思います。本当に癒されるハーモニー、歌声で、英語も比較的にわかりやすく良く聴く様になりました。

二人はいろいろなミュージシャンのカバーを歌っていますが、必ずカーペンターズ二人の歌となっています。アレンジも素晴らしいのでしょうが、やはり二人の歌声に何とも言えない人を魅了する声質があると思うのです。

Carpenters|All You Get From Love Is a Love Song(二人のラブソング)
http://www.youtube.com/watch?v=bw_1iUh72hY (YouTube)

パッセージ(紙ジャケット仕様)

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この曲は、アルバム「Passage」(パッセージ)の収録曲です。
まさにカーペンターズならではのメロディーとコーラス、そしてすばらしいアレンジだと思います。
曲の中のサックス・ソロも本当に素晴らしいと思います。私が一番好きな曲です。

Carpenters|I need to be in love(青春の輝き)
http://www.youtube.com/watch?v=3_Agtu6rNpg (YouTube)

見つめあう恋

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カレンの歌う、物悲しさが漂う歌声、そして美しくて、はかない歌詞、今でも私の心をとらえてはなしません。私も、カラオケで良く歌います。

Carpenters|Close To You(遥かなる影)
http://www.youtube.com/watch?v=6inwzOooXRU (YouTube)

遙かなる影

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カーペンターズにとって、初の全米1位獲得シングルです。
まさに、やさしくて暖かい、「可憐」な「カレン」の歌声ですね!

最後に貴重な映像が見つかりました。ドラムを演奏するカレンです。

The Karen Carpenter drum workshop
http://www.youtube.com/watch?v=F9IagAg7u5M (YouTube)
カレンのドラミングも、なかなかいいですね。

<音楽ニュース>JASRAC賞、今年もAKB48が1~3位独占


日本音楽著作権協会(JASRAC)が5月22日に、CD、DVD、ネット配信、カラオケなどによる音楽著作権使用料の分配額上位に贈るJASRAC賞を発表した。昨年に引き続き、AKB48の楽曲が1~3位を独占した。

1位の「金賞」は、2年連続でAKB48の「ヘビーローテーション」、2位の「銀賞」は「フライングゲット」、3位の「銅賞」は「Everyday、カチューシャ」。
また、「国際賞」は、「NARUTO-ナルト-疾風伝BGM」が受賞し、「外国作品賞」は、EXILEが中心となる東日本大震災復興支援プロジェクトのテーマソング「Rising Sun」です。

2013年JASRAC賞「ヘビーローテーション」が2年連続金賞を受賞(JASRAC)

(編集長)

1947年生まれ、もう一人の理系ミュージシャン「ブライアン・メイ」


前のBostonとMIT、そしてウォータータウンへで紹介した「ボストン」の「トム・シュルツ」ですが、1947年3月生まれで今年66歳になります。その同じ年の7月生まれなのが、ロックバンド 「クイーン(Queen)」のギタリスト「 ブライアン・メイ(Brian Harold May CBE、1947年 -、英国ミドルセックス州出身)」です。
名前の後ろについている「CBE」 とは大英帝国勲章のコマンダー (司令官) の受賞者であることを意味します。

ブライアン・メイもまたイギリスでも屈指の名門で、現在の (当時はロンドン大学の1カレッジ) インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London、略称 ICL)で学び、大学院で宇宙工学を専攻しています。クイーンの活動が軌道に乗るまでは中学校の講師をしていたそうです。
イギリスの名門大学と云えばオックスフォード大学(University of Oxford)とケンブリッジ大学(University of Cambridge)が有名ですが、ICL もそれらに比肩する名門の一つです。
イギリスの大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ社(Quacquarelli Symonds :QS)」の「世界大学ランキング2012-2013版」ではMITが初の1位を獲得し、ICLも6位にランクされています。

1位 マサチューセッツ工科大学(MIT)(アメリカ)
2位 ケンブリッジ大学(イギリス)
3位 ハーバード大学(アメリカ)
4位 ロンドン大学(イギリス)
5位 オクスフォード大学(イギリス)
6位 インペリアルカレッジ・ロンドン(イギリス)
7位 イェール大学(アメリカ)
8位 シカゴ大学(アメリカ)
9位 プリンストン大学(アメリカ)
10位 カリフォルニア工科大学(アメリカ)

出典:QS 世界大学大学ランキング 2012-2013年度版(PDF)

因みに、日本は東京大学の30位が最高です。
1位のMITと3位のハーバード大学があるケンブリッジ市は、2位のケンブリッジ大学の所在地 (ケンブリッジ) にその名前の由来があります。

大学院で宇宙工学を専攻したブライアン・メイですが、音楽活動のために、その研究を中断していました。しかし、2007年夏に天体物理学の研究を再開し、その完成させた論文は母校の審査を通り、博士号(天体物理学博士) を授与されています。

 先のトム・シュルツとブライアン・メイの二人はロック界のオタク系ミュージシャンと称されることがあります。しかし、今流行のアキバ系オタクとは異なる、何事にも直向(ひたむき)な探究心で臨む真のオタクとも云えます。
二人については、たまたま備わった優れた科学的思考能力が、音楽の分野にも活かされた稀有な例だと思います。

ブライアン・メイのエピソードとしては、有名な手作りギター「レッド・スペシャル(コピー・モデル:Brian May Guitars」に関する逸話があります。

Brian May Guitars ブライアンメイギター Brian May Signature エレキギター Antique Cherry【並行輸入品】

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ブライアンの友人の大工が、壊した家から暖炉を持ち出している時に、素晴らしい木目で、しかも程よく乾燥したマホガニー材の大きな木片を見つけた彼は、それを50ペンスで譲り受け、自主製作ギターを作ることにした。
・・・・・
こうして’62年彼が15歳の時に例のオリジナルギターが完成を見たのである。製作費はたったの8ポンドであった。

出典:アルバム「バック・トゥ・ザ・ライト」ライナー・ノート(著:有島博志)

 このギターの製作は、エンジニアであった彼の父親と共同作業であったとのことです。
それ以外にも独自の機材を駆使し、6ペンス・コインをピックとして使い、多重録音での凝った音創りはクイーン・サウンドの根幹を担います。
そのクイーンの初期のアルバムには、ボストンのアルバムと同様に「No Synthesisers」の言葉が記されていました。

クイーンでのブライアン・メイのギター・ソロでその独特の音創りを確かめてみて下さい。

Queen ブライアン・メイのギターソロ
http://www.youtube.com/watch?v=MgsSI-lNssU (YouTube)

ギタリストのChar(本名:竹中尚人(ひさと)、1955年 -)と、野村義男(元たのきんトリオ、1964年 -)が、ブライアン・メイについて語っています。

竹中くんと野村くんのエレキギター講座 ブライアン・メイ編
http://www.youtube.com/watch?v=74X1nnpigy8 (YouTube)

そんなブライアン・メイを知る上で、彼のソロアルバム「バック・トゥ・ザ・ライト(Back To The Light)〜光にむかって〜(日本版)」がお薦めです。ギター・プレーもさることながら、味のある彼のボーカルも聴きどころです。

Brian May | Too Much Love Will Kill You (Live At The Brixton Academy 1993)
http://www.youtube.com/watch?v=b2H92jn0riM (YouTube)

バック・トゥ・ザ・ライト~光に向かって~

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特に日本版では、バラード曲の「愛の結末(Too Much Love Will Kill You)」をボーカルとギターの2バージョンで聴くことができます。
このアルバムはクイーンのボーカリストのフレディ・マーキュリー(Freddie Mercury、1946年 – 1991年)がHIV感染合併症で亡くなった翌年(1992年)にリリースされました。

そして最近のクイーンとしての活動におけるブライアン・メイの演奏する映像があります。レッド・スペシャルと6ペンスのコインも健在です。

We Will Rock you (Queen encerramento Olimpíadas 2012 London)
https://www.youtube.com/watch?v=3Ta2lPKqp_4 (YouTube)

この際、クイーンのヒット曲と共にブライアン・メイの足跡を辿るのも良いでしょう。「グレーテスト・ヒッツ」を集めた3枚組「クイーン|Platinum Collection」がお買い得だと思います。

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個人的にはキムタク(木村拓哉)主演のフジテレビ系列「月9」枠で2004年に放送されたドラマ「プライド」の印象が強く残っています。クイーン人気再燃の原因ともなりました。

Pride Drama Ending ep.1 [ Queen- I was born to love you]
http://www.youtube.com/watch?v=cIr1lRA-YGk (YouTube)

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日本の1947年生まれの理系ミュージシャンとしては、元オフコース小田和正(1947年 -)がいます。東北大学工学部建築学科を卒業し、早稲田大学の大学院を修了しています。
同じく元オフコースの鈴木康博(1948年 -)も東京工業大学工学部の卒業です。
初期メンバーでありながら脱退した地主道夫(1948年 -、東北大学金属学科及び早稲田大学建築学科卒業)だけは建築家になりました。
先のQS世界ランクでは東工大65位、東北大75位、早大198位となっています。

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ジェット・ストリーム~海外旅行と飛行機に憧れたあの頃


JET STREAMジェット・ストリーム)」は、「TOKYO FM(エフエム東京)」をキー局にJFN38局で放送されているイージーリスニングの音楽番組です。
1967年に放送開始していますので、46年、約半世紀と歴史がある番組です。現在のパーソナリティは「大沢たかお」ですが、やはり、初代パーソナリティの「城達也」の声と語りが忘れられません。
そして、オープニング曲のボビー・ヴィントンBobby Vinton)作曲の「ミスター・ロンリー」も、この番組のために作られた曲のように思えてなりません。

ジェット・ストリーム(B-747 Cruising)
http://www.youtube.com/watch?v=tYA7PGpef2g (YouTube)
この動画のBGMは、「ミスターロンリー」「魅惑の宵」「みじかくも美しく燃え(ピアノ・コンチェルト21番)」「八十日間世界一周」です。

ジェットストリーム 1 碧空 城達也ナレーション 16CD-051

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ジェット・ストリームは、1970年4月から、TOKYO FMで、月~金曜日の午前0時から放送しています。パーソナリティは「城達也」、スクリプトは「伊藤酒造雄」、「堀内茂男」、「原田宗典」が担当して放送されていました。
パーシー・フェイス(Percy Faith)、ポール・モーリア(Paul Mauriat)、レイモン・ルフェーブル(Raymond Lefevre)、カラベリ(Caravelli)、フランク・プゥルセル(Franck Pourcel)、リチャード・クレイダーマン(Richard Clayderman)等のイージーリスニングを流して、曲と曲の間に、すごく洒落た「城達也」語りを挟みます。澄んだ、やさしい、落ちついた声で次々とラジオから語りかけてきて本当に癒される時間でした。
まだ、海外旅行に気軽に行くことができなかった時代に、世界各地の都市を物語風な洒落た言葉、センスで紹介されました。本当いろいろな国々に憧れたものでした。

もちろん、私たちの世代では、飛行機そのものがあこがれの乗り物でした。
26才の時、初めてのロサンゼルスに観光ツアーで訪れた時、JAL(日本航空)の機内で一人興奮していた自分を思い出します。

後年、外資系企業に勤務し、ウエストコーストにある本社に出張する時は、サンフランシスコ行きのJAL機内では、いつも音楽プログラムの「ジェット・ストリーム」を、懐かしく聴いていました。

ジェット・ストリーム「初期」 (世界編 Vol.I)
http://www.youtube.com/watch?v=FKIT_EQTCAQ (YouTube)
この動画のBGMは、「バラ色の人生」「マイフェアレディ」「愛の賛歌」「夏の日の恋」です。
ジェット・ストリーム「初期」 (世界編 Vol.II)
http://www.youtube.com/watch?v=YlMF7i4EW58 (YouTube)
この動画のBGMは、「白い恋人たち」「ムーン・リバー」「魅惑のワルツ」「モア」「夢幻飛行」です。

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ジェット・ストリーム「初期」 (ハワイ篇)
http://www.youtube.com/watch?v=aKpz1cmD12M (YouTube)
この動画のBGMは、「Mr.Lonely」 「Akaka Falls」 「Blue Hawaii」 「Hawaiian War Chant」 「Bali Hai」 「Hawaiian Wedding Song」 「Spring Song」 「Hawaiian Paradise」 「Moon Of Manakoora」 「Beautiful Mapuana」 「Maori Farewell Song」です。

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ジェット・ストリームのオープニングとエンディングのナレーションスクリプトと、1994年12月30日の「城達也」担当最後のナレーションスクリプトはこちらで確認できます。

また、城達也のナレーションを集めた動画もあります。最後に、「城達也」最終回のメッセージが入っています。

ジェット・ストリーム 城達也OP・EDコレクション
http://www.youtube.com/watch?v=qvzexghTFYM (YouTube)

JET STREAM FOREVER(1)「サンマルコの恋人」

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年が明けた、この2ヶ月後に「城達也」は亡くなりました。27年間で、放送回数は、7,387回でした。

私がよくこの番組を聴いていたのはやはり、番組開始時の初期の時代でした。
イージーリスニングの楽曲に癒され、未だ見ぬ海外各地に憧れて夢をめぐらせていました。言葉(声)と音楽で、気持ちが健やかになり、癒され、そして、いろいろな想像がかきたてられる、ユニークな番組でした。

そして、この番組のスポンサーはJAL。番組で世界各地を紹介し、そのころから日本の高度経済成長期と相まって、アメリカ、ヨーロッパ、アジアと世界中に日本人ツアー客が押し寄せていった時代でした。また、経済成長は、企業の国際化を進めて商社、車、電気などのメーカーが世界各地にビジネスを展開していった時代でもありました。
この番組を聴いて、世界に羽ばたいて活躍している人も数多くいるのではと思います。

エモーショナルなギタリスト「ダン・ハフ」(3)


ギタリスト・シリーズ(2)

セッション・ギタリストとしてはトップの座にいた「ダン・ハフ(Dann Huff)」ですが、その座を捨てまでもやりたかったバンド、それが「ジャイアント(Giant)」です。

ジャイアントのデビュー

ジャイアントのメンバーは、次の4人です。

  • ダン・ハフ(Dann Huff):  ギター、ボーカル、キーボード
  • ディビッド・ハフ(David Huff):  ドラムス
  • マイク・ブリグナーデロ(Mike Brignardello):  ベース
  • アラン・パスクア(Alan Pasqua):  キーボード

この4人のうち、兄のディビッド・ハフはホワイトハートでも一緒に活動し、マイク・ブリグナーデロもナッシュビルでダン・ハフらとバンド活動をするなど旧知の仲でした。ダン・ハフがロスアンジェルスに移った後、2人もロサンゼルスへと移ります。
アラン・パスクアはニュージャージー出身ですが、活動はロサンゼルスでした。

ダン・ハフのセッション・ギタリストでの活躍ぶりは前回(2)で紹介しましたが、他の3人もロサンゼルスではセッションマンとしての活動も長く、多くのアーティストのアルバム制作に参加するほどの実力の持ち主です。
このように超売れっ子ミュージシャンによるバンド結成はロサンゼルスで話題となり、直ぐに名乗り出たA&Mレコードとの契約も早く、1989年、アルバム「Last Of The Ranaways」でジャイアントがデビューとなります。

私も雑誌などでダン・ハフの活動としてジャイアントのデビューを知り、CDのリリースと同時に購入しました。そして、アルバム1曲目の「I’m A Believer」の、ギターとボーカルに圧倒され、「ダン・ハフがやりたかった音楽がこれだったのか」と聞き入ってしまいました。
この「I’m A Believer」は全米56位、「I’ll See You In My Dreams」が全米20位とヒットし、アルバムも89年秋から90年までチャート・インとなります。

Giant | I’m Believer
http://www.youtube.com/watch?v=Gs5c-Sbxmq4  (YouTube)

Last of the Runaways

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「エピック・レコード(Epic Records)」に移籍し、1992年にセカンド・アルバム「Time To Burn」をリリースします。

Giant | Time To Burn
http://www.youtube.com/watch?v=Jsov7p469Xk  (YouTube)

Time to Burn

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ただ、セカンド・アルバムはアメリカでは予想外に売れなかったようで、リリース直後にはキーボードのアラン・パスクアも脱退してしまいます。そして、バンドは活動停止となってしまいます。

私はセカンド・アルバムも良いと思い、当時は良く聴いていました。
セッション・マンが集まったバンドとしては「TOTO」が有名で大成功となりますが、アメリカではジャイアントのようなサウンドは難しかったのかもしれません。

DANN HUFF STUDIO WORK GUITAR TECHNIQUE

DANN HUFF STUDIO WORK GUITAR TECHNIQUE

ただし日本では教則ビデオのブームとダン・ハフの人気が重なったのかもしれませんが、この2曲を題材にしたギタリスト向けの教則ビデオ、「DANN HUFF STUDIO WORK GUITAR TECHNIQUE」の発売や、日本でのみシングル・カットされた曲とライブ音源を組み合わせたミニアルバムがリリースされるなど、日本人には好まれるサウンドなのかと思います。

この教則ビデオは私も購入しましたが、ジャイアントのメンバーが登場し、ダン・ハフのギターがメインではありますが、バンドとしての演奏を見ることができます。

JAMES TYLER

JAMES TYLER

また。このビデオで「ジェームス・タイラー(JAMES TYLER)」というギターを知ります。
たまたま楽器店に行くとこのブランドの「DANN HUFF MODEL」が飾ってあり、衝動買いをしてしまいました。

「DANN HUFF MODEL」でも、のちにリリースされる黒いボデーとは異なり、シリアルも「#300番台」と、かなり初期のモデルのようでです。
周りの人たちからは「宝の何とか…」などと言われていますが、未だに使いこなせていません。
余談となってしまいました。

再び、ナッシュビルへ

活動停止となってしまったジャイアントですが、残った3人はナッシュビルへと戻り、再びセッション・マンとして活動を開始します。

また、ダン・ハフはセッション・ギターリスト以外にもプロデューサーとしてロック・バンド「メガデス(MEGADETH)」や「ボン・ジョヴィ(BON JOVI)」、カントリー・シンガーの「フェイス・ヒル(FAITH HILL)」、シンガーソングライターの「ジュエル(JEWEL)」など、幅広いジャンルのアーティストをプロデュースしています。
カントリーの分野では、2001年と2004年にカントリーミュージック協会賞、2006年と2009年にはアカデミー・オブ・カントリーミュージック賞なども獲得するなど、今ではアメリカを代表するプロデリューサーとして手腕を発揮しています。

このように3人はセッションマンとして、ダン・ハフはプロデューサーとしても活動が長く続き、バンド「ジャイアント」としての活動は無いだろうと思っていたのです。しかし、ディビッド・ハフの呼び掛けにより3人によるジャイアントが復活し、2001年に9年振りとなる「GIANT III」をリリースします。
ただし、このアルバムはアメリカ盤としては発売されていないようで、アメリカでは日本盤などを輸入盤として販売されているようです。
日本盤にはスタジオ録音曲の他に、ライブ音源がボーナス・トラックとして4曲収録されています。
この音源ものちにライブ盤としてCDが発売されますが、ジェフ・ベックの「Cause We’ve Ended As Lovers(邦題:哀しみの恋人達)」を演奏しています。

Giant | Cause We’ve Ended As Lovers
http://www.youtube.com/watch?v=mX0ajjhr_Uc (YouTube)

III

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この後も、2010年に「Promise Land」をリリースしますが、ダン・ハフは数曲ギターでのみ参加でした。あのボーカルを聞く事も出来ず、ダン・ハフにとってジャイアントは、サード・アルバムにはメインとして参加しましたが、セカンド・アルバムで終わってしまっていたのかもしれません。

3回にわたってダン・ハフを紹介しましたが、今やアメリカを代表するプロデューサーとしての活躍もですが、やはりギタリストとしてのダン・ハフを聴きたいと思うのは私だけではないのではと思います。

<キャンペーン情報>タワレコ presents 毎日、女子ジャズ。


タワレコ presents 毎日、女子ジャズ。タワーレコードオンラインで、読売新聞「POPSTYLE」とタワレコがコラボレーションし、コラム「タワレコ presents 毎日、女子ジャズ。」が好評連載中です。

第1回目は「春に聴きたいジャズ」で春聴くならこれでしょをテーマに、スウェーデンの女性ヴォーカリスト、クリスティーナ・グスタフソンの「ロウ・オフ・ザ・レディ」と、フランク・シナトラのベスト盤「シナトラ・ベスト・オブ・ベスト」他を、取り上げています。





Christina Gustafsson/The Law of the Lady [PCD134]





Frank Sinatra/Sinatra : Best of the Best [97642]

第2回目は「五月病解消系ジャズ」で五月病を吹き飛ばすをテーマに、作曲家/ピアニストのヴィンス・ガラルディのトリオによる「チャーリー・ブラウン オリジナル・サウンドトラック」とジ・オーディアンズの「アイランド・ジャズ・セッションズ」他、です。





Vince Guaraldi Trio/A Boy Named Charlie Brown [MCD8430]





The Oldians/アイランド・ジャズ・セッションズ [PCD-18735]

毎月、面白いセレクションです。次回更新は、6月12日(水)です。

(編集長)

同名異曲の「ふりむかないで」


先週のバス・ストップのように、私は同じタイトルだが異なる曲が全て好きなケースがなぜか多い。「ふりむかないで」も、そんな「同名異曲」な1タイトルです。
「ザ・ピーナッツ」、「シモンズ」そして「ハニー・ナイツ」が同名の異なる曲を歌っています。

ザ・ピーナッツ|ふりむかないで
http://www.youtube.com/watch?v=ZP8POMdGYAg (YouTube)

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ザ・ピーナッツ」の「ふりむかないで」は、1962年リリースです。
本当に明るくアメリカンポップス的な雰囲気の曲で、すごく新しさを感じた曲でした。
この曲に出てくる女の子は、私たちの憧れのイメージでした。明るくて、おしゃれで、かわいくて、豊かさを感じるようになってきた時代の象徴だったのかもしれません。
後から知ったのですが、添付のYouTubeの「ふりむかないで」はステレオ録音だそうです。そのころは全てモノラル録音でしたのですが、この曲は立体録音されているそうです。高音のところがとてもきれいです。

シモンズ|ふりむかないで
http://www.youtube.com/watch?v=ctIWv-1gOxo (YouTube)

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シモンズ」は、1971年デビューの女性2人のデュオ(玉井妙子、田中由美子)です。
「シモンズ」という名前は、アメリカの有名な男性デュオ「Simon & Garfunkel」の「Simon」からとったと言われています。
この「ふりむかないで」はアリスの谷村新司が作詞、作曲しています。
曲調が二人の澄み切った声にピッタリで、別れの歌なのですがなんとも言えない爽やかさを感じてしまいます。

ハニー・ナイツ|ふりむかないで
http://www.youtube.com/watch?v=dgvqSzEge9U (YouTube)

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ハニー・ナイツ」は、男性コーラス・グループです。吹き込んだCMソングやアニメソングの総数は5,000曲に達するそうです。
この「ふりむかないで」は1972年、ライオン「エメロンシャンプー」のCMソングです。
各都市の街頭で女性に「ちょっとふりむいてもらえますか?」とマイクを向け、その反応をそのままテレビで流すコマーシャルでした。素人の方々なので、今までのコマーシャルとはまったく違った印象を受けました。
この曲はご当地ソングとして72番まで歌詞があるとのことです。作曲はドラマ「寺内貫太郎一家」で「寺内貫太郎」を演じた「小林亜星」です。
明るく軽やかで、そしてシンプルな繰り返しの曲調ですが、各都市の紹介が映像とともに映されますので、飽きることなく観ました。

3曲とも、ヒットした曲です。
日本が経済成長の真っただ中、全てが自身に満ちた時代の歌です。
だから、基本、明るく、爽やかな、そして歌いやすく、乗りやすい、シンプルな曲だと思います。

エモーショナルなギタリスト「ダン・ハフ」(2)


ギタリスト・シリーズ(2)

ダン・ハフ(Dann Huff)は、ナッシュビル時代にセッション・ギタリストやホワイトハート(Whiteheart)で活動しました。今回はロサンゼルスを拠点にし、セッション・ギタリストとして活躍したことを紹介します。

ロサンゼルスでセッション・ギタリストとして活躍

ダン・ハフは、1982年に拠点をロサンゼルスに移します。
その後、1984年にはホワイトハートを脱退しますが、ダン・ハフの後を追うように兄のディビッド・ハフ(David Huff)などもロサンゼルスへと移り、「ジャイアント(Giant)」の母体となるバンドを結成し活動を開始します。

しかし順調とは言えず、セッション・ギタリストとしての活動が主となっていきます。
ところが優れた才能を持つだけにセッション・ギタリストとして引っ張りだこの状況となり、ますますバンドとしての活動が出来ず、活動は停止状態となってしまいます。

その活躍の場の広さについては、ダン・ハフのアルバム「Solo」のCDジャケットの内面一面に参加したアーティスト名リスト「List Of Dann’s Work」があらわします。

List Of Dann's Work

CDの発売が2000年のため、期間は1990年代も含まれますが、その多さに驚きました。
代表的なアーティストとして、
Natalie Cole / Mariah Cary / Celine Dion / Olivia Newton Jhon / Boz Scaggs / Madonna / Chaka Khan / Michael Jackson / Donna Summer / Billy Joel / Whitney Houson / Barbra Streisand
と、いった具合で、ヒット・チャートの常連も多く、幅広いジャンルで活躍したことが分かります。

私が最初にダン・ハフをセッション・ギタリストとして注目したのは「ロビー・デューク(Roby Duke)」のセカンド・アルバム「Come Let Us Reason」でした。

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このアルバムはレコードでの購入でしたが、AORを聴きまくっていた時期にショップお勧めとして壁に飾っていた一枚でした。
AORの名盤とも言えるこのアルバムは、曲、歌の良さもですが、ダン・ハフが曲を見事に引き立てており、バッキング、ソロとも非常に心地よいギターを弾いています。
私がダン・ハフのことを友人などに紹介する際は、真っ先に聴かせるアルバムと言えます。

ロビー・デュークとダン・ハフとの関係はよく知りませんが、ロビー・デュークもCCM系のシンガーソングライターです。
ただ、日本ではこのアルバムのサウンドからもAOR系としての評価のほうが高いかと思います。

このアルバムからダン・ハフのソロが引き立つ2曲を紹介します。

Roby Duke | Win Or Lose
http://www.youtube.com/watch?v=BvyZLFsqWHw  (YouTube)

Roby Duke | Fight the Fight
http://www.youtube.com/watch?v=SoB8QQPnpGA  (YouTube)

続いての紹介するのは、「グレッグ・ギドリー(Greg Guidry)」の「Over The Line」というアルバムです。

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このアルバムもロビー・デュークと同時期にレコードで購入した1枚でした。
やはりAORの名盤と言えるアルバムで、ギタリストはダン・ハフのみの参加です。
バッキングもですが、全米17位のヒットとなった1曲目の「Goin’ Down」をはじめ、多くの曲でギターソロを聴く事ができます。

グレッグ・ギドリーは最初はソング・ライターとしてスタートしますが、やがて周囲からボーカルの才能を認められ、このアルバムでシンガーとしてのデビューとなります。

このアルバムからヒット曲「Goin’ Down」を紹介します。

Greg Guidry|Goin’ Down
http://www.youtube.com/watch?v=Fgc4spgwe-k  (YouTube)

最後にもう1曲紹介します。
ロックでの参加は「ホワイトスネイク(Whitesnake)」の全米No.1となった「Here I Go Again(Radio Mix)」です

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私はホワイトスネイクについては詳しくはないのですが、メンバーの「ジョン・サイクス」、「ソロ:エイドリアン・ヴァンデンバーグ」の2人が弾いたテイクも聴きましたが、やはりダン・ハフの弾くRadio Mixのほうが好きで、ギタリストが違うだけで雰囲気も異なり、いかにもダン・ハフといった音作りはアメリカでヒットする仕上がりではと思います。

Whitesnake | Here I Go Again (Radio Mix Version)
http://www.youtube.com/watch?v=jt4qUxGBmwk  (YouTube)

他にもフュージョン、ジャズでは「ディビッド・ベノワ」の「Freedom Midnight」や、R&B、ソウルでは「パティ・ラベル(Patti LaBelle)」の全米No.1の大ヒット曲「On My Own」など紹介したい曲も多いのですが、別の機会に触れたいと思います。
皆さんお持ちのアルバムにもダン・ハフは参加しているのかもしれません。
アルバムを聴かれる際は是非とも参加ミュージシャンを見ていただければと思います。
尚、グレッグ・ギドリーは2003年に49歳、ロビーデュークは2007年に51歳という若さで亡くなってしまいました。

ダン・ハフに話が戻りますが、1989年にセッション・ギタリストとしての活動をすべて辞めてしまいます。
ロサンゼルスのセッション・ギタリストとしてトップの座についていたにも関わらず一切の仕事を受けず、全てを念願であるバンド・デビューに向け、リハーサルや曲作りに専念します。
そして、やがて「ジャイアント(Giant)」のデビューとなります。

エモーショナルなギタリスト「ダン・ハフ」(3)へ続く

ボストンとMIT、そしてウォータータウンへ(2)


ボストンとMIT、そしてウォータータウンへ(1)の続き

ロック・バンド「ボストン」(Boston)のデビュー・アルバム「幻想飛行(原題:Boston)」の制作は、トム・シュルツ(Tom Scholtz)の完成度の高いデモ・テープの再現だったようです。
メンバーはオーディションで集められたようですが、リード・ボーカルのブラッド・デルプ(Bradley E. Delp、1951年 – 2007年、一酸化炭素中毒による自殺)以外は、実質的に演奏ツアーを目的としたものだったようです。
そして現在までに発表されたアルバムは、ベスト盤1枚を除き僅か5枚しかありません。活動を継続しているバンドとしては異例な寡作のグループと云えます。
自らが膨大な時間をかけてミックス作業まで行うシュルツの拘(こだわ)りが、その大きな要因と思われます。
その5枚の発表年次は次の通りです。

  • 1976年:幻想飛行(原題:Boston)
  • 1978年:ドント・ルック・バック(Don’t Look Back)
  • 1986年:サード・ステージ(Third Stage)
  • 1994年:ウォーク・オン(Walk On)
  • 2002年:コーポレイト・アメリカ(Corporate America)

例の「No Synthesizers Used」「No Computers Used」の表記については、「ウォーク・オン」以降は「No Computers Used」だけになっています。
2枚目以降は8年毎のリリースですが、リード・ボーカルのブラッド・デルプの死の影響だったかも知れませんが、現在10年以上の空白があります。新しいボーカルも決まりツアーは行なっています。
そんな2008年のライブ映像があります。1986年にビルボード誌の全米1位になった「Amanda」の映像です。

BOSTONAmanda @2008 LiVE
http://www.youtube.com/watch?v=CFRxqGOBGYM (YouTube)

そしてシュルツのギターも健在です。

BOSTONInstrumental @2008 LiVE
http://www.youtube.com/watch?v=uRBpHzrYj8k (YouTube)

そんな寡作なボストンですから、ベスト盤でなくそれぞれのアルバムを聴いてみるのも良いのではないでしょうか?
2006年にはアルバム「幻想飛行」と「ドント・ルック・バック」のデジタル・リマスターをシュルツ自身が手掛けています。
この際、シュルツの拘りを確かめるために、前の(1)で紹介したソニー・ロック名盤100選「レガシー・レコーディング・シリーズ」の「Blu-Spec CD2」や、ユニバーサルミュージックの「My Generation,My Music on SHM-CD」シリーズの、高音質CDで聴き比べるのも良いかも知れません。

ソニー・ロック名盤100選「レガシー・レコーディング・シリーズ」の「Blu-Spec CD2」

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ユニバーサルミュージック「My Generation,My Music on SHM-CD」シリーズ

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しかし、この辺の嗜好はあくまでも個人の好みの問題だと思います。「Blu-spec」には通常のCDと聴き比べられる、2枚組オムニバス盤の「聴き比べ体感!Blu-spec CD2×CD Legacy Recordings編」がありますので試しては如何でしょうか?

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私の個人的な感覚としては「Blu-spec」盤の方がややマイルドな感じの気がします。ただ言えるのは、マスター音源と再生環境による影響の方が当然大きいと云えます。
もっともボストン(シュルツ)の楽曲は通常のCDでも充分な品質であることは間違いありません。

一方、シュルツのエンジニアとしての足跡ですが、ギター・アンプやエフェクターの開発も有名な話です。
「Rockman(TM)」のブランドで知られるこのエフェクターは、初期のB’z(松本孝弘のギター)で使われてたようです(「THE中古楽器屋」のコラム)。
ギターとボーカル以外は小室哲哉風の打ち込みが多いようですが、シュルツの開発したエフェクターを通したギターの音も確かめて下さい。

B’zの歴史 【シングルメドレー編 1/2】 1988年~1999年
http://www.youtube.com/watch?v=_LFDpdoz0WA (YouTube)

B’zのベスト盤「B’z The Best XXV 1988-1998」が6月12日に発売予定です。

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シュルツが1980年に起こした音響機器製造会社「SR&D(シュルツ・リサーチ・アンド・デベロップメント)社」は、その開発品ロックマン・アンプ・シリーズで多くのアーティストの支持を得ますが、1995年にロックマン・シリーズをダンロップ社に売却、その後SR&D社も売却します。(ダンロップ社Rockmanシリーズ)
しかし、シュルツの発明は数多く、35件近くの特許を持っているようです。ただ、アナログ世代の彼は、未だに今では主流のMIDIスタイルのサンプリング楽器やPCを使った音楽には抵抗があるようです。

シュルツの持つ24トラックのアナログ・テープデッキ(3M社M79)とテープ在庫(スコッチ226)は健在のようなので、長い沈黙を破って、次のアルバムの発表が期待されます。
今年11年振りのNewアルバム発表が期待されるコメントがあります。

Many exciting things are moving forward as we head into spring 2013.

Tom is buried in the studio, lovingly coaxing his legacy analogue equipment to bear with him just a little longer while he wraps up the mix of his latest song, “Someday.” ……

出典:Official Boston Website -News-

シュルツの学んだMIT(マサチューセッツ工科大学)ですが、最初はボストン技術学校としてボストンのニューベリー通りに設立されました。1865年に現在の名称に変わり、20世紀初頭のボストンの地価高騰によりコプリー広場付近のキャンパスから現在の場所に移転しました。
まさしく「ボストン・マラソン爆発事件」の最初の現場付近にあった訳です。

シュルツの一人息子(最初の妻との子供)もMITで機械工学を修めていますが、ミュージシャンの道には進まなかったようです。
今でもトム・シュルツはボストン・エリアを活動拠点とする音楽家兼技術者兼慈善家と言えるでしょう。

Boston_BackBay

写真は、MITに向かうチャールズ川に架かるハーバード橋(Harvard Bridge)から見たボストンの眺めです。左側のボストンで(ニュー・イングランド地域でも)一番高いビル「ジョン・ハンコック・タワー(John Hancock Tower)」の所がコプリー広場です。