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「世代を超えて、国境を越えて」(1)~東京JAZZとハービー・ハンコック


今年で13回目となった「東京JAZZ」ですが、ここ数年は会場に足を運ぶこともなく、NHK-FMでの生放送やNHK-BSプレミアムでのダイジェスト映像で観る程度となりました。田舎住まいの出不精と魅力的なプログラムが無くなったのも原因のようです。

NHK ONLINEの放送案内

そんな中、10月14日の放送「第13回 東京JAZZ VOL.1」で9年振りに出演したハービー・ハンコックHerbie Hancock、1940年米国イリノイ州生まれ)の演奏を楽しみました。74歳になるハービー・ハンコック率いるバンドは、確かに「世代を超え、国境を超えた」メンバーでした。

  • (b)ジェイムス・ジーナス(James Genus、1966年米国バージニア州出身)
  • (g)リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke、1973年西アフリカ ベナン共和国出身)
  • (ds)ヴィニー・カリウタ(Vinnie Colaiuta 、1956年米国ペンシルベニア州出身)

まずは放映された曲は、当日のステージ最後を飾った定番のジャズ・ヒップホップの代表曲「RockIt / Chameleon」の演奏でした。今回の東京JAZZの映像ではありませんが、昨年アルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブの時の映像で観てください。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | ロックイット(Rockit)&カメレオン(Chameleon) | 20/08/2013
https://www.youtube.com/watch?v=rMROSxxXXgU (YouTube)

残念ながら東京JAZZの時と異なり、ハービー・ハンコックの秘蔵っ子と云われているギターのリオーネル・ルエケが参加しておらず、インド出身のタブラ(Tabla:インドの楽器)奏者ザーキル・フセイン(Ustad Zakir Hussain、1953年- )が加わっています。

一方、リオーネル・ルエケ参加の映像としては2006年のスイスでの映像がアップされていますので比較してみて下さい。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | カメレオン(Chameleon) | live, 2006
https://www.youtube.com/watch?v=dBkoxR6eSQU (YouTube)

ハービー・ハンコックのショルダー・キーボードは当時はローランドの「AX-7(販売完了品、製品カタログ)」のようでしたが、現在はショルダー・シンセサイザー「AX-SYNTH」にグレードアップしているようです。ショルダー・キーボードについてはヤマハの製品名「ショルキー」として馴染みがありますが、最近再び復活しつつあるようです。(参考:ショルダー・キーボードは和製英語で、英語圏では「keytar(キーター)」と呼ばれる。)

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この内、「カメレオン(Chameleon)」は1973年リリースのアルバム「ヘッド・ハンターズ(Head Hunters)」に収録され、ハービー・ハンコックのエレクトリック・ジャズ期の代表作です。
そして「ロックイット(Rockit)」の方は1983年リリースのアルバム「フューチャー・ショック(Future Shock)」収録曲であり、この曲は同年のグラミー賞「ベスト・R&B・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞」にも輝いています。

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何と言ってもDJスクラッチ(Grand Mixer D.STによる)を取り入れたスタイルは衝撃的でした。
DJスクラッチ入りのグラミー賞受賞時の映像があります。未だ43歳のハービーです。

ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) | ロックイット(Rockit) | 26th 1983 Grammy Award
https://www.youtube.com/watch?v=XSxMtDnRS24 (YouTube)

2002年に始まった東京JAZZですが2005年の第4回まで音楽プロデューサーを務めたのがハービー・ハンコックで、そのテーマ「世代を超えて、国境を越えて」に沿った多様なプログラムだったように思います。
彼自身のバンドもそれぞれ趣向を変えて、その音楽性同様に幅広いパフォーマンスを見せてくれていました。

まずは2002年はDJスクラッチも入った「Future 2 Future」で登場し、2003年は「トリオ」、2004年の「カルテット」、そして2005年は「ヘッドハンターズ’05」でした。
2002年の「Future 2 Future」については、LAでのライブの模様を収めたDVDがあります。こちらは1982年の「Rockit」が特典映像として付いていてお薦めです。

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さて、2005年の「ヘッドハンターズ’05」でもメンバーとして出演し注目されたリオーネル・ルエケですが、西アフリカ地方にあるベナン共和国出身でバークリー音楽大学でも学んでいます。2000年に卒業するとジャズの名門モンク・インスティチュート(The Thelonious Monk Institute of Jazz)を受験し、その時の試験官であったハービー・ハンコックにその才能を見出されたとのことです。
詳しくは彼を紹介したウェブマガジンの記事がありましたので、そちらを参考にして下さい。

Web Magazine Opners/Guest Lounge

そのリオーネル・ルエケが当ブログの記事でも紹介されたことのある、「グレッチェン・パーラトGretchen Parlato)」「マーク・ジュリアナMark Guiliana)」等と作り上げたアルバム「リオーネル・ルエケ | ヘリテッジ(Heritage)」が一昨年リリースされています。彼等の若きグルーヴ感を味わってみて下さい。3曲目収録の「トライバル・ダンス(Tribal Dance)」ではルエケとパーラトのデュエットも楽しめます。

リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke) | トライバル・ダンス(Tribal Dance)
https://www.youtube.com/watch?v=a7QymJfoL1w (YouTube)

ヘリテッジ

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このアルバムにピアノとキーボードで参加し共同プロデューサーである、「ロバート・グラスパーRobert Glasper、1978年 -、米国テキサス州出身 )」 は、ジャズやゴスペル、ヒップホップ、R&B、オルタナティブなロックなどのエッセンスを取り入れた革新的なスタイルが評価されており、2012年の第55回グラミー賞で最優秀R&Bアルバム賞を、アルバム「Black Radio」で獲得した逸材です。

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因みに、当ブログ推薦のmonologは「和製ロバート・グラスパー」との異名があるそうです。
monologと最近注目のジャズ・シンガー市川愛(ai ichikawa)による「山下達郎|Paper Doll」のカバーが収録のコンピレーション・アルバム「TWILIGHT TIME」が10月29日にリリースされています。

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次のGrand Galleryのウェブサイトでアルバム紹介と試聴ができます。70~80年代の所謂シティ・ポップスの好きな方にはお薦めです。

10.29 「V.A./TWILIGHT TIME」リリース決定! (Grand Gallery/Product)

LA仕込みのエンターテイナー「デイヴ・コーズ」


デイヴ・コーズ(またはコズ、Dave Koz、本名:David Kozlowski、1963年 -)を最初に知ったのは、東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)でも紹介した2006年の東京JAZZのステージでした。
その時の映像があります。こんな登場の仕方でした。

Dave Koz|Honey-Dipped
http://www.youtube.com/watch?v=Q2gXJFyVJVI (YouTube)

奮発した甲斐があって比較的前の方の席で観ることができ、この時の雰囲気は良く記憶に残っています。この日のステージを選んだのは他の出演者が目的でしたが、デイヴ・コーズのステージが特に印象的でした。
その豊かなサービス精神とエンターテーメント性と共に楽しい演奏に引き込まれました。当日の彼のグループのメンバーは次の通りです。

Member:
デイヴ・コーズ(Dave Koz)
[Saxophone]
ブライアン・シンプソン(Brian Simpson) [Keyboard]
トニー・メイデン(Tony Maiden)[Guitar]
ビル・シャープ(Bill Sharpe)[Bass]
スティーヴォ・シアード( Stevo Theard)[Drums]

後で知ったことですが、この年に出演したグループ(他には、チック・コリアやラリー・カールトンなど著名どころも多い)の中でも一番の支持を得ていたとの事です。私もそうですが、この時のステージを観てファンになったという人も多いようです。

デイヴ・コーズはカリフォルニア州ロサンゼルスの出身で大学(UCLA)卒業と共にミュージシャンの道に進んでいます。
スムースジャズ(Smooth Jazz)或いはフュージョン(FusionJazz Fusion)のサックス奏者として、その豊かなエンターテイメント性によりアメリカでも人気があるようです。
彼のライブパフォーマンスの映像があります。代表曲の「Together Again」の2012年ジャカルタのジャズ・フェスにおける映像です。

Dave Koz|Together Again (Live at Java Jazz Festival 2012)

その彼の初ライブ盤CD「Dave Koz: Live at the Blue Note Tokyo」があります。2011年のブルーノート東京icon(港区南青山)での演奏を収録したもので、今年のグラミー賞にもノミネートされました。
当然、映像で紹介した2曲もこのライブ盤に含まれています。

Dave Koz: Live at the Blue Note Tokyo

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彼の新たなプロジェクトとして、今年6月リリースのアルバム「Dave Koz and Friends|Summer Horns」があります。

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このアルバムではミンディ(Mindi Abair、1969年 -)、ジェラルド・アルブライト(Gerald Albright、1957年 -)、リチャード・エリオット(Richard Elliot、1960年 -)といった名だたる4人のサックス奏者によるアンサンブルの祭典といった趣です。4人共にLA育ち(リチャード・エリオットだけが生まれがイギリスで3歳で移住、他の3人は生まれもLA)のLA仕込みのプレーヤーと云えます。

このアルバムによるツアーとしてボストンで7月14日に行われた野外ライブの映像があります。アルバム収録の「Take 5」と「25 or 6 to 4(邦題:長い夜)」といった良く知られた曲です。

Dave Koz and Friends Summer Horns|Take 5 & 25 or 6 to 4
http://www.youtube.com/watch?v=zFJ8ysi8Pf4 (YouTube)

そして近々、東京で彼のライブが行われます。10月26日のすみだトリフォニーホールicon(東京都墨田区)と27日、28日のブルーノート東京icon(東京都港区)です。トリフォニーホールでは新日本フィルハーモニー交響楽団を従えての演奏もあるとのことで、そのチラシ(PDF)には次のように謳われています。

-デイヴ・コーズ シンフォニック・スペシャル・ナイト-
ただひたすらに酔いしれる~稀代のエンターテイナー、デイヴ・コーズ。日本初、オーケストラを従えた華麗なるステージついに実現!

チケットぴあ一般発売 | デイヴ・コーズ シンフォニック・スペシャル・ナイト | 2013/10/25(金) | すみだトリフォニーホール 大ホール(東京都)icon 一般発売 | デイヴ・コーズ(sax) | 2013/10/26(土) ・ 2013/10/27(日) | ブルーノート東京(東京都)icon

因みに、2006年の東京JAZZ(日曜の昼「テーマ:Blue Note meets 東京JAZZ」)に出向いた一番の目的はアシッド・ジャズ(Acid Jazz)で有名な英国のインコグニート(Incognito)でした。こちらも圧巻のステージであったことは云うまでもありません。東京JAZZの時のものではありませんが、その時にも演奏された「Always There」のライブの映像があります。

Incognito|Always There
http://www.youtube.com/watch?v=CTdR6BrRvX8 (YouTube)

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Incognito

100円で手に入れたブルーイ直筆サイン入レコード

インコグニートを率いるJP’ブルーイ’モーニック(通称:ブルーイ、Bluey)の直筆サインの入ったプロモーション用レコードをmonologが入手した経緯は以前ジャズ・フェスの季節(1)「モントリオール」で紹介しましたが、無事ボストンにある彼のスタジオのコレクションの仲間入りを果たしたようです。

既に当ブログでも推薦しているように、monologの新譜が10月16日にメディア・ファクトリーのmonolog専用レーベル「mono-phonics」からリリースされます。一人で全楽器を演奏するのは「monolog|Re:Live – Jazz meets HIP HOP CLASSICS」の時と同じですが、今回も演奏は全楽器一人で手掛けたようです。monolog色全開の生音ソウルが響いてくるアルバム「monolog|17 Living Souls」はソウルやファンク好きへの彼からの挨拶状かも知れません。
タワレコ新宿15周年タイアップのタワーレコード新宿店では、特設ブースが設けられ既に先行販売が始まりました。

 

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<お知らせ>今夜「東京JAZZ」が放送されます


「TokyoとBostonをつなぐ音楽ブログ」をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。

先日、東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)で紹介した東京JAZZの模様が放送されます。

日時    : 10月8日(火)午後11時45分~
チャンネル : NHK BSプレミアム
番組タイトル: 第12回東京JAZZ VOL.1

当ブログの注目は、桑原あい トリオ プロジェクト「Riverdance」と、マット・ダスクwith special guest 八代亜紀「Sway」です。

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今宵はジャズナイトでお楽しみください。

(編集長)

追記(10/18):10月19日と10月26日の放送でも、八代亜紀と桑原あい トリオ プロジェクトの模様が予定されています。

日時    : 10月19日(土)深夜1時25分~
チャンネル : NHK BSプレミアム
番組タイトル: 第12回東京JAZZ VOL.2
注目    : マット・ダスクwith special guest八代亜紀「You’d Be So Nice To Come Home To」

日時    : 10月26日(土)深夜1時25分~
チャンネル : NHK BSプレミアム
番組タイトル: 第12回東京JAZZ VOL.3
注目    : 桑原あい トリオ プロジェクト「35 Seconds Of Music & More」

東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)


東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)の続き

東京JAZZの会場が東京ビッグサイトicon(東京都江東区)から丸の内の東京国際フォーラムicon(東京都千代田区)に移った2006年も2日目昼の部に出向きました。「Blue Note meets 東京JAZZ」と題したステージでした。
デイヴ・コーズ(Dave Koz、sax)、ラリー・カールトン(Larry Carlton、gt)・ウィズ・スペシャルゲスト・ロベン・フォード(Robben Ford、gt,vo)、インコグニート(Incognito)など大変エンターテイメント性豊かな楽しいステージだったのを覚えています。東京駅から至近の立地も好都合でした。

TokyoJazz2010

東京JAZZ2010(東京国際フォーラム)

しかし、その後は個人的な事情もあり、足が遠のきました。再び行くようになったのは2010年になってからです。

この年は「GROOVE」と題したマーカス・ミラー(Marcus Miller、bass)、メイシオ・パーカー(Maceo Parkersax)、ラリー・カールトン(gt)&松本孝弘(gt)等のステージを観ました。
翌2011年も行っていますが、ステージと客席の距離感やプログラムの内容で最近は再び足が遠のいています。選択肢が昼の部限定ということもありますが。

そして、今年からNHK-FMラジオ放送で聴くことにしました。
PCでの音響環境とインターネット経由の聴取や録音が容易になった事があります。出不精に拍車が掛かることは間違いないようです。
PCを使った音響環境については、僅かな投資で見違える程の改善ができるので、別の機会に紹介したいと思います。

そのNHK-FMの放送は9月8日(日)午後0:20~10:00の長時間の生中継で行われました。7日(土)の模様は一部録音したものが流されましたが、8日(日)のステージは全てリアルタイムの放送で、映像はありませんが臨場感のあるライブ演奏を楽しむことができました。しかも演奏直後のバックステージ・インタビューも聞けるのは、その瞬間の興奮が伝わる一面もあります。

そのバックステージ・インタビューで初々しい受け応えをしてくれたのが、ai kuwabara trio project として夜の部の最初に登場した桑原あいでした。ステージの感想を求められて、

「何も覚えてなくて、今は興奮状態のままで、頭とお腹が痛いです。ずっと夢だったステージだったので、客席の皆さんの暖かさが伝わって、最初に泣いてしまって、、、、でも、楽しんで弾けましたが、力んでたなと思います。」

という風に、心臓の高まった鼓動が聞こえてくるような、興奮が冷めやらない様子が伺えました。若干21歳(9月21日に22歳)、新たな「ジャズ細うで繁盛記」*の始まりかも知れません。
小学6年生で東京JAZZを観て(多分、2003年の第2回)から10年、憧れの晴れ舞台で精一杯頑張ったのでしょう。
インタビュアーも気にしていたような、小さな手を目一杯広げて難曲を弾ききったことと思います。

その彼女の実質的なデビュー・アルバム(ライブ会場用の自主制作盤に2曲を追加)は昨年11月リリースの「from here to there」です。そして今年4月にセカンドアルバム「THE SIXTH SENSE」をリリースしています。

 

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何れもai kuwabara trio projectの名義ですが、ドラマーはファーストアルバムでは3人が曲によって担当し、セカンドアルバムでは新たなドラマーに固定しました。今回の東京JAZZ出演はセカンドアルバムのメンバーで臨んでいます。

  • 桑原あい(piano)・・・1991年千葉県生まれ、三姉妹の三女。洗足学園高等学校音楽科ジャズピアノ専攻を卒業。ヤマハ・ジュニアエレクトーンコンクール全国大会金賞(2001年小学生低学年部門、2003年小学生高学年部門)。中学生後半にエレクトーンからピアノに転向。三姉妹共に音楽の分野で活躍(桑原三姉妹のサイト)。
  • 森田悠介(もりたゆうすけ、bass)・・・1988年西宮市生まれ。東京音楽大学作曲専攻卒業。アルバム全曲共同プロデュース。(森田悠介公式サイト)
  • 今村慎太郎(いまむらしんたろう、drums)・・・1980年福岡県生まれ。高校卒業と同時に渡米、バークリー音楽大学に入学。在学中はケンウッド・デナード(Kenwood Dennard)に師事。2005年帰国後は様々なジャンルのサポートやバンドに参加。(今村慎太郎公式ブログ)

当日の演奏曲目は次の通りです。

  1. 35 Seconds of Music and More(Music by Michel Petrucciani)
  2. into the future or the first(Music by Ai Kuwabara)
  3. METHOD FOR… (Music by Ai Kuwabara/2nd Album)
  4. Riverdance (Music by Bill Whelan/1st album)
  5. from here to there(Music by Ai Kuwabara/1st Album)
  6. BET UP(Music by Ai Kuwabara/1st Album)

ファーストアルバムから3曲、セカンドアルバムからは1曲。カバー曲は2曲で他は桑原あいのオリジナル曲です。ヤマハ音楽教室やエレクトーンコンクールで培われた作編曲の才能と音楽の楽しみ方を伺わせる内容でした。

ファーストアルバム収録の曲で東京JAZZのエンディングに持ってきた「BET UP」を聴いてみて下さい。ドラマーだけが東京JAZZとは異なります。

ai kuwabara trio project|BET UP

今村慎太郎の加わった2ndアルバム「THE SIXTH SENSE」の予告編があります。

ai kuwabara trio project 2nd Album “THE SIXTH SENSE” trailer

彼女たちの今後の予定ですが、10月19日(土)の大津ジャズフェスティバル(会場:大津市民会館大ホール)や、10月30日(水)のSAPPORO CITY JAZZ in TOKYO(会場:明治神宮外苑特設テント)への出演があります。

チケットぴあ一般発売 | SAPPORO CITY JAZZ in TOKYO 2013 | 2013/10/26(土) ~ 2013/11/3(月、祝) | 明治神宮外苑特設TENT(WHITE ROCK MUSIC TENT)(東京都)

桑原と森田の二人からの熱いオファーでこのトリオ・プロジェクトに加わった今村慎太郎ですが、桑原とは一回り年上です。今村と同世代の上原ひろみともバークリー時代からの旧知で、彼女のサポート経験もあります。やはり同世代のYuki Monolog Kanesakaとも盟友で、彼の帰国時ライブの頼りになるドラマーでもあります。
今村慎太郎のこのトリオ以外の参加プロジェクトの一端を紹介しておきます。

  • XS:キーボーディスト堀越昭宏(元エスカレーターズ)率いるコズミック・ジャズ・ユニット。アルバム「XS|Vimana: The Spaceship」

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  • 円人図:2005年にアメリカのボストンで結成された7人編成のエンタメ・バカファンク・バンド。アルバム「円人図|ごあいさつ」

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尚、リズム&ドラム・マガジン2013年6月号に今村慎太郎の紹介記事が掲載されています。

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*編集部注:「細うで繁盛記」は、花登筺「銭の花」が原作のテレビドラマのタイトル。1970年1月~1971年4月に放送された。

東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(1)


今年で第12回目を迎えた東京JAZZですが、9月7日(土)~8日(日)に、2日間昼夜4公演が開催されました。
2002年の第1回と翌年の第2回が味の素スタジアムicon(東京都調布市)、2004年の第3回とその翌年の第4回が東京ビッグサイトicon(東京都江東区)となり、2006年の第5回以降は現在の東京国際フォーラムicon(東京都千代田区)で開催されています。

TokyoJazz2004

東京JAZZ2004(東京ビッグサイト)

第4回の東京ビッグサイトになって初めて足を運びました。確か日曜昼のセッションだったと思います。
いつもは国際見本市などで訪れるイベントホールの特設ステージですが、ステージとの距離感も近く、5グループの演奏を堪能しました。
このブログで前にも紹介した上原ひろみTOTOB787ドリームライナーと夢のTOTO(1)(2)の記事)のステージは、今でも鮮明に蘇ってきます。

その2004年が最初の登場だった上原ひろみですが、その後2006年、2008年、2009年、2011年と5回出演しています。複数のステージを務めた年もあり、東京JAZZ最多出演アーティストではないでしょうか?

そして今年の生出演はありませんでしたが、東京国際フォーラムの地上広場で最新ライブDVD「MOVEライブ・イン東京(昨年12月の東京国際フォラム公演を収録)」の上映があったようです。このDVDは一般発売の無い上原ひろみオフィシャルサイトだけの限定商品だそうで、未だ発売前で現在予約受付中とのことです。

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト – 「MOVE」ライヴ・クリップ

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東京JAZZ2005(東京ビッグサイト)

翌年の2005年には上原ひろみと同じバークリー音楽大学出身の山中千尋(やまなかちひろ、生年非公表、群馬県桐生市出身)が初登場しました。
日曜昼の部「Club “Jazzin”」がテーマの公演でした。バークリーの副学長を引退し演奏に専念しだしたゲイリー・バートン(Gary Burton、ジャズと不易流行(1)(2)の記事)やマーカス・ミラー(Marcus Miller、1959年 -、NY出身)なども出演しました。
私自身も前年に続き充分堪能した公演でした。マーカス・ミラーなどは大幅な時間延長で観客を楽しませてくれた記憶が残っています。ステージと客席の距離感も近く感じました。

Blue_Lounge_031205

パーラメント”Blue Lounge”の会場入口(2003年12月5日)

私が山中千尋のライブを最初に観たのは2003年12月で、フィリップモリス社主催の「パーラメント(PARLIAMENT)”Blue Lounge”」というイベントのことでした。
マイルドセブン(現在のメビウス)のバーコードを貼って応募し当選した幸運でした。
200組400名を貸し切りの綱町三井倶楽部(東京都港区)に招待して、豪華な食事や幾つかのスペースでライブも楽しめるイベントの一コマでした。
更に、トラック何台かで雪を運び込み、都心の庭園に施した雪化粧のライトアップや花のアレンジメントなど、假屋崎省吾の手による空間演出は幻想的でもありました。写真が撮れなかったのが残念です。
愛煙家冥利に尽きるイベントでしたが、最近ではあり得ない企画の様に思います。

その山中千尋ですが、バークリーに進む前に卒業した桐朋音楽大学でクラシックを学んでいます。彼女の原点とも云えるクラシック曲を素材にしたアルバム「モルト・カンタービレ」を8月にリリースしています。
新たな「山中千尋ワールド」を確かめてみて下さい。

山中 千尋|トルコ行進曲
http://www.youtube.com/watch?v=yvh3j8riFRk (YouTube)

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この最新アルバム発売記念の全国ホールツアーが予定されています。
東京は9月19日(木)町田市民ホールicon(東京都町田市)、9月20日(金)紀尾井ホールicon(東京都千代田区)、9月23日(月、祝日)渋谷区文化総合センター大和田さくらホールicon(東京都渋谷区)となっています。

山中千尋 ニューヨーク・トリオ 全国ホールツアー2013 告知

チケットぴあ一般発売 | 山中千尋 ニューヨーク・トリオ | 2013/9/19(木) | 町田市民ホール(東京都)icon
一般発売 | 山中千尋 ニューヨーク・トリオ | 2013/9/20(金) ・ 2013/9/23(月・祝) | 紀尾井ホール(東京都) / 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(東京都)icon

上原ひろみや山中千尋よりも前の1989年にバークリーを卒業し、一世を風靡した女性ジャズ・ピアニストに大西順子(おおにしじゅんこ、1967年 -、京都府出身)がいます。
2000年に一旦活動を休止しますが、その後復帰し2009年の東京JAZZに初登場しています。
しかし、昨年惜しまれながら、再びプロ演奏家としての活動から引退しました。
彼女の衝撃のデビュー作となったのは1993年の「ワウ(WOW)」です。ジャズとしては異例の5万枚のセールスがあったそうです。

Junko Onishi|The Jungular
http://www.youtube.com/watch?v=YZ4LfHNPWBs (YouTube)

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その彼女が、ボストン交響楽団(The Boston Symphony Orchestra)の音楽監督を長年(1973年 – 2002年)務めた小澤征爾(おざわせいじ、1935年 -、満州国生まれ)と の共演を果たしたとのニュースがありました。当ブログでも話題(シタールとノルウェイの森(2)の記事)にした、ジャズに造詣の深い作家の村上春樹が仲介したとの事です。

小澤征爾さん、ジャズ指揮=大西順子さんと共演 (時事ドットコム)

 

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上原ひろみ、山中千尋、大西順子の三人はダイナミックで高度な演奏技術が特徴的ですが、何れもバークリーを首席で卒業した後にニューヨークに活動拠点を移し活躍しています。まさに世界を舞台にした「ジャズ細うで繁盛記」*といった形容が相応しいと思います。

さて今年の東京JAZZですが、かつてメディアで天才少女と称された若干21歳のジャズ・ピアニスト桑原あい(くわばらあい、1991年 -)が初登場しました。

東京JAZZと女性ピアニスト~ジャズ細うで繁盛記(2)へ続く

*編集部注:「細うで繁盛記」は、花登筺「銭の花」が原作のテレビドラマのタイトル。1970年1月~1971年4月に放送された。

たった一度で終わった南房総の夏のジャズ・フェス


日本の渚百選や環境省の快水浴場(かいすいよくじょう)百選にも選定されている「守谷海水浴場」ですが、周辺の散策も含めて夏の行楽スポットとしてお薦めです。

大きな地図で見る

 

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守谷海水浴場&鵜原理想郷
http://www.youtube.com/watch?v=-KI2Trkjv_I (YouTube)

この守谷海水浴場に隣接し、海に面した断崖の上の丘陵で、確か1992年の夏、ジャズ・フェスティバルが開催されたことがあります。何しろ20年程前のことで記憶も曖昧で、記録等も見当たりません。
従って、記憶違いがあるかも知れませんのでお許し下さい。

今では明海大学のセミナーハウスとなっている場所だったと思います。明海大学の厚生施設の紹介に動画があります。

現在のようにインターネットによる宣伝等も無かった時代です。このイベントの存在を知ったのは、勝浦方面に車で行った際に見かけた立て看板だった思います。確か入場料は1人5,000円だったように記憶しています。

予めチケットを入手し、夏休みの行楽を兼ねて家族で行きました。天候にも恵まれ、さしたる渋滞にも遭わず、簡単に駐車場にも入れたとように思います。
只、県外ナンバーの車や大型バイクのツーリング姿が目に付いたことが普段と違いました。

会場は特設ステージと多くの簡易トイレ、そしてビールや軽食ブースだけの広々とした場所でした。レジャーシートの上で缶ビールを片手に、真夏の祭典を楽しみました。
トイレ以外は混み合う事もなく、観る場所も比較的自由に決められたと思います。

その時のプログラムやチラシも残っていませんので、出演者や出演の順番、演奏曲などの細かい内容は覚えていません。
しかし、各々の演奏シーンと野外ステージ特有の開放感は今でもひと夏の楽しい思い出として微かに残っています。

その微かな記憶の中で印象に残っている出演ミュージシャンをピックアップしてみます。特に撮影等も無かったと思いますし、その時の映像も存在しないでしょうから、当時に近い動画で代替します。

まずは、渡辺香津美(わたなべかずみ、1953年 -)率いるResonance Vox(レゾナンス・ボックス)です。ギターの渡辺香津美、ベースのバカボン鈴木(本名:鈴木正之、1956年 -)、ドラムの東原力哉(ひがしはらりきや、1956年 -)、パーカッションの八尋知洋(ヤヒロトモヒロ、1961年 -)といった編成でした。
力強いリズムセクションに乗って繰り広げられる渡辺香津美のギターのサウンドは、あたかも太平洋の荒波を軽快に進むクルーザーといった趣でした。

Kazumi Watanabe Resonance Vox|O-X-O
http://www.youtube.com/watch?v=WvkvUh9Ku1Y (YouTube)

 

O-X-O

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こちらのジャケット写真は、リンク先のAmazon.co.jpで、ご覧いただけます。

そして、デビューから3年目の頃、30歳になったばかりの小野リサ(本名:小野里沙、1962年 -、ブラジル生まれ)の歌うボサノヴァの曲は、肩の力を抜くのに絶好の清涼剤でした。近くの浜辺に打ち寄せる波の音も効果音として最高だったと思います。

小野リサ|ジョビン・メドレー
https://www.youtube.com/watch?v=gIDyaDIDfpI (YouTube)

Ono Lisa best 1989-1996

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最後は、夕闇迫る中で登場した日野皓正(ひのてるまさ、1942年 -)のトランペットが太平洋に向かって響き渡りました。ラストを飾るに相応しい演奏を聴くことができました。
多分5人編成(クインテット)だったと思いますが定かではありません。ドラムが弟の亡き日野元彦(ひのもとひこ、1946年 – 1999年、享年53歳)だったと思いますが、はっきりしません。

TERUMASA HINO|STARDUST
http://www.youtube.com/watch?v=62yDkJMMhkM&list=PL53BB816A52BEC611 (YouTube)

D・N・A

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この他にも、ピアノの佐山雅弘(さやままさひろ、1953年 -)のグループや「おどるポンポコリン」のB.B.クイーンズ(ちびまる子ちゃんの「呪い」の記事)で知られる近藤房之助(こんどうふさのすけ、1951年 -)のトリオなどが印象に残っています。
出演したミュージシャンが客席に来て、知り合いと覚しき人達とビールを飲みながら歓談する光景も見掛けました。

それ以外の細かい部分は殆ど記憶に残っていませんが、夏の一日を充分堪能することができました。

この時の各グループの演奏を、殆ど最前列から動かず観ていた、1人の小学生がいました。当時小学5年生だった、現在のmonologです。

忍者修行の一環として始めたピアノですが、クラシックからジャズやフュージョンに興味が移って行った頃でした。
その頃、テレビ東京系列で放送されていた、音楽やクイズのバラエティ番組「タモリの音楽は世界だ」などに出演していたミュージシャンの登場は、特に感激だったようでした。

それから約10年後、渡辺香津美とはコンテストの出演者と審査員という関係で、佐山雅弘とはバークリー時代の親友の父親として、直接話す機会が来ることになります。

そんな夏のジャズ・フェスティバルでしたが、翌年の開催も楽しみにしていました。しかし翌年以降は二度と開催されることはありませんでした。
確かに、観る方にとって都合は良かったのですが、主催者の想定に満たない来場数だったのではないかと思います。

そのイベントの名称は、近くのフラミンゴショーや戦隊ショーで客を集めていたレジャー施設と同じ「行川(なめがわ」を冠した「行川ジャズ・フェスティバル」だったように記憶しています。

その「行川アイランド」も2001年の夏で閉園しました。今では心霊スポットとして有名のようです(廃墟検索地図:行川アイランド)。
そして、かつてこの施設で飼育されていた「キョン(ホエジカ属に分類されるシカの一種、環境省指定特定外来生物)」が逃げ出し、2002年頃から急激に繁殖し野生化して、農作物の被害も多いと聞きます。
南房総に生息する野生のキョンは勝浦市の人口にも匹敵するのではないでしょうか。

「キョン」と云えば、山上たつひこのマンガ「がきデカ」に登場する「八丈島のキョン!」を思い出します。

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ジャズ・フェスの季節(2)「モントルー」


スイスのモントルー(Montreux)は北緯46°26′、東経6°55′にあります。ジャズ・フェスの季節(1)のモントリオールより更に北に位置し、日本との時差は7時間(サマータイムの3月31日から10月27日)で、日本の方が進んでいます。冬時間だと8時間になります。

モントルーの位置するスイス西部はこちらもフランス語地域で、フランスとの国境に近いリゾート都市です。郊外にある三日月型をしたレマン湖(仏: Lac Léman、ラク・レマン)はスイスとフランスにまたがった大きな湖です。

大きな地図で見る

このモントルー及びレマン湖周辺で毎年7月に行われるジャズ・フェスティバルは、モントリオールに次ぐ世界でも二番目の規模を誇ります。第47回目となる今年の開催期間は7月5日(金)から20日(土)となっています。

モントルー・ジャズ・フェスティバルMontreux Jazz Festival)の公式サイトはフランス語の他、ドイツ語、英語があります。尚、日本語を選んでも提携イベントの「MJFJ・イン・かわさき」の案内だけです。

Montreux Jazz Festival公式サイト(英語)

このジャズ・フェスに併せて、梅雨の無い「陽光がまぶしく降り注ぎ、アルプスが活気づくシーズン(スイス政府観光局)」、夏のスイスの旅も最高だと思います。こちらは親切な日本語の公式サイトがあります。

スイス政府観光局公式ホームページ(日本語)

このジャズ・フェスにおいて有名な事件が起きました。1971年の第5回のことでした。

フランク・ザッパ(Frank Zappa, 1940年 – 1993年、米国のミュージシャン)の熱狂的なファンによる、モントルー・カジノの放火事件です。

そして、この事件を題材にした曲「ディープ・パープル(Deep Purpleスモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke On The Water)」が生まれました。

Deep Purple|Smoke On The Water (訳詞付)
http://www.youtube.com/watch?v=nKJMpFQHM8s (YouTube)

やがてディープ・パープルの代表曲ともなったこの曲は、アルバム「マシン・ヘッド(Machine Head)」の員数合わせ*で作られたようですが、誰もが知るハードロックの名曲として多くのアーティストによってカバーされています。

このアルバム「ディープ・パープル|マシン・ヘッド」が、ワーナー・ミュージックの「ForeverYoung The Red Sale 2013」から7月24日に再発売されます。初回生産限定の廉価版ですのでお薦めです。

マシン・ヘッド

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この伝説となった名盤には彼等のもう一つの代表曲「ハイウェイ・スター(Highway Star)」も収録されています。

ディープ・パープルの6回目の出場となった2011年の映像があります。オーケストラをバックにした演奏です。

Deep Purple with Orchestra|Highway Star – Montreux 2011
http://www.youtube.com/watch?v=72SR0rxdZQ8 (YouTube)

この時のライブ映像を収めたブルーレイは「Deep Purple|Live at Montreux 2011」です。

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この様に、このジャズ・フェスの特徴は、出演者がジャズ分野だけに留まらずブルース、ロック、ワールド・ミュージック等の多岐に渡ることです。

残念なことに、このフェスの創始者クロード・ノブス氏が今年1月に亡くなれました。昨年末のスキー中の事故が原因だったそうです。ご冥福を祈ります。

さて今年のプログラムを覗いてみると、プリンス(Prince)が3回のヘッド・ライナーショーを行う他、スティング(Sting)、クラフトワーク(Kraftwerk)、デヴィッド・サンボーン(David Saborn)、ダイアナ・クラール(Diana Jean Krall)などが出演し、最後のクロージング・ナイト(21日)はマーカス・ミラー(Marcus Miller)となっています。多くの国の広いジャンルのミュージシャンを観ることができます。

先に紹介したディープ・パープルも19日に、今回で7回目の出演がある筈です。過去最多出演のマイルス・デイヴィス(Miles Davis)の8回に次ぐ記録となります。

同じ日のメイン・ステージ(Auditorium Stravinski)には、以前の記事で紹介したブライアン・メイ(Braian May)も登場します。

しかし、スイスまで出向くのに億劫な方に、モントルー・ジャズ・フェスティバルの演奏を収めたブルーレイをお薦めいたします。

まずは、「Legends: Live at Montreux 1997」です。

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出演者は次の通りです。

  • Eric Clapton (guitar and Vocal)
  • Steve Gadd (drums)
  • Marcus Miller (bass)
  • Joe Sample (piano)
  • David Saborn (saxophone)

Legends Live at Montreux 97|Full House
http://www.youtube.com/watch?v=7IKiJ_j5J6I (YouTube)

もう一つは「Return to Forever|Live at Montreux 2008 」です。

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当ブログでも度々登場しているチック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァー(RTF)の復活プロジェクトです。メンバー構成は次の通りとなっています。

  • Chick Corea (keyboards,piano)
  • Stanly Clarke (bass)
  • Al Di Meola (guitar)
  • Lenny White (drums)

RETURN TO FOREVER|No Mystery
http://www.youtube.com/watch?v=akjah8gP-6I (YouTube)

RTF第2期後期(1974年~1976年)メンバーの復活となっています。

何れもブルーレイ版で紹介しましたが、通常のDVD版もあります。

LacReman

三日月型の「ラク・レマンプール」

さて、私の家から車で10分足らずの所にもレマン湖(ラク・レマン)があります。夏の7月と8月だけ開かれる人工の三日月型をしたプールです。この時期、プールサイドではビアガーデンも開催されます。

SuisuTei1

和食処「翠洲亭」看板

その近くには、元スイス大使館として使われていた和食処「翠洲亭」(すいすてい)もあります。

SuisuTei2

和食処「翠洲亭」全景

昭和53年までスイス大使館として使われていた建物です。その後、長柄「ふるさと村」に寄贈されて、レストランとして営業中です。

私の記憶では、この周辺でジャズ・フェスが行われたというのは一度も聞いたことがありません。

しかし、他の施設も含めて、緑に包まれた閑静なリゾートスポットです。この夏のリゾートライフに如何でしょうか。

生命(せいめい)の森リゾート公式サイト**

編集部注: *「員数合わせ」とは「数合わせ」のことです。

編集部注: **生命(せいめい)の森リゾートは、千葉県長生郡長柄町にある日本メディカルトレーニングセンター(旧 日本エアロビクスセンター)を中心に構成されるリゾート複合施設です。

ジャズ・フェスの季節(1)「モントリオール」


カナダのモントリオール(仏語: Montréal、英語: Montreal)は、北緯45°30′、西経73°33′にあります。緯度では日本の稚内市とほぼ同じです。
このブログで度々登場しているボストンは、札幌より少し下の室蘭や苫小牧に近い北緯42°21′です。だからモントリオールとボストンの位置関係は、日本では北海道の北と南だと思えば良いでしょう。
アメリカの東海岸のニューヨークやボストンなどとの時差もありせん。
その東部時間と日本との時差はサマータイムの期間(今年は3月10日から11月3日)は13時間で、日本が進んでいます。冬になるとその時差は14時間となります。

大きな地図で見る

ボストンからモントリオール行きの長距離バスもあるようで、国境はありますが、車でも行けるカナダで一番近い都市と云えます。但し、第一言語がフランス語であり、世界的にもパリに次ぐフランス文化の薫り高い街です。
ボストンからモントリオールへの旅は、差し詰め北米にありながら、ロンドンからパリへ行く趣と云えます。

 

二つの言葉の町モントリオール―カナダ・ケベック文化紀行

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そんなモントリオールでは6月末から7月初頭にかけて、世界一の規模と云われる「モントリオール国際ジャズフェスティバル(仏: Festival International de Jazz de Montréal)」が開かれます。去年の様子が、阪急交通社のブログに紹介されています。
今年は6月28日(金)から7月7日(日)の10日間の予定です。
詳細については公式サイトをご覧ください。

Festival International de Jazz de Montréal公式サイト

今年のプログラムで当ブログに登場したミュージシャンを探してみると、ピンク・マルティーニ(Pink Martini)マーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)ジョシュア・レッドマン(Joshua Redman)などの出演が見受けられます。
日本人ではジャズ・ギタリストの高免信喜(たかめんのぶき、Nobuki Takamen、1977年 -、広島市出身)が7月4日(木)に「高免信喜デュオ」で出演予定です。2009年に続き2回目の出演となります。
今回はピアノの樋口絢子(ひぐちあやこ、Ayako Higuchi、1984年 -、福岡市出身)とのデュオですが、共にバークリー音楽大学出身で、卒業後はニューヨークを中心に活動しているようです。

高免信喜はYuki Monolog Kanesakaと同じ時期にバークリーで学び、当時は共にギグ(Gig、日本で云うライブ)を行うこともありました。
毎年日本ツアーも行なっていて、今年も秋に予定があるようで、その他活動状況については彼の公式サイトに詳しく載っています。

高免信喜公式サイト

昨年の秋はバークリーの同窓生をメンバーに、3枚目のアルバム「Nobuki Takamen|Three Wishes」を携えてのツアーだったようです。

Three Wishes

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2010年に行われた日本ツアーにおける桜美林大学での演奏がYouTubeにありました。彼の母校である桜美林大学での模様です。卒業後にバークリーに進んだとのことです。

One Big Shot|Nobuki Takamen Trio Live
http://www.youtube.com/watch?v=ckJz7uc7Skk (YouTube)

彼のギターはギブソン(Gibson)社のES-335がメインのようです。ジャズを中心に愛用者の多いギターだと云えます。

Gibson ES-335

この時の演奏でドラムでサポートしている吉川昭仁(よしかわあきひと、1979年 -) も同じ時期にバークリーで過ごしていますが、現在は池袋で音楽スタジオ「STUDIO Dede」 経営の傍ら演奏活動も行なっています。
毎年夏に開催される「すみだストリートジャズ・フェスティバル(音楽イベント紹介)」でも例年活躍していますので、今年も観ることができるかも知れません。

尚、彼のビンテージ機材の揃った音楽スタジオですが、アシッド・ジャズバンドのインコグニート(Incognito)を率いるJP’ブルーイ’モーニック(通称:ブルーイ、Bluey)も絶賛するスタジオです。

Incognito

ブルーイの直筆サイン入りプロモーション用レコード

余談ですが、先日Monologの一時帰国の際に訪れた、千葉県の地方都市のリサイクルショップでお宝レコードを発掘しました。そのブルーイの直筆サインの入ったプロモーション用と思われるレコードです。100円の値札で売られていました。
ボストンのニューベリーにあるMonologコレクションに加わる筈です。彼の誕生した1981年に結成されたバンドで、憧れの一人であるブルーイの紛れもない直筆だと思います。

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話をモントリオール・ジャズ・フェスティバルに、戻します。
日本と違って梅雨時のない都市では、今の季節は絶好の観光シーズンと云えます。ボストンやモントリオール、或いは本家のロンドンやパリに旅をするのも良いかも知れません。

しかし、予算或いは時間が許さない環境でしたら、DVDを観てジャズ・フェスの雰囲気に触れてみるのも如何でしょうか。
私のお薦めのモントリオールでのレジェンドを紹介いたします。

まずは1985年のマイルス・デイヴィス(Miles Dewey Davis III、1929年 – 1991年)です。カンバック後中期のマイルスも別の味があると思います。

Miles Davis in Montreal | Time After Time (from Montreal 1985)
http://www.youtube.com/watch?v=hL5JrivCaLM&noredirect=1 (YouTube)

  • Miles Davis- tpt.
  • Robert Berg- sax.
  • Robert Irving III- synths.
  • Daryl Jones- bass.
  • John Scofield- guitar.
  • Steve Thornton- Percussion.
  • Vince Wilburn- Drums.

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もう一人は前にも紹介したジャコ・パストリア(Jaco Pastorius、1951年 – 1987年)の1982年の映像です。

JACO PASTORIUS|Montreal 1982 The chicken, Bass solo
http://www.youtube.com/watch?v=0hfbfBjNBcU (YouTube)

  • Bobby Mintzer- sax
  • Randy Brecker- tpt
  • Othello Molineaux- steel pans
  • Peter Erskine- drums
  • Don Alias- perc
  • Jaco Pastrious-E.bass

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ヒッピーとフーテンの寅さん(2)


ヒッピーとフーテンの寅さん(1)の続き

いきなり話は横道に逸れますが、 東海岸に歴史的なブリザードが襲来したニュースを耳にした瞬間に「松任谷由実」の「BLIZZARD」が思い浮かびました。

松任谷由実 | BLIZZARD(from「日本の恋と、ユーミンと。」)

ブ♪リ♪ザード!、ブリザード!」のフレーズが、その響きの良さと相まって残像のようにリフレインします。
原田知世が主演した映画「私をスキーに連れてって(1987年公開)」の挿入歌でした。
映画のイメージもあって、心が弾んで来る冬の代表曲とも云えます。
ボストンのブリザードの印象とは多少異なる「BLIZZARD」です。
<音楽ニュース>の記事の通り、昨年の年間CD売上に貢献した「松任谷由実40周年記念ベスト・アルバム」に、当然含まれています。

松任谷由実40周年記念ベストアルバム 日本の恋と、ユーミンと。 (初回限定盤)(DVD付)

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話を1967年当時に戻します。
MAHALOさんのダンヒル・サウンドでも紹介された「モントレー・ポップ・フェスティバル(Monterey Pop Festival)」ですが、同じモントレーで以前より開催されていたジャズ・フェスティバルがヒントだったようです。
ジャズ・フェスについては、今回の話題と直接関係がありませんが、
「三大ジャズ・フェスティバル」は次の通りです。

  • ニューポート・ジャズ・フェスティバル(New Port Jazz Festival)・・・1954年より米ロードアイランド州ニューポートで毎年8月に開催される。日本ビクター(現:JVCケンウッド)が1984年より冠スポンサーで、正式名は「JVC Jazz Festival Newport, R.I.」。
  • モントレー・ジャズ・フェスティバル(Monterey Jazz Festival)・・・1958年よりカリフォルニア州モントレーで毎年開催される。モントレーはモンタレーとも表記される。
  • モントルー・ジャズ・フェスティバル(Montreux Jazz Festival)・・・1967年よりスイスのモントルー及びレマン湖周辺で毎年7月に開催される。

そして、世界最大のジャズ・フェスは「モントリオール国際ジャズ・フェスティバル」です。

  • モントリオール国際ジャズ・フェスティバル(仏: Festival International de Jazz de Montréal)・・・1980年よりカナダ・ケベック州のモントリオールで毎年6月下旬から7月上旬に開催される。

カリフォルニア州「モントレー」とスイス「モントルー」、そしてカナダ「モントリオール」と非常にややこしいことによって、逆にジャズ・フェスの代名詞の印象を強く感じます。

さて、このポップ・フェスティバルは1回だけ、1967年6月16日から18日にかけて行われました。
ヒッピー・ムーブメントの真っ只中で行われ、20万人以上の観客を動員しました。
そして、オーティス・レディング(Otis Ray Redding Jr.、1941年-1967年)、ジャニス・ジョプリン(Janis Lyn Joplin、1943年-1970年)、ジミ・ヘンドリックス(James Marshall Hendrix、1942年-1970年)といった人達の評価を上げ、彼らが世界的な知名度を得るきっかけとなったイベントとして語り継がれます。
伝説のミュージシャン達のその時の映像があります。

Jimi Hendrix | Otis Redding Monterey Film Ad
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=BZ2AsOs7ftU (YouTube)

Janis Joplin|Ball and Chain
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=r5If816MhoU (YouTube)

このフェスティバルの様子はDVD3枚組で、「The Criterion Collection: Complete Monterey Pop Festival (1967)」があります。

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以前シタールとノルウェイの森で紹介した、ラヴィ・シャンカールの熱演もたっぷりと観ることができます。

先程のオーティス・レディングですが、この年の暮れ自家用飛行機の墜落事故で亡くなりました。享年26歳という若さでした。
事故の3日前にレコーディングされた曲「ドック・オブ・ベイ」(原題 (Sittin’ On) The Dock Of The Bay)」は、彼の死後発表され、彼の最大のヒット曲となりました。
日本でもHiroさんの記事にある柳ジョージを始め、多くの歌手に愛され、カバーされています。

オーティス・レデイング|ドッグ・オブ・ザ・ベイ
http://www.youtube.com/watch?v=1LUOJNAu_cg (YouTube)

1968年3月にビルボード誌週間チャート1位獲得のこの曲を含むベスト盤「The Very Best of Otis Redding」があります。

The Very Best of Otis Redding

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映画「男はつらいよ」の封切り迄は、もう少し時間が掛かりそうです。

ヒッピーとフーテンの寅さん(3)へ続く